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インタビュー取材しました。

【Vol.102】3.11から丸5年、 相馬市原釜地区の現状

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3・11から得られた教訓と、未だ解決されていない問題。それらを風化させないために私たちは何ができるのでしょうか。

第5回 東日本大震災佛故者慰霊流灯会

区切りの年ともいえる5 年、プレマ株式会社として支援を続けてきた流灯会に、
代表の中川と共にスタッフ5 名で参加させていただきました。


日本大震災佛故者慰霊流灯会は、2011年の夏からはじまり、昨年で5回目を迎えました。しかし年を経るにつれ、世間の関心が薄れ、参加者や寄付も減っていることは否めません。 原釜松川浦漁港がある原釜地区は、太平洋に直接面し、3・11大震災による大津波で甚大な被害を受けた地域です。家々や建物のほとんどは流され、震災直後は見渡す限り一面瓦礫の山の中に、ところどころにかろうじて残った建物の残骸や、漁港から流された船が点在しているという、凄まじい光景が広がっていました。当時の様子は、昨年4月に原釜地区に建てられた「相馬伝承鎮魂祈念館」で、写真や動画などによって知ることができます。

原釜地区は、3・11大震災による津波被害を受けた他の地域に比べ、福島第一原発に近い位置にあるということから、余計に復興が遅れた地域でもあります。それでもようやく、当時に比べれば落ち着きを取り戻し、漁港施設や住宅の再建、堤防の建設などが進められつつあります。ただ、漁港や住宅があっても以前のような暮らしが成り立つのか、堤防に関していえば、スーパー堤防と呼ばれる超巨大な堤防の建設が計画されていますが、本当に適切な方法なのか、反対意見もあり関係者の中でも意見が分かれてます。

これらは被災地だけの問題ではありません。海に囲まれ、温泉があり、豊富な恵を受け取る反面、地震や津波を避けて通れない日本という土地。被災地の問題はどこでも起こる可能性があります。誰もが当事者になって受け取ることが、未来を作るために必要不可欠なことです。


日本大震災佛故者慰霊流灯会は二部性で、第一部は9組の出演者による復興歌謡ショーが行われました。それぞれに想いを込めてパフォーマンスをされる中で、特に印象的だったのが、MCS(ミクス)のお二人。毎回の流灯会に参加されているだけでなく、支援・応援イベントのために毎月東京から福島に通っているそうです。地元の方にとても親しまれているようで、会場に寄せられたメッセージやパフォーマンスの際の応援からも、それが感じられました。

第一部が終了し、第二部は日が落ちてから。実行委員や来賓の方からの挨拶の後、参加者全員により追悼の歌「灯篭の灯りに鎮魂の想い」が歌われます。先導するのは、先ほどのMCSのお二人。その歌詞は実行委員のお一人が書いたもので、非常に想いのこもった、故人の気配が蘇ってくるかのような歌が会場に響きました。歌の後は、読経、焼香と続き、灯篭流しが始まります。灯籠はすべて、参加者の手で組み立てられ、それぞれの祈りの言葉が記されています。たくさんの灯籠を載せた漁船が出航し、参加者が見守る中、ひとつ、またひとつと海に光が灯っていきます。会場に満ちた祈りが、海に向かって流れていくようでした。

灯籠流しの後、流灯会の最後に、真言宗豊山派仏教青年会による豊山太鼓「千響」の演奏が行われました。演奏する僧侶の方々は、全国各地から集っているそうです。読経に合わせた演奏や、教えそのものを表す演奏など、長時間に渡って様々な曲が演奏されました。灯篭流しの際のしんとした空気が一転して、そこからエネルギーを立ち上らせていくような、お腹から命そのものに響くような、そんな時間でした。鎮魂から未来へ、まさに相応しい流灯会の締めくくりだったように思います。


今回、流灯会に参加させていただくのに合わせ、福島でお世話になってきたたくさんの方にご挨拶させていただくとともに、弊社代表の中川が震災翌年の2012年、ご縁のあった鹿嶋神社様に植樹させていただいた、桜の成長を確かめて来ました。まだ細い幹ではありますが、着実に育っていく様子を確認することができました。

3・11から丸5年が経ち、その影響や被災地の歩みは新たな段階に入っていくはずです。そこにどう関わっていくべきなのか。まずは現状、事実を知っていただくこと。その上でそれぞれのやり方で次のステップへ踏み出してくださる方が増えることを願っています。

- 特集 - 2016年3月発刊 Vol.102

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