産後の楽な過ごし方
産後母子の宿泊施設が増え、サポートする人たちに授ける認定資格も複数できています。おお、産褥期が商売になっている! 高額になるきらいがあるのは少々残念ですが、産後母の選択肢が増えるのはありがたい限りです。
1番目、2番目のお産の時は、私は助産院にちょっと長めに滞在しました。産後1週間~10日くらいは本気で休みたくても、家にいると叶わないからです。多くのご家庭はそうじゃないですか? 新生児と母のペースで過ごす、上げ膳据え膳の助産院生活は本当に快適。
でも3番目の時には、それをしませんでした。病院から速攻家に帰り、そのまま閉じこもりました。
助産院を経由して家に帰ることもできたのですが、自宅出産ほど快適なものはない、と、よく言いますけど、まさにそんな気分。大変少数派の選択ですが、サポートしてくださる助産院、助産師さんを見つけた方は、一番楽な出産はきっと、家で産んで、産後は家事を一切しないで新生児と部屋に閉じこもるパターンです。
まぁそれは一般的じゃなさすぎるので(私もむちゃくちゃ嫌がられました)。産院はいろんな角度から吟味して、自分にちょうどいい自然な形を模索していただければと思います。お産はできるだけ自然な方が、とにかく楽です。
月が教えてくれた
さて、自然なお産の極みは無介助分娩。決して薦めませんが、主に高齢が理由で助産院で出産できなくなった私は、自宅で一人で産むつもりで準備しました。
44歳でのプライベート出産ですから。前にも書いたとおり、本気でからだを整えました。とはいえ仕事は続けていたのですけど(それは良くない)、自力で産めるようにお手当てを続けると、結果は付いてきます。お腹の張りが、月の満ち欠けと、面白いくらいに呼応する体が出来上がりました。
出産が増えるような月暦の日には、怖いくらいにお腹がはります。それも定期的に。ああ、これは近々生まれる! と思わせるくらいそれが強くなった満月の日を過ぎ。
第一子と第二子の在胎日数は中一日空けただけでほとんど変わらないんですね。その中一日が、ちょうど満月でした。ああ、この日が3人目のお誕生日だ、と確信。この日なら月の力を借りて、するっと産めるわー、とね。
そのお誕生日まであと10日くらい。出産前最後だと思って受けた妊婦健診で、エコーで引っかかり(誤りでしたが)、大病院で陣痛促進されたわけです。
そう、私の頭には明確な、3人目のお誕生予定日がありました。ですが、入院中に体力、気力を使い果たし、陣痛促進剤の副作用で軽い産後うつ状態だった私は、その日付けをすっかり忘れていた。
でも頭は忘れても、体は覚えていたようです。
朝4時ごろ。激しい子宮の痛みで目が覚めました。体を丸めて耐えつつも、一、二時間くらい続いたでしょうか。その後、凄まじい量の悪露が出ました。それを境にほとんど悪露が出なくなったので、そこで「出しきった」のだと思います。
日中もたまに空回りするように収縮するので、なんだろうこれは……と思いつつ、何かの機会に日付に気がついた。お誕生日だったんですね。
ああ、今朝、生まれたんだ。からっぽのお腹でも、陣痛は来るのか。
一週間前に薬で出された娘は、横で静かに眠っていました。
産後うつ状態の私は、娘を見ながらハラハラと泣きました。
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プレマ株式会社東京スタッフ
望月 索(もちづき さく)
8歳、5歳、1歳の三姉妹の母。
人一倍不摂生な出版仕事人が妊娠、出産、育児と経験を積むうちに、気づくとハードコアな自然派お母ちゃんに。
編集、ライター、プレマの東京スタッフ。
編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』など。
楽だから自然なお産ご質問などは下記ブログまで
http://macro-health.org