恥ずかしながら、7号食という言葉を初めて知りました。玄米は好きなのですが、どんな変化が表れるのでしょうか。(玄米食5年目サラリーマン)
答える人 プレマ株式会社 お客様コンサルティングセクション 岸江 治次
短期間で驚くほど体の変化を体感できます
7号食とは、食事で体調を整えるための方法の一つとしてマクロビオティックの創始者・桜沢如一が提唱した概念です。最近、体質改善やダイエットを希望する方にとって、簡単に実践できる方法として広く紹介されています。7号食はおよそ10日間、毎日の食事として精製していない穀物、つまり玄米だけを摂る食事法です。7号食以外にも6号食からマイナス3号食まで10段階の食べ方があり、マイナス3号食が玄米、汁物、副菜にデザートがあるなどいわゆる一般的な食事で、7号食はそこから徐々に要素を減らし、最終的に玄米のみの食事に移行します。
たとえ健康的な食事やライフスタイルを実践していても、すぐには身体の変化を感じられません。しかし、7号食を実践すると短期間で体質の変化を体験できます。実際のところ、食べ物の影響を手っ取り早く知りたければ、断食すればいいのです。しかし、断食は専門的な知識が必要なため注意が必要です。毎日、最低限の栄養素を摂りながら食の大切さを理解しようとするなら、やはり玄米食です。なぜなら玄米には生きるために必要な栄養素がほとんど含まれているからです。ゆえに、7号食は素人でも安心して実践できる食事法といえるでしょう。
7号食で食べるのは玄米のみ(ごま塩は可)で、量はどれだけ食べても構いません。飲み物は水やお茶(カフェインのあるものは不可)なら飲んでもいいです。日本人は昔から「主食」という概念がありますが、健康にとっても主食を意識することは非常に大切で、7号食を実践すると人は主食に寄りかかって生きていることがよくわかるようになります。さらに、体内の細胞が活性化し、お腹の調子がよくなって便秘が改善され、肌がきれいになるなどの効果が期待できます。また、脳や神経が研ぎ澄まされ、味覚や嗅覚、視覚など五感が敏感になり、集中力や判断力が向上するなど、フィジカル面だけでなくメンタル面でも驚きの体感が得られます。
ただし、自身にとって不要なものが体内に蓄積されていた場合、7号食を実践することで「メンケン反応」と呼ばれる排毒現象が起こることがあります。人によっては熱が出たり、だるくなったり、吹き出物が出たり、吐き気が起こるなど体調がおかしくなることもありますが、これは身体が変化に適応しようとする「好転反応」と捉え、継続していただければと思います。よく歩き、よく眠るといった人間本来の生活スタイルを心掛けると7号食の効果をより高めることができます。7号食の終了後に急に元の食事に戻すとメンケン反応と逆の反応が起こり、下痢など体調不良を起こすこともあるので、まずは回復食として玄米+スープやみそ汁などから始めるようにしましょう。
7号食はどうしても最初は辛いので、辛くなったら途中でやめてもいいです。またチャレンジしてみてください。短期間ではなくゆるやかに体質改善やダイエットを進めたい方は無理せず、マクロビオティックの基本に沿って旬のものや地産のものを食べる、食べ物を精製しないでまるごと食べる、よく噛む、砂糖や化学調味料、化学肥料、農薬などは避ける、肉や魚は控えめにするなどといったことを実践してみるといいでしょう。