育児・介護休業法の改正のころから、生まれる前の子がいる父親(プレパパ)に向けて、新しい育休制度のことやプレパパの「出産」準備について書いています。今回は、一般に妊婦さんが一人でやることが多いけれど、分担できるとありがたい、リサーチ関係について書きます。プレパパの当事者意識も盛り上がるはず!
妊婦は忙しい
プレパパは身体が変わるわけではないので、妊婦本人よりどうしても意識変革と行動が遅れます。プレパパが他人事のうちに妊婦さんが一人で準備を進めがちですが、それは女性の領分だからではなく、期限があるのにパートナーの自覚と認識がついてこないから、無理にでも動くのです。
妊娠中の妊婦さんはすごく忙しいです。妊娠期間は全部で280日。それは妊娠が確定する前の一か月も入れた日数なので、それを削ると250日です。そして、その250日を存分に使えるのは、実はプレパパだけなんですね。
妊婦さんにはつわりがあります。つわりの程度は、同じ人でも妊娠ごとに違いがありますが、人によっては生きているだけで精一杯な状態になります。その期間を外すと、妊婦さんが動ける期間は180日くらい。臨月が近づくと安静を申し渡されることもあれば、いつ生まれるかもわかりませんから、最後の30日を減らすと150日。プレパパには280日あって、妊婦さんには150日しかなく、その150日に、仕事の引き継ぎをして、健診で何度も通院します。子どものためにマタニティエクササイズを始めることもあるかもしれません。マタニティ鍼やイトオテルミーで、妊婦のお手当てに励むのもお勧めです。タスクが多いうえに、妊娠すると眠いし無理がきかない、ボーッとしがち。150日では時間が足りないくらいです。
知識が増えると出番も増える
知識がないところから始まるのは女性も同じです。妊婦用の下着から(早めに変えたほうが楽だけど後回しになりがち)、赤ちゃんがくる部屋のしつらえまで、知りたいことはたくさんあります。そのリサーチを分担できれば、母子が休めるんですね。
つわりの負担も大きい妊娠2か月ごろでも、調べて決めたほうが安心できる事項があり、その筆頭が産む場所です。妊娠したと思って最初に訪れる産婦人科で産むとは限らず、そもそも入院設備のない産婦人科もあります。
最終的には産む人が決めるという前提で、選ぶ段階でのリサーチは分担できます。大きな病院、個人のクリニック、助産院、自宅という選択肢が大枠で、自然分娩が希望の人もいれば、和痛分娩を選びたい人もいるでしょう。これらの言葉がわからなければまずそれを検索。通える産院を複数選んで、共通点がわかれば違いや特徴もわかります。妊婦さんの希望を聞いて、プレパパの希望もあわせて話し合い、理想が見えたら改めて調べましょう。
立ち会い希望のプレパパの場合は、産む人の姿勢を支える担当として参加したり(無理のない負荷です、ご心配なく)へその緒を切ったりという参加もありますよ。特徴のある出産ができるのはクリニックのごく一部か助産院で、人気の場所は、急がないと予約で埋まります。立ち会いしたいプレパパほど、調べるとやりたいことが出てきて、それがかなう場所は、予約を急いだほうがいいところかも。子どもの誕生は人生でも稀有な機会ですから、当事者として、検討してみてくださいね!