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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

【Vol.43】女性のライフステージ変化を支えたい

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女性と男性の決定的な違いのひとつに、「妊娠や出産をする可能性のあるなし」があります。なにをいまさら当たり前のことを、とお思いになるかもしれませんが、この差はヒトの人生を考えるときに、とても大きなものとなっています。おそらく、本誌をお読みの皆さんのなかにも、「結婚や妊娠をするまでは必死に働いていたけれど、実際に妊娠や出産、子育てをしてみるとそれまでに想像していた状態とはまったく違った」と感じているかたは多いのではないかと推察しています。とくに仕事に強く情熱を傾けていた女性ほど、この想像と現実のギャップは大きかったのではないでょうか。介護についても同様のことがいえます。

そんなこともあって、昨年から当社では子育てや介護などの理由でフルタイムの職を去ることになってしまった専門知識や技能のある女性を中心に東京オフィスでの採用活動を行い、予想以上の反響と成果を得ることができました。出勤日や出勤時間を強く固定せず、個人の事情に最大限配慮しながら出来るかぎり本人の希望に添う形で働いてもらっています。まだこの採用自体は継続していますが、求人メディアなどを一切利用しないで、自社告知だけでとても優秀な方に応募をしていただいたり、すでに働いてもらったりしていることは、私にも大きな喜びとなっています。

これが、出産後も女性が働くことがあたりまえになっているヨーロッパや中国などでは事情が違います。社会制度自体が女性のライフステージの変化に対応するように出来ていますから、「子どもや介護をどうするか」ということを真剣に思い悩まなくても、社会自体が支えてくれる仕組みが整っています。一方、この日本では法律上、雇用の機会均等は守られていることにはなっていますが、事実上の仕組みがまったく不足しているために、安心して働ける土壌は非常に貧相と言わざるを得ないでしょう。私たちの規模では、社内に託児施設を設けるなどのインフラを整えるには、まだまだ無理があります。しかし、新しい働きかたのご提案をするだけで、日本に不足していると叫ばれている優秀で情熱的な働き手は、まだまだ大量に見つけることができるのです。

こんなことを未婚の女性が読みますと「やっぱりこの時代に子どもを産み育てるなんて大変なことばっかりだ」と思われるかもしれません。しかし、たとえこういう状況があったとしても子どもとは無限に素晴らしく、子どもと関わることで得られることの限りない大きさと意味をどうしても理解してもらいたいと思います。
私たちのお客さまは、子どもやご家族、そしてご自身の病気から自然な食品や製品をお探しになっていてご縁があることが大半です。そのようなお客さまにご満足いただけるように日々努力しているわけですが、私たちがご提供しているような知識や商品を、子どもを産む前の段階で知っていることは、大きな可能性をもちます。アレルギーや不健康とも無縁な子育てや、楽しくて仕方ない出産など、それを私の妻が証明してくれました。しかし、私たちのような会社があることを知るのはたいてい「問題が起きてから」です。できるならその前に知っていただくことが、どれくらい役立ち、大切なことかと自分の子育てや介護の経験から思うのです。

01ga_43.gif 成人女性のライフステージの大きな区切りと悩みの出やすいテーマは
(1)異性との出会い
(2)女性として働くこと
(3)異性との愛の交流およびセックス
(4)妊娠・出産
(5)子育て
(6)年を重ねることと、美しく健康であること
(7)人のために貢献すること
に分けられますが、実はすべて一連の流れにあります。男性ならば問題のテーマごとに解決策とマインドはまったく違うようですが、女性の場合は大きな流れが底流にあると感じています。これは「女性が受け入れ支える」エネルギー体であり、破壊し創造するような男性的なエネルギーとは違う天命を帯びているにほかならないからです。そのときのすべてに、私たちの提唱する『らくなちゅらる』という言葉がフィットするのではないでしょうか。対立し相反する関係から、受け止め、自然に、かつ大きく開かれるという女性の素晴らしさを、私たちは応援し続けたいと思います。これが、政治には不可能なレベルでの『女性を支える仕組み』になればどんなに素敵でしょうか。

『もっと早く、そして広く』。それが今年の私の希求したいテーマとして落ちてきました。私は男として破壊し再構築しようとし、多くの女性スタッフがそれをしっかり支えてくれると信じています。

- 中川信男の多事争論 - 2011年3月発刊 Vol.43

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