「結果を出さなきゃ」「成果を上げたい」日常、あなたはそんな風に思うことはありませんか? たとえば、数字で評価が決まる営業職の方ならば、成約という結果を目指しますし、お子さんや部下をもつ人でしたら、成長を願うでしょう。また、このように、立場や場面でそれぞれが望む結果は異なりますが、人はなんらかの「成果」を出そうと、日々、努力しています。
では、望む結果(成果)を手にするために、費やしている時間や労力が、いまの半分になったらどうでしょうか? 残った時間と余力で、もっと自分や大切な人たちと向き合う時間を取ることができ、追われるだけでなく、将来のことを考える余裕がもてるとしたら? 自分とまわりに優しくできて、もっと笑顔で過ごせるとしたら?
今回は、「そうなりたいな」と思われた方が、楽に、やわらかく成果を出すヒントをお伝えします。
順番が変われば結果が変わる
いまの半分の労力と時間でやわからく結果を得るための一番のポイントがあります。それが次の「アイアの法則」です。
①「ア」=アウトカム(結果)
②「イ」=インプット(感じきる)
③「ア」=アウトプット(反応が出る)
インプットやアウトプットを重視し、そこを起点にすると、望む結果を思うように手にすることができない、ということに気づいた私は、「アイアの法則」を見出したのです。
ビジネスや学習においては、次の意味と順番で教わることがほとんどです。「①インプット(知識・スキルを学ぶ)→②アウトプット(①を使って行動する)→③アウトカム(結果を出す)」
この順番と意味を重視する方のなかには、学ぶのは好きでインプットは十分だけど、なかなか行動できないと悩む方も少なくありません。
次に、「当然、結果を出すためには、まずアウトプットがなにより大事だ」と考える方々もおられます。その場合、やみくもに大量行動や長時間労働をしてしまい、燃え尽きや、途中でギブアップするなど、不本意な結果を手にするケースもよく見受けます。先ほどお伝えしたように、私も経験があります。
取り入れるものは感覚
一方、「アイアの法則」では、「アウトカム(結果)はもう出ている」という事実から始めます。「え? まだなにもやってないのに?」と思われたかもしれませんね。目の前にある現実は、いままでやってきたことの結果です。現在の仕事、人間関係、健康など。すべて良し悪しの判断は脇に置いて、いままでの行動の結果として現在の状況があります。まずこの事実を認識するところからスタートします。
次は、インプット(感じきる)です。ここでいうインプットは、知識や情報を入れることではありません。今すでにある結果に目を向け、感じることです。たとえば、売上の伸び悩みという現実があるなら、そのことを感じるのです。湧いてくる体の感覚や感情をただただ感じます。不快感も味わうかもしれませんが、取り入れるべき大事な情報なのでただ感じきります。不快感の原因や解決方法は考えません。すると、不快さはいずれ和らぎ消えます。
ここまでやりきると、あとは自動的に「アウトプット」が起きます。先ほどの売上伸び悩みの例ですと、おそらく痛みや悔しさを感じきったら、「このままじゃ嫌だ」とパワーや意欲が湧いたり、名案を思いついたりします。こうした反応は絞り出さなくても出てきますから、やる気や行動が持続します。この一連の変化が時間の経過とともに、「アウトカム(結果)」という、目に見える形となって現れます。
まずは、「アイアの法則」をちょっと意識するところから始めてみませんか?きっと今よりも、楽にやわらかく成果がやってくるのを感じられますよ。