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法の舞台/舞台の法

日常のなかにある法律問題踊る弁護士の活動報告

弁護士/舞踏家

和田 浩 (わだ ひろし)

1977 年新潟県柏崎市生まれ。京都大学総合人間学部卒業。弁護士として、さまざまな分野の事件に取り組んでいる。なかでも、障害者の権利に関する案件に多く携わっている。他方、舞踏家として舞台活動もおこなっている。福祉、芸術、司法の連携について、あれこれ考えている。
縁(えにし)法律事務所 
京都市中京区新椹木町通二条上る角倉町215
075-746-5482

親子法制の改正

投稿日:

これまで、このコラムで、何度か家族法について取り上げてきましたが、この家族法に関して、令和4年に複数の重要な改正がありました。

今回は、それらの改正法のうち、令和6年1月1日時点ですでに施行されている規定について、ご紹介したいと思います。

親権

今回取り上げる民法改正は、親子法制に関連するものです。そこで、まずは親子に関する基本的な規定である民法818条1項を紹介します。
「成年に達しない子は、父母の親権に服する」。

これが民法818条1項の規定です。「親権」というよく知られた概念は、ここに由来しているのです。

では、「親権」とは、一体どのような内容を持つものでしょうか。親権を文字どおりに読めば、「親の権利」であり、実際に、歴史的に見れば、かつて、親権は子に対する親の一方的な権利であると理解されていました。

しかし、最近は、親権を単なる親の権利ではなく、子を適切に養育するための権利でもあり、義務でもあると理解する立場が主流です。

このような観点から、民法820条は、次のように規定しています。
「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う」。

ちなみに、もともとこの規定には、「子の利益のために」という文言はなかったのですが、親権が、親権者のためではなく、子のために存在するものであることを示すために、平成23年の民法改正により挿入されたという経緯があります。

懲戒権

続いて、今回の民法改正に関わる点です。改正前、民法822条に、次のような規定がありました。
「親権を行う者は、民法820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる」。

「懲戒」というギョッとするような文言が用いられていますが、現実に、ほんのこの前まで、このような条文が存在していたのです。

ここでいう懲戒には、体罰も含まれると考えられていましたが、親権者が、しつけの名の下に子の心身に悪影響を与える行為は懲戒には含まれないなどとされていました。

しかし、そもそも体罰は、許容されるべきではないでしょう。また、全国各地で痛ましい児童虐待が発生しており、改正前民法822条の規定がこうした児童虐待を正当化する口実とされているという指摘もなされてきました。

そこで、今般、親権者の子に対する懲戒権を規定する従前の民法822条が、ようやく削除されるに至りました。

これに伴い、従前の民法821条が改正後の民法822条となり、民法821条には、新たに次のような規定が設けられました。
「親権を行う者は、前条の規定による監護及び教育をするに当たっては、子の人格を尊重するとともに、子の年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、かつ、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない」。

これにより、親が子に体罰を加えたり、精神的に追い詰めたりする言動が、正当な監護・教育でないことが、明確化されました。

子どもの権利

令和5年4月1日には子ども基本法が施行されており、近時、子どもの権利に対する国民の意識の高まりを感じることができます。

私は、これを一層強くするために、憲法を改正し、子どもの権利の保障を憲法上明確に規定しても良いのではないかと考えています。

- 法の舞台/舞台の法 - 2024年3月発刊 vol.198

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