累計122万件出荷!自然食品・自然療法・エコロジー・らくなちゅらる提案サイト

特集

インタビュー取材しました。

【Vol.72】〝無関心〞では済まされない、 ラオスの不発弾問題と教育支援

投稿日:

「ラオス」というとどんなイメージがあるでしょうか?
ラオスはベトナム戦争が激しく行われたアジアの一国であり、今もなお、「クラスター爆弾」などの戦争被害と貧困に苦しめられています。

「クラスター爆弾」全廃を目指して

プレマ株式会社では2008年より、NPO法人テラ・ルネッサンスを通じて、ラオスの不発弾除去と教育の支援を行ってきました。
今夏、その支援先である中学校から嬉しい報告が届きました。思い返せば、2011年3月11日の震災では、日本は海外から多くの支援を受け、その中には、それまで日本が支援してきた国々も含まれていました。
今、もう一度、私たちにできる「海外支援」について考えてみませんか。

「クラスター爆弾」をご存じですか?
地雷に継ぐ非人道的な兵器といわれ、世界中で全廃が呼びかけられている、クラスター爆弾。日本も保有国のひとつです。クラスター爆弾は、ひとつの親爆弾の中に、数十~数百の子爆弾が入っており、親爆弾が空中で爆発すると、中の子爆弾が無差別に広範囲に飛散します。子爆弾は硬いものに当たると爆発しますが、やわらかい地面に落ちると不発のまま残ります。
戦争が終わった後でも多くの不発弾が残され、それと知らずに子どもたちがおもちゃにして遊んだり、鉄くずと間違えて回収したりして、爆発し多くの子どもを含む民間人が被害を受けています。
クラスター爆弾は第二次世界大戦ではじめて使用されました。その後、ベトナム戦争(1960~70年代)で大量に使用され、近年では湾岸戦争(1991年)、コソボ空爆(1999年)、米国によるアフガニスタン攻撃(2001年)、イラク攻撃(2003年)、グルジア紛争(2008年)などでも使用されています。
特にラオスはクラスター爆弾の被害国で、国際支援も不充分な状況にあり、ベトナム戦争による不発弾が現在でも7500万発ほど残っているといわれ、多くの死傷者を出し続けています。

オスロ条約と各国の動き
2008年5月30日、「クラスター爆弾のない世界」の実現に向けて、オスロ条約が制定されました。今年新たに批准したイラクを含め、現在83カ国が批准しています。日本は、2009年7月にこの条約に批准、翌2010年8月1日発効しています。批准国には、保有クラスター爆弾を8年以内に廃棄、クラスター爆弾による汚染地域の10年以内の不発弾除去、またその影響を受ける地域への支援が義務づけられています。

“人ごと”ではない
「一見平和な日本」にいると、あまり関係のない話と思えるかもしれません。しかし、私たちの利用している大手の金融機関(みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行)などが、クラスター爆弾製造企業に投資していることが報道、指摘されたこともありました(2011年まで投融資。現在は中止されている)。私たちが預けているお金が、人を傷つけ、命を奪う兵器製造に使われていたのです。知らないうちに戦争に加担している、“知らなかった”では済まされない現実です。
クラスター爆弾の問題は目に見える戦争被害の一部でしかありません。この問題に限らず、日本、世界で起きているあらゆる出来事を、“人ごと”と済まさずに、自分に引き寄せて考える想像力を持ちたいものです。
まずは日常生活においてクラスター爆弾製造、使用に加担していないか改めてチェックしてみる、また、募金を正しく活用してくれるNGOやNPOを調べてみるなど、自分たちにできる支援は何か、考えてみたいですね。

人々の関心とラオス・カンボジアの今

NPO法人テラ・ルネッサンス、カンボジア事業担当の江角泰氏より、現地からの最新の報告です。江角氏には、以前本誌での連載で、現地のリアルな状況をお伝えいただいていました。今回は7月に日本に一時帰国された折の話も踏まえ、現地の今の状況、私たちにできることをお伝えいただきます。
カンボジア事務所駐在 江角泰氏
NPO法人テラ・ルネッサンスのカンボジア事業担当。大学時代に、NGO地雷ゼロ宮崎のメンバーとして参加した「カンボジア・スタディツアー」が、テラルネッサンスとの出会い。現在は、カンボジアにおける地雷問題に取り組む他、弊社が進めるラオス支援活動も担当中。

カンボジアの地雷の問題に関わってきて10年ほど。これまでに多くの関心がカンボジアに寄せられてきたおかげで、カンボジアと聞けば地雷というぐらい日本人の中でも認知されてきたと言えます。実際に多くの支援がなされてきました。2012年の地雷&不発弾犠牲者数186名という数字は、2011年の211名から12%減少し、1979年からデータを収集し始めて以来の最少の数字です。しかし、ここ数年地雷問題への関心は明らかに低下してきています。カンボジアでの地雷撤去は、2020年までの完全除去を目指してカンボジア政府も取り組んでいます。この目標は人々の関心があれば、確実に達成できるものです。この目標まであと6年ほど。再びどれだけの関心が集められるかが勝負です。
一方のラオスは、一見平和に見える人々の生活圏内に不発弾が残っていて、不発弾撤去団体が活動している現場へ行くと、そこは田んぼの中だったり、家の庭だったり。ゴロゴロと不発弾が見つかるのです。正直ラオスでの不発弾撤去には、今のままでは絶望的になるぐらいの時間がかかると思っています。2012年1年間に撤去された面積は、56平方キロメートル。これは不発弾に汚染された面積のわずか0・6 % でしかありません。この撤去スピードでは、単純計算で完全に撤去が終わるのにあと167年かかります。不発弾撤去が進まないひとつの理由は、まだまだ人々の認知度が足りないからです。ぜひあなたの家族、友達、恋人など周りの人に「ラオスについて、何か知ってる ? 」と聞いてみてください。どれだけの人が、ラオスと聞いて不発弾を思い浮かべるでしょうか ? 今年、日本人に向けた新しいアプローチでのラオスの不発弾問題を啓発する小冊子を作る予定です。それは今までになかったタイプの漫画によるストーリー仕立て。ぜひご期待ください

