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オディの農業日記

羽鹿 秀仁 (はじかひでひと)

サラリーマン、経営コンサルタント、青年海外協力隊の隊員として中米のニカラグア、パナマで5年間活動後、ネットワーク『地球村』というNPO団体のスタッフとしてアフガニスタン支援に3年関わり、2006年から三重県名張市赤目で農薬を使わない農業を始める。

【Vol.12】オディの農業日記 第5回

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子供達が危ない

 先日、知り合いの保育士さんからアトピーやアレルギーを持つ子供たちがここ10年間で急増していて、卵や小麦粉、お米、牛乳など基本的な食品に反応してしまう子供も増えていると聞いてビックリしました。外食は殆どできず、食べ物も著しく制限されてしまいます。こうした子供たちが社会に出る困難や、親になったときに生まれてくる子たちのことを考えると悲しくなってきます。

  一番の原因は親の食生活にあるのではないかと言うのが保育士さんの意見でした。インスタント食品や冷凍食品、調理済み食品など、栄養バランスが悪くて化学物質を大量に含むものを食べ続けたツケが子供達に出てきて、世代を追うごとにそのツケがどんどん大きくなっているようです。

  一度、コンビニやスーパーで売られるお弁当などの成分表示をじっくり見てみてください。たくさんの化学物質(殆どが名前も聞いたことのないもの)が使われており、私達はこうした化学物質を年間数キロ~10キログラムも摂取しているそうです。また複数の化学物質を摂取することでカクテル効果が生まれ、単体では問題ないものが毒性を示すこともあります。もちろん、こうした食品は安価で便利な面もあります(たまに私も食べます)が、このままでは後数十年もしたら日本民族は滅んでしまうかもしれません。

  日持ちがいいもの、見栄えがいいもの、安価なもの、手間の掛からないもの、旬以外でも一年中手に入れたい等々、生産者と消費者、双方のエゴがこうした現状を作り上げているのだと思います。

  といっても今の社会を一朝一夕に変えることはできません。自分たちの健康を守るには、少しずつでも、生産者の顔の見えるもの、天然物・有機栽培のもの、旬のものを手に入れ、自分たちで調理していくことが大切です。また食べ物がどのように作られていくのか、生産の現場を見てほしいです。きっと食べ物に対する理解や感謝の気持ちが一段と深まるでしょうし、また本当に体に良い食べ物が見えてくると思います。

  ちなみに田んぼの土には体の中の毒素を排出させ、分解する力があるそうです。田んぼを手伝いに来てくれた人たちから「肌がすべすべになった」「体がすっきりした」という感想を聞くことがあります。足湯ならぬ足泥パックの効果があるのかもしれませんね。体のデトックス(毒出し)をかねて一度、田んぼで農作業を体験してみませんか?

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- オディの農業日記 - 2008年8月発刊 Vol.12

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