植物原料100%で忌避率95%以上という驚異の防虫剤を販売する有限会社生活アートクラブ。元は大手通販会社の腕利き営業マンだったという富士村夏樹社長を虜にした「青森ヒバ」の魅力を今回はご紹介します。 |
5年間の営業経験の後、家業を数年手伝うことになりました。かつて東欧から乳酸菌を持ち帰った曾祖父が京都に日本初の乳酸菌研究所を創設していたのです。エコ事業といえば運動家の方々の活躍が目立ちますが、私は腸内細菌という視点で健康と環境を観察していました。
私たちの体は本来、きちんと解毒できれば栄養もしっかり摂れるようにできています。それは水も同じこと。水を汚さないよう配慮する一方で浄化を促進するという両面の働きかけが必要です。川の浄化をコンセプトに、生活環境を見直すことで地球環境を変えていけるような製品を提案したいと思ったのが、6年前に今の事業を始めたきっかけです。
自宅を事務所代わりに妻と二人で始め、3年前にようやく事務所を構えました。自然素材製品に対する需要が高まる中、お陰様で今年は手狭になった事務所の移転も実現しました。とはいえ最初から順風満帆ではありません。数百万を投資して商品化したリサイクル石鹸も当初は全然売れず、ひとつの商品を世に出すことがいかに大変かを思い知らされました。それでも常に楽しむことを忘れず取り組んできました。
そもそも風当たりが強い少数派の分野を切り開くような挑戦が大好きで、予期せぬアクシデントも大歓迎。立ち止まってじっくり考えるより状況に応じて"変体"していく方が向いていますし、特に今の時代は刻々と変わる状況に常に適応できることが重要です。
事業を立ち上げて間もない2003年、滋賀県で開催された世界水フォーラムに出展した際に、川の汚れの一番の原因が農薬だと知って正直驚きました。農薬といえば農業やゴルフ場で使われる程度の認識しか当時はなかったのですが、実際は全国の農地で使われる農薬の数百倍にあたる量の殺虫剤が原液で散布され、大地や川を汚染していたのです。
殺虫剤としてまかれる大量の農薬に代わる天然素材製品を探していたとき、天然原料でシロアリ駆除を行うカーボンテックという小さな会社に出会いました。安価な薬剤が普及している現状、ホームセンターでは価格の高い彼らの製品を取り扱ってくれません。「天然では効果がないのでは」とさえいわれてしまう始末で、事実ほとんど売れてない様子でした。
その製品の有効成分は青森ヒバでした。私は以前からヒバに関心があり、リサイクル石鹸にもヒバ油を配合しましたが、当時は「同じヒバで防虫剤も」という意識はなかったので、予期せぬ連鎖に驚かされました。フィトンチッド効果が高いヒバは"蚊殺しの木"とも呼ばれ、昔はヒバで家を建てると3年は蚊が入らないともいわれたそうです。ヒバ油に含まれるヒノキチオールに興味があった私ですが、昔ながらの物語性も面白く感じました。さらにヒバの効果に着目して事業化していた小さな会社への関心も高まり、これら三要素が重なってますますヒバに魅せられていったのです。
…次回後半へ続く…
ムシさんバイバイ
発売以来、年を重ねる毎に確実に人気が高まっている「ムシさんバイバイ」シリーズ。ネーミングもユニークなこの商品は、生活アートクラブの富士村社長がカーボンテック社とともにシロアリ駆除サービスを展開していく中で形になりました。きっかけは、「せっかくいい仕事をしているのだから、これからは消費者の目に直接触れるものを用意しませんか」という富士村社長のひと言でした。天然素材のシロアリ駆除サービスは世の中にとって必要なものではりますが、直接施主さんと触れあう機会がありません。つまり、カーボンテック社や富士村社長がこの製品を通じて本当に伝えたいメッセージが確実に消費者に届く保証はなかったのです。 こうして、40年以上害虫駆除業を営んできた害虫駆除の専門家が開発し、エコロジーに関心の高い消費者との接点の多い生活アートクラブが企画した植物成分100%の害虫忌避剤が誕生しました。 天然樹木抽出水配合なので、虫を寄せ付けないだけでなく、まるで森林浴をしているような感覚も楽しめる優れもの。スプレータイプの他、シートタイプやジェルタイプも新たに加わり、用途に応じた使い勝手が好評です。 |
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美葉うぉっしゅ(粉せっけん)
富士村社長が最初に手がけたのは、植物性食用油の廃油を使った完全リサイクル洗濯石鹸。天然の青森ひば精油を贅沢に配合し、抗菌力・洗浄力を高めました。 |
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ヒバの香りといえば、なんといってもこのアイテム。お洗濯に使うだけではもったいなすぎるこの万能ミネラル液は、安全・快適な衣食住をアイデア次第で無限にサポートします。 |