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四万十発 田舎暮らしの話

【Vol.11】~食にこだわって~ 第四回 最終回

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13si_11_1.jpg  5月中旬の休日、近くの山へ竹の子を採りに行きました。前回登場した畑を貸してくれている方の山です。「私ら老夫婦2人やけん、ちいと(少し)あったらえい」と地主さん。竹の子採り放題です。5月初旬GW頃に採る孟宗竹は、土から頭を出したばかりのものを掘り出すのですが、この時期採るのは淡竹(はちく)。すっと伸びたものを鎌で刈り取ります。旬のえんどう豆と一緒に炊くのが、地元の定番料理です。ほのかに甘い香りと柔らかい食感が、初夏の味です。もう2週間もすれば、皮の色が黒い、黒竹が伸びてきます。一口に竹の子といっても、一年に何回もいろいろな味が楽しめるのが嬉しいですね。他にも、時季が戻りますがイタドリ・フキ・クレソン・タラの芽など、春は特に恵みが豊富でいそいそと山菜採りに出かけます。

13si_11_2.jpg  太平洋もすぐ近く。あじ・さば・いわし・真鯛・いさき・太刀魚・さわらなどなど、季節によっていろいろな種類の魚が釣れ、活きの良さはピカイチです。夏の終わりに釣れるのは、メジカ(宗田がつお)。鮮度がいのち、地元でしか味わえない刺身は、もちもちしていて、なんともいえないおいしさです。たくさん釣れたメジカは、ゆでて、燻製にして、干せば、宗田節のできあがり。毎朝の味噌汁や麺類の出汁に欠かせません。他の魚も、大漁のときには干物にして保存食にします。

  冬の四万十川の風物詩は、青のりです。冷たい風の吹くなかノリを採って干すので、指先が凍え、たいへんな作業ですが、天然のアオスジノリは香りも良く、まさに自然の恵み。さっとあぶってご飯にかけたりてんぷらにしたりします。

  今年は、冷凍餃子の事件があり、日本の食料自給率のあまりの低さがようやく問題にされるようになりました。地産地消もずいぶんと言われ出しました。その土地でとれるものを食することが、基本だと思います。地元でとれる食材を使って自分で作れば、安心でおいしいということで、我が家で食べるものはほとんど自家製です。

  畑や庭で穫れた野菜や果実は、そのまま食べるほかに、梅干・白菜キムチ・大根のべったら漬け・白瓜の粕漬・大菜の糠漬けなどの漬物に。果実酒やジュースにもなります。お茶は、畑に自生しているハブ茶を乾燥させて玄米などとブレンド。先日京都の漢方薬のお店で、ハブ茶を胃腸薬として展示販売しているのを発見して嬉しくなりました。冬のお日様の恵みをとじこめた干し柿や干し芋は、横浜に住む母がおいしいと喜んでくれます。

  夫の本業である整体は、週休3日。私の塾は、週休4日。晴れた日には、畑で農作業に精を出し、山にのぼり、波が穏やかな夜には海へ釣りに出かけ、雨の降る日は、料理に腕を振るい、倉庫で大工仕事をし…となかなか忙しい休みの日です。「人生楽しまなくっちゃ。」が夫の口癖。都会に暮らしていたころとは、収入は比べ物にならないほどですが、逆に比べ物にならないほど心豊かな暮らしだと思います。光・風・緑・水・土。自然の恵みをいっぱいもらいながらの田舎暮らしを楽しんでいる私たちです。  

- 四万十発 田舎暮らしの話 - 2008年7月発刊 Vol.11

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