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楽だから自然なお産~高齢出産編~

出産・子育て・介護家族と向き合ういろんなお話

一般社団法人
日本マクロヘルス協会
理事

望月 索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。
編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『親子で楽しむ!おむつなし育児』、『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』。
http://macro-health.org

【Vol.104】自然な排泄と食欲を尊重する

投稿日:

初乳を増やすために

大病院のベテラン看護師さんは、「新生児は自律哺乳できない」と断言しました。

つまり赤ちゃんの好きなように飲ませると、
どんどん痩せていき、どんどん弱っていくということ。

それまで馴染んでいた「おっぱいが出るように頻回に吸わせる」文化とは、
真逆の考え方です。

普段の私なら、きちんとお手当てして生まれた健康な子どもには、
体重が基準値に足りなくても、自分で乳を飲んで育つ力がある。と、反論したと思います。

が、陣痛促進されかなり消耗したあとで、
常に監視され赤ちゃんと添い寝すらできない状態。

「医療介入されて生まれた子には、医療の管理も必要なのかも」と考え、
それ以上騒がず、3時間ごとの強制授乳に従いました。

授乳の前に体重を量り、寝ていたところを無理やり起こされた子が飲まず、
体重の増え方が規定量に足りないときには、粉ミルクを足します。

せめて粉ミルクをアレルギー対応のものに変えられないか打診はしましたが、
粉ミルクの種類を選ぶことはできませんでした。

せめて、なるべく自分の乳をあげたい。

病室が火気厳禁でなければ、イトオテルミーで初乳の分泌を促し、
必要量くらいは絞りだしたろうと思います。

テルミーを使うと、乳汁の分泌は良くなります。

でも、火器が許される環境ではないので、
ペットボトルの水を買いに行き(歩くのは本当は嫌でしたけど……)、
空いたペットボトルに熱いお湯を入れました。

乳房の外側から乳首に向かって集めるように、ペットボトルで何度もなでると、
じわ~と乳が湧いてきて、絞りやすくなります。

ペットボトル大作戦はテルミーほどではないですが有効で、
わりと初乳の量は、増やせたと思います。

そんなことをしていると、自分の眠る時間がなくなります。

でも添い寝・添い乳が許されないですし、
浅く眠るたびに(今なら促進剤の副作用とわかる)レイプされる類の夢を見ました。

一生懸命レスキューレメディでチャージしつつも、
だんだんと追い詰められる理由には、病院からのプレッシャーもありました。

便が出てはいけない

長年不摂生だった私の胎内で、娘は余計な物質を吸収しているはずです。

早くデトックスしてあげたくて、授乳しながら抱きながら、
粉ミルクを足すより早く胎便を出そうと、赤ちゃんの肝臓などの位置に手を当てて温め、
排泄を促しました。

小さいながら健康なわが子は、私の手当てに応え、きちんと排泄しました。

その様子に、若い看護師さんが眉をひそめます。

低体重のうちの子は、胎便が出ることで、体重が自然に減ってはいけないのです。

排泄する力のない便秘状態を喜び、便秘でお腹が張っているから飲みたくない、と
反応する子の口にとにかく粉ミルクの哺乳瓶を突っ込む。

のが、病院として正解なのでした。

うちの子は、おしっこもうんちも立派に排泄し続け、
病院の規定の体重を、10グラム割りました。

早速、小児科医がやって来て、母子同室はここまで。

赤ちゃんは入院室へ連れて行く、と宣言しました。

ここで、完全に見知らぬ世界への扉が開かれたのです……。

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プレマ株式会社
東京スタッフ
望月索
(もちづき さく)

8歳、5歳、1歳の三姉妹の母。
人一倍不摂生な出版仕事人が妊娠、出産、育児と経験を積むうちに、
気づくとハードコアな自然派お母ちゃんに。
編集、ライター、プレマの東京スタッフ。
編著に『子どもを守る自然な手当て』、
訳書に『小児科医が教える親子にやさしい自然育児』など。
楽だから自然なお産ご質問などは下記ブログまで
http://macro-health.org

- 楽だから自然なお産~高齢出産編~ - 2016年5月発刊 Vol.104

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