宮古島プライベートガイドでご紹介する久高照子さんと漢那幸子さんは、宮古島(みゃーく)の味の伝承や後継者育成、特産品の販売、地域活性を目的とした団体「みゃーくの味加工推進協議会」の会長職も歴任し、カツオやマグロなどの加工品を製造しています。宮古島が誇る漁師町、伊良部佐良浜で、彼女たちから教わる地元の郷土料理づくり体験をすることができます。
郷土料理づくり体験では、青パパイヤとカツオのなまり節(生節)の炒め物と「たつ汁」を作ります。本土では一般にフルーツとして知られているパパイヤですが、宮古島では完熟前の青パパイヤを野菜として調理し、フルーツ用のものとは品種も異なります。特に郷土料理づくり体験で使う在来種のパパイヤは、手に入りにくく、今ではとても貴重な食材です。カツオのなまり節は、茹で上げたカツオをモクマオウの木で焙乾して、外は香ばしく中はしっとりと仕上げてカツオの旨味を凝縮した宮古島の特産品です。細切りしたパパイヤをなまり節やニンジン・ニラと合わせ炒め、塩、醤油で味付けします。シンプルな調理で素材の旨さ引き出した美味しさは食べて知るべしで、ついついご飯が進みます。たつ汁は、簡単・旨いを絵に描いたような漁師町の即席みそ汁です。宮古味噌とたっぷりの削り節を入れたお椀に熱湯を注いで、味噌を溶かして刻み葱を浮かべたら完成です。しっかり熟成した香り高い味噌と、カツオの出汁の香りと味わいが身に染みて美味しい。削り器にかつお節を当てて、シュッシュッと自分で削り出すと気分は道場六三郎さん(笑)
雰囲気は料理教室というより、世間話をしながら親戚のおばさんから料理を習っているような感じでしょうか。食材や生活文化について話を伺いながら手を進めていると、いつの間にか料理が仕上がっていました。ユーモアのセンスに溢れ、お話上手なお母様との会話を楽しめることも、大きな魅力です。作る・習う・食べる・話す、すべてが楽しい充実の郷土料理作り体験です。
おしゃべりが楽しい・料理が上手・いつも甲斐甲斐しく働いておられる久高さん(右)と漢那さん(左)