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楽だから自然なお産~高齢出産編~

出産・子育て・介護家族と向き合ういろんなお話

一般社団法人
日本マクロヘルス協会
理事

望月 索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。
編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『親子で楽しむ!おむつなし育児』、『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』。
http://macro-health.org

一番のお宝がやってくる Vol.9

投稿日:

「ありがとう」のありか

夫への感謝の言葉をあえて他人に伝える機会はあまりないけれど、それでも周囲に言ってしまうようなエピソードも、妊娠中や産後すぐに関するものが多いです。女性にとっても、子どもができて初めて経験する、自分一人でどうしようもない局面があります。そんなときの感謝の記憶も、簡単に忘れないものとして刻まれます。

例えば、「頼まなくても日々買い物に行ってくれた」「お腹がはって床に座るのが厳しくなっていたとき、横になりやすい場所をいつもあけてくれていた」「かがむのが厳しいお腹のとき、お風呂掃除を率先してやってくれた」「足の爪を切ってくれた」「妊婦健診によくついて来てくれた」「妊婦健診のあと必ず様子を聞いてくれた」「入院中、毎日来てくれた(思いがけず入院になるケースは少なからずあります)」。日頃言葉で伝えるありがとう以外に、どこかでお返ししたいと、多くの妻が思っています。

生活態度がしっかり変わった夫への感謝、あるいは信頼も、根強いです。仕事が忙しすぎてあまり家事・育児をしない夫でも、「子どもができる前は月に8~9万使っていた『資料代』がほぼゼロになった」と語っていた妻は、ワンオペに追われつつも、この人と一生添い遂げる、という姿勢が一貫していました。夫さんは資料が必要な職種だと思うので、図書館や会社の経費等を駆使するようになったんでしょうか、夫さんにできる形で、がんばっているのだと思います。「お弁当を持って行くようになり、昼食にかかる費用を圧縮してくれた」なんていう感謝もありました。(お弁当を誰がつくるかもあわせてご検討ください!)

言うまでもなく、妻の妊娠を機に禁煙したケースにも、多くの人が感謝しています。ただ、温度差はあるかも。同じくお酒を減らしても、感謝の度合いにばらつきがあるかもしれないです。どちらもまぁ、むしろ当然、といえる分野ではありますね。

感謝が生まれ続けるシステムを

日常のほんの少しの延長で、妻がすごく感謝していることもあります。なるほどね、と思ったのが、「洗い物の後、生ごみ受けの生ごみを捨てて生ごみ受けを洗ってくれるようになった」という感謝です。小さなことだと思うかもしれないけど、仕上げの必要がないの、大きいです。

「うちは連携がとれている!」と自信があるケースでも、結局人同士の関係なので、定期的に「打ち合わせ」の機会を持つのは有効です。さらに行動に落とし込みやすいよう、子どもの成長に合わせ増えるばかりのタスクをシェアするシステムがあったらうれしいですね。家族用のアプリなどで自分の家に合いそうなものを早めに導入してもいいし(それを夫が探して持ちかけてくれると助かる)、意外と、昔からある壁かけカレンダーも、家族間では便利ですよ。子どものスケジュールも親が管理していくことになるので、カレンダーなら、ちょっと大きくなった子どもとも、シェアしやすいです。

最後にご近所の伝説を。「(子どもが生後2、3か月のとき)たまには休んでと、帝国ホテルをとって私一人で一晩泊まらせてくれた」。あやかりたいーと、ママの間でかなり噂になっていたんですけど、実は私はぴんときませんでした。産む場所によっても違うのかもしれない、私は、生後ずっと一緒の子と、離されたくありませんでした。それくらい個人差があるので、良い形を、妊娠中から探していけるといいですね。

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