本来の自分の姿とは、ありのままの自分。自己否定のない、本音の自分です。ところが脳に蓄積された記憶やマインド、◯◯すべきであるという思考が、自分を責め、本来の自分の姿を歪めているのです。自分を責めると、エネルギーは、あっという間に減っていき免疫力も落ちます。当然、病気にかかりやすくなったり、治りにくくなったりします。病気を早く治すためには、自分を徹底的にほめて肯定すること。病気になりやすい、また治りにくい場合、心のなかで自分や他人に対して、いつも否定的な言葉を無意識に思い浮かべているのかもしれません。起こったできごとや、心に浮かんだことに、自動的に批判・否定・決めつけが起きています。それは自分の思考のようで、実は、単なる自動反応です。まずそのことを自覚する必要があります。
思いグセを変えるには
『無意識に思い浮かべている心の思いグセ』を変えるためには、心のなかの独り言を自覚して、その言葉を変える必要があります。その有効な方法は「念仏」です。ここでは南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経、南無釈迦牟尼仏、そのほか真言などを唱えることを、大きく捉えて念仏とします。宗教的なものが苦手なら、自分に合ったアファメーション(自分自身への肯定的な宣言)や「ありがとうございます」を繰り返しても良いでしょう。念仏を繰り返し唱えることは、思考するときの心の声「内言」を強引に変更することです。繰り返し同じ言葉を唱えていると、脳はとても退屈を感じます。10回程度唱えるだけで「こんなこと意味があるのかな」「今日のご飯は……」「そうだ、次にすることは……」と雑念が湧いてきます。自分の意識に無自覚だと、その雑念が永遠に続きます。雑念が続くのは、そこに欲と執着があるからです。もっと考えたい!気になってしかたない!という気持ちです。その気持ちを手放して、念仏に戻ります。コツは「雑念を考えない」と思わないこと。「気になるけど、後で考えよう」と後回しにして念仏に戻ります。
この練習を繰り返していると、素早く気づいて、素早く手放すことができるようになってきます。数ヶ月〜数年練習を続けていると、念仏を意識するとすぐに心のなかのザワザワが消えるようになります。まるで水面に波紋がまったくないような、シーンと静かな心の状態が再現できるようになります。
念仏を唱えたり、アファメーションを唱えるのは、宗教を信仰したり、良い人になる道徳、という一面もあります。しかし、もっと大切なのは、自動反応する欲や執着を手放して、内言に気づくこと、内言を手放すことです。その結果として自分が幸せになって病気を治すという結果が期待できます。これは、小欲を手放して大欲を得るという、ある意味欲深い方法なのです。
嫌いな人の幸せを願う?
更に更に欲深く、幸せになるために「人の成功を祈る」ということをやってみましょう。タイガー・ウッズは対戦相手の成功を願いながらプレーをしているそうです。対戦相手のパットをタイガー・ウッズは「入れ!」と思って見ているのです。相手のパットを「外せ!」と願ったにも関わらずパットが入ってしまうと、その後のプレーへのモチベーションが下がってしまいます。タイガー・ウッズは常に世界最高のプレーをするために、最高の対戦相手を望んでいるのです。自分への信頼がハンパない!と思いませんか? 敵の成功を祈ることは、自分を敵以上の存在だと認識することです。
あなたの嫌いな人の幸せを願ってみることは、自分が更に幸せになるという大欲を叶えることです。嫌いな人を思い浮かべるのさえイヤかもしれませんが、大欲を叶えるために「人の成功を祈る」ができるかも? チャレンジしてみましょう!