自然分娩 VS 無痛分娩
3番目の子を授かる直前まで、お産の雑誌(一般的な商業出版物)の仕事をよく引き受けていました。ライフイベントに特化した媒体は、同じような内容の特集が何度もなんども組まれます。おかげさまで、一般的なお産についてもそれなりに詳しくなりました。
その雑誌で繰り返し扱われていたテーマに「出産ってどれくらい痛い?」というものがあります。どれくらい痛いんでしょうね?「楽だから自然なお産」というこの連載の表題には「自然なお産のほうが痛くない」という内容ももちろん含まれます。
どれくらい痛い?……ええと。痛かったけど、忘れちゃった。というように、辛さがリアルに迫ってこないのが、自然なお産です。医療介入なしで、フリースタイルで、主体的に産むことができるお産のほうが、痛みは低減されます。子どもの頭の大きさとお母さんの骨盤のサイズが合わないなど、特殊なケースでなければ、一般化して良いと思います。
痛くないお産というと、一般には無痛分娩ですよね。日本では、多くの場合、陣痛を途中まで経験する和痛分娩となります。それで産んだ人から話を聞くと、あれだけ大変な陣痛のあとでもっと痛いなんて自分には耐えられない、よく3人も産めますね! といったコメントをいただきます。
自分では比較できないのですけど、無痛分娩と助産院での完全自然分娩の、両方を経験した友人の言葉によると「無痛分娩のほうが痛い。忘れないから」とのこと。含蓄ありますね……。
自然なお産は、脳内麻薬が味方につきますから、痛みのことなんて、その場をすぎればどんどん忘れます。私の場合は、妊娠の最中にあった苦労もぜんぶ忘れてしまいます。なのでつわりが来るたびに、どうしてまた妊娠しようと考えたのか、と自分を呪ったくらい。
無痛分娩だと、脳内麻薬が十全に出る前に、麻酔を投入され、そこで記憶が固定されてしまう。だから、「痛い」「怖い」のままになってしまうんですね。それは私にもちょっとわかります。私も、前の2回のお産と、医療介入された3回目のお産を比べてみると、圧倒的に、陣痛促進された3回目のお産のほうが、痛いし苦しかったからです。
高齢なので現実的ではなかったですが、不本意なお産のあと、プライベート出産で雪辱をはらそうと、また出産を考えるだろうか、と自分に問いました。反射的に浮かんだ答えが「怖い。もう家で一人で産めるなんて思わない」でした。
不自然なお産は、3回目にして初めての恐怖でした。あれを1回目に経験していたら、うちは一人っ子だったのではないかと思います。
フリースタイルで産んだほうが楽!
分娩台とモニターに縛り付けられて、身動き取れない状態で産まされるのは、フリースタイルで自由に姿勢を変えながら産むお産より、余計に痛いです。さらに、自分のペースでなく薬剤に産まされるあの容赦なさは、脳内麻薬の分泌が追いつかないのだと思う。不自然な陣痛にずっと責め立てられた恐怖、その時の絶望的な辛さは今でも覚えています。医療介入なしに好きに産んだ前2回のお産を合わせても、3回目のお産1回の辛さ、痛みには届かない気がします。
陣痛促進剤は、お産の日程コントロール等のために、若いピチピチした妊婦さんにも簡単に使われます。妊娠中から医療介入されない産みやすい体を作るのがとても大事。そして重力の助けを借りて、自分なりに楽な姿勢を探しながら赤ちゃんと協力しあって、自然に産めれば、達成感のあるいいお産になります。痛みなんて産んだ瞬間に吹っ飛びますよ!
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プレマ株式会社東京スタッフ
望月 索(もちづき さく)
8歳、5歳、1歳の三姉妹の母。
人一倍不摂生な出版仕事人が妊娠、出産、育児と経験を積むうちに、気づくとハードコアな自然派お母ちゃんに。
編集、ライター、プレマの東京スタッフ。
編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』など。
楽だから自然なお産ご質問などは下記ブログまで
http://macro-health.org