汗に気をつけたい季節
気持ちのいい季節がやってきました。暑くなりすぎて、雨が降ると動くのも大変になるから、今のうちにたっぷりお散歩して外気を楽しみつつ軽く運動しておきたいですよね。そして妊娠中は、汗にも注意が必要です。吸湿性の良い肌着を着て、湿ったら着替えてください(特に腹巻き)。空調対策は今から万全に、夏素材の足首ウォーマーは、家でもつけたほうがいいです。足首は冷やすものではないと、助産師さんから何度も教わりましたよ。
まだ揃えていない人は、これくらいの季節から、ショーツもブラジャーもマタニティに切り替え始めてください。汗の季節には、皮膚トラブルも増えてきます。皮膚は面積が広いし、妊娠中の皮膚は敏感なので、とにかく素材重視で。びんちょうたんコムでもマタニティで検索していただいたら複数ありますので、気持ちよさそうだなぁと思うものから選んでくださればと思います。肌着については、よく伸びそうなら、マタニティにこだわらなくても大丈夫。でも、ショーツは、ちょっとでも着圧があるとつらくなっていくので、マタニティが圧倒的にいいですね。ブラジャーに迷うときは、授乳時にも使えるかどうか、つまり、胸が出しやすいデザインかという観点から選んでほしいです。授乳を始めると、パットを入れる必要も出てくるので(わたしは赤ちゃんの口も拭きやすいので、ガーゼハンカチを入れていました)、あまり気にせずカップはゆったりめ、アンダーは、妊娠中に平気なものだったら産後も困らないと思います。
全身で幸せになる
出産時には、愛情ホルモンといわれるオキシトシンが大量に分泌されることはよく知られています。授乳でもオキシトシンが分泌されます。妊娠・出産にまつわる幸福経験の、理由のひとつとして語られる点ですね。つい最近、脳ばかりでなく皮膚でもオキシトシンがつくられること、皮膚に軽い刺激を与えることで皮膚内部のオキシトシン分泌が増加すること、そして表皮の再生が促されたりもすることを知りました。すごく納得しました。妊娠中に肌に触れる素材の違いを敏感に感じとれる人が多いのも、連想できる話だと思います。
わたしはつわりの時期は動けなくなっていたので、初期はやりすごすのが精一杯でした。あまり実感はないのですが、中期以降、「お腹に手を当てる」と、独特の気持ち良さがあったことを覚えています。心なしか、子どもも気持ちよく感じている気がする。胎動がよくわかるくらい大きくなってくると、ぐりっと動いて応えてくれることもよくありました。
ちょっとした隙間時間にできることなので、なかなか時間をとれないときは、移動の電車の中などで、お腹に手を当てることもありました。当てて手のひらの温かさを感じながら心のなかで話しかけるだけでも、ゆっくりなでさすってもいい、触るという行為が特別でした。生まれた子どもを抱いたりさわったりするときもそう、皮膚からも出たオキシトシンが、きっと全身に染み渡っていたんですね。
わたしは妊娠線のケアには熱心ではなかったですが、その時間を、ゆっくり皮膚に触れる時間、赤ちゃんとの対話の時間だと思って、大切にしてもいいかもしれません。お腹にお気に入りのオイルなどを塗りながら、やさしくなでさすって、話しかけてあげてください。間違いなく幸せです。