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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

オーバーツーリズムに関する一考②  

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オーバーツーリズムが懸念されている宮古島の状況について、前号では住宅関連事情に焦点を絞って紹介しました。今号では、量から質への変換に向けて必要と思っている概念をご紹介します。

宮古島市政として、数年前までは経済活性を旗印に、むやみに観光入客数の増加を求めてきたように感じています。端的には、海外からの大型クルーズ船の入港受入れの事例が挙げられます。大規模な港湾工事を実施して誘致してきましたが、いざ始まってみると、クルーズ船の滞在時間帯にはタクシー需要が急騰して地元住民が利用できなくなったり、港付近のショッピングセンターやコンビニに大挙して来られた海外の観光客により混雑・混乱が発生したりする問題がでてきました。

私は圧倒的に美しい宮古島の海や空、大らかで温かい人の魅力に憧れて宮古島に移住し、現在は「黒糖&島バナナスイーツ作り体験(オルタナティブファーム宮古)」や「生産者を訪ねて宮古島の歴史・文化を案内するツアーガイド(オルタナティブツアー宮古)」を通じて、観光客に向けて宮古島の魅力を発信することを生業としています。事業開始当初から大切にしてきているのは、「宮古の人が大切に守り、育んできた文化や歴史、価値観を理解でき、共感できるファンを増やす」という思いです。地道な草の根の活動ですが、お客様との直接のやり取りのなかで、「消費される観光から創造する観光」に変わっていける実感は得ています。

灯台下暗しで、当たり前のように存在している日常の大切さに気付くことは難しいものです。失って初めてその重要性に気づくことはよくあります。地元の市民が、宮古島の自然や文化資産について改めて理解を深めて、誇り高くその価値を再認識することがまずなにより大切だと思っています。

他のもののせいにしたり、他人任せにしたりするのではなく、自発的に行動が変わるのは「愛おしいと思う心」から始まるのではないでしょうか。そこから接する人にも伝播していくのだと思います。

遠景には突如として海上に立派なホテルが建ったかのように見える大型客船

 

- オルタナティブファーム宮古 - 2025年4月発刊 vol.211

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