健康とは
1998年WHO憲章の健康の定義について新しい提案がなされたことがあることは、ご存じでしょうか?
「健康とは、肉体的、精神的、社会的、霊的に全く完全に良好な状態であって初めて達成される」と記載されています。
英語の記述では
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
WHOの日本支部の翻訳では、最後の霊的という言葉が、おそらく故意に抜け落ちています。
「健康です」と胸を張って言える人はどのくらいいらっしゃるのでしょう。
「薬を飲んでいるから大丈夫」とか、「健康診断で異常がないから健康だ」と思っている方はたくさんいらっしゃると思います。でも、本当の意味で、健康の定義にかなった方は、どのくらいおられるのでしょうか?
古代では、音を薬として治していたと、古文書や絵に描かれています。音楽は、薬にもなれば、毒にもなるということでもあります。
自然の薬草が漢方やインドの古代医学に使用され、現代の薬は自然からかけ離れた化学物質に代わり、根本治療ではなく対処療法となり、副作用が必ず出てきます。
それでも日本人は薬を信じて真面目に毎日飲んでいます。そのために医療費も莫大になり、飲まなくてもいい薬など、捨てている状態です。薬を飲んでいて健康とは、到底言えないのです。
病気という文字にもあるように、「病は気から」と昔から言われていますが、日本語の漢字には様々な思いが込められています。
もともと「気」という漢字は米という字が中に入って「氣」と書かれていました。その意味として、四方八方にエネルギーが満ちていることと、米を食べることによりエネルギーを得ることにもつながっていました。
米という字は、八十八と書きます。これにも深い意味があります。米づくりには八十八もの手順や工程がかかるからだとも言われています。日本ではコメは神聖なものとして扱われてきました。最近は米より小麦食が多くなり、それも遺伝子組み換えの小麦粉がいろいろな食品に、知らず知らずのうちに入っています。そのうえ、保存料や添加物てんこ盛りのものを、おいしいからと言って毎日食べていて健康になれるのでしょうか?
毎日の「食」を見直すことが真の健康につながっている
化学物質が入っているものを食べていると、脳と味雷自体がマヒして本来の味が分からなくなり、本当に美味しいかどうか判断ができなくなります。そして、嗜好品ばっかり食べるようになり、体の臓器が毒素を出せなくなり、病気になっていきます。
特に「腸」は、発生学的に最初にできて、第二の脳と言われるほどに大事な臓器です。腸内では、ものすごい数の菌が知らず知らずのうちに毎日死んだり増えたりしています。便秘や下痢は、健康には大敵です。毎日バナナのような便が出るような食事を心がけましょう。便は健康のバロメーターです。
食べるもので、体の60兆と言われる細胞が作られては壊れて再生を繰り返しています。毎日の食べるものが命を体を作っているということ、食を考えることが健康に繋がることに、早く気づいてほしいと思っています。
クリニックでは食育を丁寧に患者さんに教えますが、ほとんどの方は目から鱗という感じで、食べ物の勉強をしておられる方は少ないように感じます。テレビCMにつられて食べている方がほとんどです。
日本人みんなが、食べるものをもっと真剣に考えるようになると、病気もかなり減少し、医療費も削減されるのではないでしょうか。
クリニック真健庵 院長
医師 吉村 尚美(よしむら なおみ)
全人的医療を目指した自由診療のみのクリニックを開業。食事療法をはじめとし、腸内洗浄や遺伝子治療などの最先端医療を行っている。放射線科専門医、アンチエイジング専門医、サプリメントアドバイザー、メディカルアロマテラピストなど幅広い資格を取得。著書に『「平熱37°C」で病気知らずの体をつくる』など。
クリニック真健庵
〒108-0074 東京都港区高輪4-18-10
TEL: 03-6447-7818
土曜午後・日曜・祝日・休診(完全予約制)
http://clinic-shinkenan.com/