今年も『baby マンゴーエッセンス』仕込みの時期を迎えています。2日後の初仕込みに向けて、マンゴー1トンの集荷も完了し、種菌として使うために先行して仕込んでいるマンゴーの酵素飲料の発酵も順調です。2年前のテスト生産(100本製造)を踏み台に、昨年の本生産では一気に10000本製造にステップアップしましたが、「発酵技術は奥深い」と言われる所以を学びました。今期は昨年の量産で得られた知見を下に、いっそう美味しく・品質を高めて生産すべく、様々の改良を織り込んでいます。
◎ 今期の改良ポイント
種菌の仕込み
安定して良質の発酵を得るため、今期からスターターとなる種菌の仕込みを始めました。ヨーグルトでも良質の菌を連綿と繋いでいくということをやりますが、あれと同じです。昨年、発酵タンク(20タンク)のpH測定、糖度測定、食味検査を実施してタンク間のバラつきを検証し、pH・糖度のスイートスポットが存在することも発見しました。今期は、「親から子へ、子から孫へ」と3回の仕込みで良質の種菌を繋ぐことで、バラつきを抑え込んで、更に安定した高品質を確保します。
マンゴーの芳醇な香りを損なわない加熱・充填手段
発酵の過程で引き出したマンゴーの芳醇な香りとやさしい甘さは、とても繊細です。加熱殺菌~瓶詰め充填の工程で損なわれることのないよう、1)高温暴露を最低限に留め、2)高温での大気暴露を避けた、ことが改善のポイントです。 昨年は上部が大気開放された鍋で通常加熱していましたが、今期は密閉雰囲気のクローズドチャンバー内で高温蒸気を使って急速加熱します。また、昨年は大気開放された状態でピッチャーと漏斗を使って瓶詰め(いわゆる手詰め)を行っていましたが、今期は自動充填機を使って密閉雰囲気・短時間で充填完了します。これらの施策導入により、1)高温暴露(ヒートインプット)は昨年の1/2以下、 2)大気暴露(単位重量・時間あたり面積)は1/10以下に抑えることが可能になります。
マンゴーサイズの規格化
マンゴーの芳醇な香り・すっきりした味・淡い黄色の美しい色味を引き出すには、使用するマンゴーに適正サイズが存在することも昨年の試験の中から発見しました。サイズの小さいマンゴーが含まれると、同一の仕込み重量に対して相対的に表皮の含有量が多くなります。そうすると、表皮の影響で味・香りにえぐみが含まれ、色は褐色してくることがわかりました。そこで、今期は最小寸法の規格値を上げて、香り・味・色味の全方位で高品質を保ちます。
商品ラインアップの追加
実は、シリーズ商品として宮古島の魅力素材をどんどん追加投入していきたいと思っていました。今期はマンゴーの酵素飲料をベースに「アロエの果肉入り」バージョンをラインアップいたします。ヨーグルトなどでおなじみのアロエですが、マンゴーの酵素飲料との相性もばっちりで、一口で二度美味しいお得感があります。また、パイナップルの酵素飲料も非常に美味しく試作が完了しています。こちらも是非、楽しみにお待ちください。
機能性評価の追加
発酵に伴ってポリフェノール量が増加し抗酸化力(ORAC)が高まっていて、最終製品は赤ワインの2倍のポリフェノールを含有し高い抗酸化力を有することは、昨年までの原料・製品の分析評価で分かっております。今期はもう一歩踏み込んで、ヒト細胞を使っての抗酸化力の測定を実施し、製品の自己評価・理解を深めるとともに、お客様説明を充実していきます。 「美味しく 美しく 健康に!」をモットーに、若いマンゴーを自然発酵したフルーティな香りの『マンゴーの酵素飲料』、さらに美味しく仕込み開始いたしました!! 商品のご案内をどうぞ楽しみにお待ちください。
松本克也 プレマ宮古島プロジェクトリーダー(兼農業生産法人(株)オルタナティブファーム宮古代表取締役) 2012年4月まで自動車会社に勤務。車体製造の接合技術開発に心血を注ぎ、エンジニア一筋の人生を送る。2011年12月にもともとプレマファンだった姉から「プレマ・宮古島プロジェクトの発足とスタッフ募集」のメルマガ情報を聞いて『これだ!』と直感し、転職を決意。そこからはとんとん拍子に事が進み、家族で宮古島に移住。今ではすっかり都人(実は京都出身)ならぬ宮古人になりました。 オルタナティブファーム宮古のfaceBookページはこちら>> |
プレマ株式会社の『宮古島プロジェクト』 宮古島の自然農法を推進し、島の健全な地下水と珊瑚礁を守り、お客様に安心と安全を届けます。 |