先日一時帰国中に、カンボジアでこれまで10年にわたって企画してきたスタディ・ツアーの過去の参加者と会う機会がありました。「やっぱりあの時にスタディ・ツアーに参加していて良かった。カンボジアの日本とは全く違う価値観、日本以外の外の世界を知ることができたのは、社会人になってからも本当に意味があった。」昔の参加者たちと久しぶりに会っても、毎日会っていたかのように自然と話ができるのは、わずか1週間足らずのツアーですが、とても濃い時間を共有し、そして関心を持ち続けてくれているからに他なりません。カンボジアやラオスなんて、自分とは関係ない遠い国のことと多くの人は思うかもしれません。でも、日本で3・11震災が起きたときに、どれだけのカンボジアやラオスの人たちが心配してくれ、そして日本に関心を示してくれたか、カンボジアやラオスにいると肌で感じました。震災後、近所に住んでいたおじさんは、「いつもカンボジアを支援してくれているから」と、日本大使館になけなしのお金を集めて、義援金を持って行ってくれました。人々の関心は、恋愛と同じでこちらが関心を持たなければ、向こうも関心を示してくれません。その関係と絆、縁を作るのは自分から。それは微力ではあっても、決して無力ではありません。いい絆と縁がきっと平和な社会を造ることにつながります。

ラオスの子どもたちへ、教育支援を
プレマでは、社会貢献活動の一貫として、NPO法人テラ・ルネッサンスが行う、ラオスの中学校建設に資金協力などを行っております。ラオスの教育の現状と、現地からの最新報告の一部をご紹介します。

プレマ・シャンティ中学校の建設
 NPO法人テラ・ルネッサンスが進める「不発弾汚染地域ノンヘット郡中学校建設プロジェクト」にプレマが参加することを決めたのは2008年のことです。
ラオスでの義務教育は初等教育(小学校)の5年間です。また、その後の中学教育(中学校3年間、高等学校3年間)についても14歳までは学校教育を受けるべきとされています。しかし中学校の就学率はかなり低いのが現状。初等教育の入学率はあがっているものの、地方の就学率があがらず、中途退学も多いことが問題になっているそうです。その原因には、学校までの距離が遠い、貧困や保護者の教育への意識の低さなどがあります。
プロジェクトへの参加にあたっては、代表中川が自ら中学校の建設予定地を訪ね、校舎がないために小学校や幼稚園の教室を間借りして学ぶ中学生の姿に出会うなど、中学校校舎の必要性を確認しました。
中学校の建設予定地にも不発弾が残っている可能性が大きく、中学校建設はその撤去作業からスタートしました。その後2009年、無事に「プレマ・シャンティ中学校」が開校しました。ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。

プレマ・シャンティ中学校最新の報告
今年の7月、プレマ・シャンティ中学校から最新の報告が届きました。
中学校は、子ども達や先生達がゴミ拾いをしたり、木を植えたり、自ら環境整備を行い綺麗に保たれています。先生や村人達が自分たちで作ったトイレまであります。
生徒数は年々増加しており、2013~2014年度には全校生徒309名が、プレスクールや小学校の教室までも足し7教室をフル活用しており、教室が足りないほどに熱心に勉強に励んでいます。
先生達は、教育の質を上げるべくさらなる改善に取り組んでいます。ただ、新しい校舎の建設や電気の整備、教育資材の補充など、まだ支援を必要とすることも沢山残っています。弊社としても、引き続きできることを考え行動し続けるとともに、皆様にも温かなお力添えを頂けましたら幸いです。


お買い物でする社会貢献

プレマでは、お買い物いただいた売り上げの一部を、社会貢献のために役立てています。お買い物で世界とつながることのできる商品をご紹介いたします。

おひとつお買い上げごとに100円をラオスの不発弾除去支援として寄付
かえる印のとろける愛情バーユ
昔から万能薬として使われてきたバーユは、一家にひとつあると安心です。肌荒れや乾燥を防ぎ、皮膚を健やかに保ってくれます。小さなお子様からご年配の方まで年齢を問わずお使いいただけます。
かえる印のとろける愛情バーユの詳細はこちら>>
売り上げの10%を「プレマ・シャンティ スクール」の運営資金として寄付
アトリエ・オータンの木のおもちゃ
オータンのおもちゃは捨てられる木材を利用したのがはじまり。今でも木っ端も捨てることなく、丁寧なものづくりをしています。ブナ、ケヤキ、オーク、ローズウッド、黒檀など、木のぬくもりを感じられるおもちゃです。
アトリエ・オータンの木のおもちゃの詳細はこちら>>
 

 

セミナー会場で500 円~寄付
かえる組セミナー / らくなちゅらるセミナー / お話しの会
プレマでは、「気づきを広げる」をテーマに、環境やライフスタイルに関する無料/ 有料セミナー・お話しの会を定期的に行っています。その会場にて、ラオス・カンボジア支援のNPO法人テラ・ルネッサンスなどへ、お一人様500円~のご寄付をお願いしております。
かえる組セミナーの詳細はこちら>>

 

- 特集 - 2013年9月発刊 Vol.72

今月の記事

びんちょうたんコム

累計122万件出荷!自然食品、健康食品、スキンケア、エコロジー雑貨、健康雑貨などのほんもの商品を取りそろえております。

びんちょうたんコム 通販サイトへ