安定期には温泉旅行
安定期に入って以降にみな一度は考えるのは、この時期に旅行に行っておこう!だと思います。
歩きすぎるとお腹も張るので、ハードな行程は勧められませんが、逆に、動かないのは本当によくない。トラブルのない妊婦さんには一日2時間歩くことを勧める産婦人科医師もいらっしゃるくらい、自力で産みたかったら毎日一定時間散歩するくらいの運動量は必要です。最近はアメリカ産婦人科学会の数字を引いてきて、週に150時間という目安も出ていますね。
わたし自身は、すぐに脈が弱くなるからあまり歩かないようマタニティ鍼の大先生から言われていましたが、それでも一日1時間弱歩いていました。出産前には安静にするような傾向もあったので、鍼の大先生のご指摘のほうがきっと正しかった。でも朝の散歩は気持ちよかったし、体内リズムを整えられてプラスだったと思っています。
運動をかねた観光旅行にも行きました。夏場の旅行で、妊婦帯が汗で冷えるくらいに動いて疲れた結果、逆子になった話は以前にも書きましたが、疲れない程度にして、温めればいいんですよね。これからの時期なら、きちんとした防寒をして、多少歩くくらいの温泉旅行がすごくいいと思います。
ところで温泉や銭湯によっては、妊婦が入ることを推奨しない文言が貼ってあるところがまだあるかもしれません。わたしも第一子の時には、妊婦への禁忌表現をよく見かけましたが、2014年という比較的最近まで、温泉法に、妊婦に禁忌の文言があったからそうなっていたそうです。その文言はもう法律から消されていますから、気にせず、入ればいいんですよね。
陣痛対策にも
逆に今は、妊婦に温泉浴を推奨する調査結果も出ています。別府などの温泉地の妊婦さんの協力で大規模調査をすると、温泉浴は妊婦に悪影響がないどころか、むしろ温泉浴をしている妊婦さんのほうが、産科的トラブルが少なかったそうです。
入院治療が必要になった切迫流産や切迫早産は、妊娠初期では温泉入浴群と非温泉入浴群で有意の差がなく、妊娠中期と後期には、温泉入浴群の妊婦さんのほうが有意に少なかったそうです。妊婦検診のたびに計測される血圧も、妊娠後期に高血圧で入院するケースは、やはり温泉入浴群のほうが少なかったんですって。
人体が経皮吸収するとプラスになるミネラルたっぷりのお湯で暖まる、そりゃあ母体にとってもプラスだよね!という理屈と人の感覚に沿った話です。妊婦の入浴は10分くらいっていわれることは今でも多いのかな。それはお湯の温度によるかと思います。ぬるま湯だったらゆっくり浸かればいいと思う。急な動きをするとくらっとすることも多いので、急いで動かない、足元が危なくないのを確認して、リラックスして入れるお湯がいいですね。
温泉地に住んでいる人は頻繁に温泉に入りに行けばいいけど、温泉地に住んでいない人は、お風呂のお湯を温泉仕様にブーストすれば、温泉浴の効果にあずかれます。
実は、陣痛を逃しつつ進めるのに、入浴は便利なんです。のぼせず長時間入るやり方を覚えておくのは、陣痛対策でもあるんですよね。湯船の中で力を抜いたら、ふわーっとお腹が浮くんです。陣痛の波が来るたびに浮くのはすごくわかりやすくて、効果的に楽に進みます。ミネラル浴に健康を助けられつつ、本番に備えてくださいね。