食生活を見直したり健康食品やサプリメントなどを取り入れたりすれば、体質改善はできますか? また、どれくらい時間がかかるのでしょうか?(体質が気になるお客様よりご質問)
答える人 プレマ株式会社 お客様コンサルティングセクション 岸江 治次
体質改善にはコツがあります
文明の発展によって、食べ物は単なる栄養源から「食品」という商品へと本質が大きく変わりました。これは食品を生産し別の場所で消費するという産業が成立した結果で、これにより食生活も大きく変化しました。そして、いまでは食品を過剰に摂取することが多くの病気の増加につながっています。日本の年間死亡者数で最も多い原因ががんで、食習慣が助長しているといわれています。つまり、食習慣ががんにかかりやすい体質へと変化を促しているのです。
体質には先天的なものと後天的なものがあり、先天的なものには変えられない部分があるため体質改善はできないという意見もあります。しかし、食養では、食べ物を変えれば体質を改善できると考えられています。人はひとつの細胞から分裂を重ね、最終的には約60兆個の細胞になります。この膨大な数の細胞を構成する材料は食べ物に他なりません。細胞は日々摂取する食べ物によって更新されるため、食事の選択が体質に直接影響を及ぼすといえるでしょう。人はそれぞれ顔が違うように体質も違います。ゆえに、個々人が自身の体質を理解し、自身にとって最良の選択をすることが体質改善への近道です。
必要な栄養をきちんと摂取することが健康の基本ですが、体質改善にはコツがあります。第1に「好きなものをやめる」。人は嗜好に基づき偏った食生活に陥りがちです。ときにはその嗜好が体質に悪影響を及ぼすこともあるため、体質改善を目指す場合、特に好きな食べ物に対しては、その摂取を控えるか適度にするよう意識しましょう。第2は「不足している栄養素の補給」。栄養価が高くバランスにも優れた玄米を食事に取り入れることをおすすめします。玄米をそのまま食べることに抵抗がある方は、玄米粉や発酵食品、ぬか漬け、ふりかけなども活用できます。サプリメントも便利な選択肢ですが、根本的には食品であるということを忘れず、感謝の心を持って「いただきます」と言っていただきましょう。第3は「少食」。食べ過ぎが不調の根本原因になっていることがあるため、食べる量を減らすだけで体調が劇的に改善されるケースが多いです。科学的な研究でも、少食によって長寿に関わる遺伝子活動が促進されることがわかっています。第4は「量より質」。大量生産される食品は、人工添加物や農薬、化学肥料が使われることが多いので、量より質を重視し、できればオーガニックの食品を選びましょう。第5は「よく噛む」。現代人の多くは胃腸が弱っており、良質な食材でも栄養を十分に吸収できないことがあります。よく噛むことで食べ物は消化しやすくなり、吸収も促進されます。さらに、唾液に含まれる酵素には解毒効果や殺菌効果などがあり、潜在的な害を減らす役割も果たします。食事の際は自分の歯の本数ぐらいは最低でも噛むように心がけましょう。
摂取した食べ物が血液となり、全身に行き渡るには時間が必要です。血液が完全に新しくなるのに約3~4ヶ月かかり、さらにすべての臓器や骨に至るまで体質改善を完遂するにはおよそ7年程度が必要とされています。食生活を通じて体質改善を目指す場合、最低でも3〜4ヶ月は自分自身の身体の変化を見守りながら、これらのコツを継続してみてください。