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基本のき

今さら聞きにくい「よく聞く言葉」を詳しく解説します

プレマ株式会社
お客様コンサルティングセクション
マクロビ業界に30 年以上

岸江 治次 (きしえ はるつぐ)

2013 年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。
趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。
無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

食生活を変えるなら なにから始めたら良い?

投稿日:

マクロビオティックやオーガニック食品に興味を持ちはじめ、食習慣を改善したいのですが、家族にあまり理解されません。
そんななかでも、簡単に始められることはあるでしょうか?(家族の健康が気になる主婦)

A.主食と調味料の見直しから。よく噛むことも

答える人  岸江 治次

人間は嗜好的な生き物です。

コーヒーやお菓子など好きなものを、なかなかやめることができません。

慣れ親しんできた嗜好を変えるには、非常に大きな努力やエネルギーが必要です。

食習慣は大抵の場合、自分の好きなものに偏っていき、極端に偏ると病気になってしまうこともあります。

アレルギーやアトピーなど、すでに自分の体が変調をきたしている場合、医師に相談しながら具体的に変えていくことができます。

元気になるという目的があれば、好きなものも我慢しやすく、ストレスになりにくいものです。

問題なのは、健康で困っているわけではない人。

いつもの食事をコントロールすることは、我慢を強いられストレスがかかるので困難なのです。

マクロビオティックでは「陰と陽」に起因する理由が考えられます。

電気のプラスとマイナスのように、異なる性質のものが互いに引き合うので、好物が陰性だとして、極端に陰性のものを食べていると、必然的に極端な陽性のものを体が欲するようになりバランスが崩れます。

これが生活習慣病です。

成人病と呼ばれていましたが、今では小さな子どもが肥満になって高脂血症、肝硬変、腎臓病などを発症することもあることから、生活習慣病と呼ばれるようになりました。

生活習慣のなかでも重要なのは「食習慣」。

しかし、食が健康に及ぼす影響について無頓着な方も多いようです。

では、どういう食習慣が良いのでしょうか。

和食の「和」という漢字にある「禾(のぎへん)」は、「穀物」のこと。

穀物を口にする食事が、和食なのです。

ここでいう穀物とは、日本の風土にあったお米。

お米を丸ごと食べるのが玄米食ですが、穀物に注目して「主食」とする概念を持つ国は、あまりないようです。

ご飯を食べていれば健康のバランスは取れます。

お米が主食の日本では、朝ごはん、昼ごはん、夜ごはんと言います。

最近はラーメンやパスタが浸透し、夜ご飯にラーメン、お昼ごはんにスパゲティなどと言うわけですが、よく考えると日本語が少しおかしいですよね(笑)。

主食・副食の割合としては複合炭水化物を60%と多めに摂るとよいと最近の栄養学でもわかってきています。

日本では、伝統的に引き継がれている地元の食材を食べることで健康が保たれてきましたが、外国から食べ物が入り選択肢が増えすぎました。

食べるものを選ばないと健康が保てない時代になったのです。

食習慣を変えるのに手っ取りばやいのは「主食」を見直すこと。

基本的なバランスが取れ、健康の軸ができあがります。

次に、食べる頻度の高い毎日使う調味料……甘味料、塩、味噌、醤油などを見直すこと。

オーガニックかどうかなど自分の健康に取って最善の影響を与えてくれるものを選んで毎日食べていくことが重要です。

驚くべきことに、塩を変えるだけで、敏感な人なら体の変化に気がつきます。

ポイントは「なにをどう食べたらいいか」よりも「食べ物によって自分の体と健康ができているということに気づく」こと。

自ずと選ぶものの判断基準がわかってきます。

まずは、どんなものを食べると自分の体がどう反応するか、自分で実感していくことが食習慣を変えるための第一歩です。

体感覚的にわからない場合、陰でも陽でもないも「中庸」のものを食べてみましょう。

それが「玄米食」です。

和食の穀物自体が中庸で、なかでも玄米が一番中庸で、玄米食を食べることで自分の中心軸がなんとなくわかります。

食べたことのない方は騙されたと思って一度食べていただきたいものです。

いずれにしても家族といっしょの食事を考えると、塩や砂糖を変えるだけでもエネルギーがいるもの。

もっと簡単に食習慣を変え、食べ物の威力を実感するには「よく噛む」こと。

ただしっかりよく噛むだけです。

噛む回数を増やすだけで、自分の体に変化が起きてきます。

今まで2〜3回噛んで飲み込んでいたものを、30〜50回噛むだけでも、体に入ったときの質がまったく変わってきます。

食事の間、1口だけでもいいので50回ほど噛むことをしてみましょう。

それをしばらく続けることで、体の変化に気がつくはずです。

- 基本のき - 2019年1月発刊 vol.136

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