累計122万件出荷!自然食品・自然療法・エコロジー・らくなちゅらる提案サイト

しなやかな影響力のレッスン

自分も周りも自然と良くなるために

影響力のスイッチを入れる専門家人材育成・組織開発コンサルタント

賀集 美和 (かしゅう みわ)

北海道旭川市生まれ。違いを超えて人と人が共に幸せな社会を創るには?その答えを求め日米の教育機関を経て、世界 900 店舗のレストランチェーン TGI FRIDAY'S で人材育成の道に。独立後10年の歳月をかけ、誰でも一瞬で一体感を生み出し互いを活かし合うボディヴォイス®の技術化/体系化を実現。講座や企業研修を通じ、慈しみと活力に満ちた発展的な社会を共に創り上げていく起業家や管理職などリーダーを輩出している。

意欲を引き出す価値づけの力

投稿日:

「自分のやっている仕事には、意味があるのだろうか?」と、あるクライアントが悩みを打ち明けてくれました。最近、「仕事だから」「やるべきことだから」という理由で続けてきた行為に対して、その意味を問い直す人が増えています。「この行為にどんな意義があるのか?」という問いかけは、価値あることに自分の人生を使いたいという願いの現れだと、私は捉えています。

物事に価値を見出し、決めることを「価値づけ」と呼びます。長年、多くの方々と向き合ってきた私の経験から、人生の質はどのような価値を見出せるかで大きく変わる、と確信しています。例えば、同じ仕事でも、「義務」という価値をつければ重荷になりますが、「自分の成長の機会」「社会貢献」と捉えれば、エネルギッシュに取り組めるようになるものです。

ここで大事な点は、自分がやっている行為の意義や価値は、自分で決めるという点です。だれかの答えに頼るのではなく、自ら価値を見出し、価値づけができると、内側から大きなエネルギーが湧き上がります。「面白そう!」「やってみたい」という内的な動機が働き、意欲的に動けるようになります。その結果、行動の量も質も増えて、感情も前向きになります。

価値づけの魔法

その一例として、バグダッド空港近くの「ペガサス食堂」をご紹介しましょう。この米国の軍用食堂は、イラク戦争中、多くの兵士がわざわざ最も危険な道路を通ってでも食事をしに来ることで評判でした。ペガサス食堂の責任者であるフロイド・リーさんは、自分たちの仕事を「軍の士気を高めること」と考えており、その使命感はスタッフの意欲や働き方にも表れていました。配給食材や献立は他の軍用食堂と同じでしたが、レストラン内の飾り付けや丁寧に処理された食材、ひと手間かけた料理など、スタッフの自発的なアイディアと行動が光っていました。

リーさんたちは、過酷な状況にある兵士たちのために、ただの「食事提供」を超えた「軍の士気を高める」という価値を見出していました。これにより、スタッフ全員のやる気と主体性が発揮され、他と一線を画す軍用食堂となったのです。

このように、価値の置き方ひとつで内なるエネルギーは劇的に変化します。心の奥から行動の原動力が湧き上がり、周囲にも影響を与えます。それは、まるで小さな種が大きな桜の木に育つように、新たな可能性を開花させる力なのです。

活力を引き出す価値づけ

私のクライアントのなかにも、新たな価値を見出すことで人生が劇的に変わった方々がたくさんいます。ある経営者は、仕事を単なる利益追求ではなく、社会への貢献と捉え直したことで、チーム全体のモチベーションが上がり、業績も向上しました。

戦後の日本社会では、多くの先人たちが、戦後復興に「次世代に豊かさを手渡す」という価値づけをしていたのではないでしょうか。だからこそ、焼け野原になり、家族や家を失い、貧困など無数の困難に見舞われても、人々は未来に希望を抱き、活き活きと力強く助け合ったから、今の日本があるのだと先人に感謝しています。実際、終戦時に11歳だった私の亡き父や叔父たちは、当時を回想するなかで「つらい、苦労と思ったことはなかったなぁ」と笑っていました。そのような強さや生きる力は、「価値づけ」に起因するのだと思います。

ぜひとも、やる気が低下したときは、自分の内側から力が湧いてくるような「価値」を見出せるよう、日頃から試みてみませんか? 実際に口にしてみて、元気がでる価値や意義がいいですね。きっと、エネルギッシュで前向きな自分がよみがえってきますよ。

※チップ・ハース、ダン・ハース著『アイディアのちから』日経BP社,2008年,p.253

- しなやかな影響力のレッスン - 2025年1月発刊 vol.208

今月の記事

びんちょうたんコム

累計122万件出荷!自然食品、健康食品、スキンケア、エコロジー雑貨、健康雑貨などのほんもの商品を取りそろえております。

びんちょうたんコム 通販サイトへ