年があけて、1月は行く、2月は逃げる、3月は去ると昔の人は言ったそうです。それぐらい早く月日が流れていく感じがします。1月から地球上には漂流のエネルギーが働きかけ、流されるように次のステージへのエネルギーの調整を行っています。きっとその加減なのでしょう。エネルギーが定まらず新しいところへ動く時だから何やら慌ただしい感じがするのかもしれません。
ところで、皆様は節分のお祭りを体感されましたか?「鬼は外。福は内。」大きな声で鬼のお面をつけた父に豆を撒いていたのが懐かしい年になりました。年の数の大豆と巻き寿司を食べて過ごしていた我が家の行事は私と弟が大人になったから終わったのか、それとも時代が移り変わって豆まきをしなくなったのか…。
2月3日の節分の行事はもともと、宮中で2月4日の立春の節目を無事に過ごすためのお祓いの行事でした。中国では豆の「ま」の字を「魔」そして「め」の字を「滅」とあて、自分の心にある「邪心」または「邪魔をする心」を魔とし、その気持ちを「なくす」「滅亡させる」「追い払う」ために節分の祓いの行事で豆を食べるそうです。年の数だけ豆を食べる意味は、年を重ねるだけ自分の信念の邪魔をする弱い心が出てくるという意味なのかもしれませんね。
日本で節分に巻き寿司を食べるようになったのは江戸時代から。巻き寿司の形が鬼の持つ棍棒に似ていることから、鬼のような強さを食べることで自分の中にとりいれて、自分の弱い心を退治するという意味があったそうです。最後まで人と話さずに食べる理由は、自分の中に目をむけるという意味があるのかもしれません。
子どもの頃「鬼は外。福は内。」と掛け声をかけて豆を撒くので、鬼が悪者のように感じていましたが実は、鬼が悪いのではなく鬼に自分の弱さを退治してもらうための行事だったのです。その事を知ってからサロンでは豆を撒くときに「鬼は内。福も内。」といって豆を撒いて邪気を払うようにお祈りをしています。
立春をお正月と考えると、節分の行事は新しい1年を自分の信念にそって生活できるよう祈願してのお祭りだったのですね。
昔の人はお祭りの中に人が生きやすいように多くの知恵や方法を残してくださっているのです。そのひとつひとつの意味を見つけていくと、ご先祖様たちがたくさんの宝物を残してくださったことがわかります。新しい何かを見つけるよりも昔にやっていたことをもう一度見直すことで、より簡単で素敵な方法が見付けられるのかもしれませんね。
あるがままの自分で生きるという言葉が流行りましたが、あるがままに生きるためには自分を強く信じる心が必要になります。
最近の私のキーワードは自分に無理をしないこと。自分が信じたことを丁寧に重ねていくこと。そして自分に嘘をつかないこと。この3つをやり続けるのには、周りにふりまわされない心が必要になります。その積み重ねの中に幸せが存在するように思います。
そして食べ物はどんな祈りにも通じる力を持っています。そんな風に食べ物をとらえて食べてみる毎日も楽しいと思いますよ。
だから…。今年も節分には巻きずしとお豆を食べて強い心がもてるおまじないをかけました。節分の時にお豆を食べ損ねた人は、炒り大豆ご飯でも炊いて自分の弱さを強さにかえてみてはいかがでしょうか。
今年はあなたらしく過ごせるためのそんなお料理を作ってみませんか?
おうちに届く「魔女のお料理教室」 魔女のお料理教室は自然の摂理のとりいれ方とレシピの工夫を1年を通して学んでもらえるお家に届くお料理教室です。毎週4枚、Mie’sRecipeのDVDがお家に届きます。マクロビの基本の考え方が楽しく身に付くコメントつきで、お料理の作り方だけでなくその月の過ごし方やマクロビの理論が楽しめる内容です。DVDを見るだけで満足してしまう…というお声も。 楽しく作って、美味しく食べて、身につける、そんな通信講座です。 「魔女のお料理教室」の詳細はこちら>> |
.。゚+..。゚+.☆ 今月のMie’s
Recipe ☆.。゚+..。゚+ |
|||
|
中 美恵
中美恵(なか みえ)氏 1997年に、マクロビオティックカウンセラー・中広行氏と出会い、料理法や理論を学び始める。2000年「おいしく、楽しく」をテーマにした「マクロビクッキングスクール」を大阪に開校し、全国に展開。現在は料理に留まらず、マクロビオティックに出会うことで多くの可能性を手に入れた自身の経験を活かし、「年を重ねるごとにキラメキを増す」「今の時代に望まれる素敵な女性」をテーマに、多彩な場面で活躍中。 |