西式健康法で有名な故・甲田光雄先生の『白砂糖の害は恐ろしい』が書かれてから40年以上。また、桜沢如一に感化されてウィリアム・ダフティが執筆した『砂糖病(シュガーブルース)』が翻訳されてから40年ほど経ちます。日本でも昔から砂糖の取りすぎについて、今まで何人もの学者や医者、良心的知識人から警鐘が出されていました。一昨年、WHOが砂糖の摂取上限の新指針を遂に発表しました。「成人一人当たりの砂糖摂取量は一日25g以下が望ましい」とのことです。慢性疾患や、肥満、虫歯など砂糖が原因で病気になることが世界的に認知された結果といえます。体を冷やす、アレルギー症状がひどくなる、低血糖症の原因になる。マクロビオティックでは砂糖を否定しているわけではありませんが、砂糖を減らしたり、やめることによって大幅に体調や症状が良くなることを伝承しています。
25gといえばティースプーン6杯程度。でも、それでピンとくる人がいるでしょうか?
問題なのはありとあらゆる食品に砂糖が使われていること。市販の加工食品はもちろん、外食や中食として広がっている惣菜関連に至るまで、あらゆる食品に含まれているので、どれくらい使われているかを把握することは極めて難しいといえます。
いまだに料理にもたくさん使用されており、外食や総菜においては、上白糖は甘みのアップと保存性や保湿性を高めるとされています。衛生的で安全そうに感じますが、雑菌がいないのは不自然極まりない状態ともいえます。
白砂糖(上白糖)の体に与える影響については、自分で確かめることもできます。マクロビオティックのセミナーでお勧めしているのは、砂糖や甘みを全くとらない期間(できれば一ヶ月、少なくとも一週間以上)を作ること。その後、ケーキやアイスクリームを食べてみるのです。ちょっと多めに甘いものを食べて、翌朝の自分の体調、おなかの調子や、お肌の調子、目やにや排せつ物の様子を見てみると、たいていの方が自分の体の変化に気づきます。個人差があるので、何ともないものもあれば、恐ろしく反応するものもあります。騙されたと思って、一度、試してみてはいかがでしょうか?
WHOが砂糖の取りすぎの害に反応し、摂取上限を下げたことを皮切りに、日本の識者や医者、スポーツアスリートのなかにも、砂糖に関する警鐘を鳴らす人が増えてきました。砂糖に代わる代替シュガーとしてオーガニックココナッツシュガーや甘酒が流行ったことは記憶に新しいことです。
そんななか、弊社は砂糖を使わないオーガニックお菓子を輸入しました。ヨーロッパでは砂糖を使わない習慣が進んでおり、甘みにオーガニック果汁を使うケースが増えています。安全なだけではなく、果物のみずみずしさが感じられ、とてもおいしいのです。ビオアイスもそんなお菓子の一つ。原料はすべてオーガニック。一番の特徴は砂糖を使っていないことです。
日本はオーガニックにおいても、無砂糖においてもかなり遅れています。これから代替砂糖も広まってくると思われますが、砂糖断ちは困難を伴います。代替砂糖をうまく使って、白砂糖(上白糖)の呪縛から逃れてください。マクロビ料理の良いところは砂糖を使わなくても、素材の甘みの引き出し方を教えてくれるところ。砂糖をとりすぎで、砂糖断ちできない人にこそ、マクロビ実践はおすすめです。
企業様コンサルティングセクション
岸江 治次(きしえ はるつぐ)
2013年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。