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オディの農業日記

羽鹿 秀仁 (はじかひでひと)

サラリーマン、経営コンサルタント、青年海外協力隊の隊員として中米のニカラグア、パナマで5年間活動後、ネットワーク『地球村』というNPO団体のスタッフとしてアフガニスタン支援に3年関わり、2006年から三重県名張市赤目で農薬を使わない農業を始める。

【Vol.35】オディの農業日記 第28回

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【田植えを通じて体を感じる】
 おかげさまで今年もたくさんの方に来ていただいて、無事田植えが終了しました。お天気にも恵まれ稲たちは元気に育っています。皆さん本当にありがとうございました。

 今年も田植えにたくさんの子どもたちが来てくれました。田んぼではしゃぐ彼らを見ていると自然の中で体を動かすことは人間にとって基本的な快感なんだなと思います。

 最近、友人と話していて、自然の中で体を動かすことが人間にとってすごい刺激になるんじゃないかということに気づきました。

 例えば、スポーツで体を動かすときは基本的にはグランドや体育館など平らな場所で行います。でも自然界にはそんな場所はほとんどありません。ほとんどがでこぼこで、場所によって土の固さもまったく違い、時には石につまづいたり、草に足をとられたりもします。人間は自然の中で行動するとき、無意識の中で体が持つバランス感覚をフルに活用し、体中の筋肉を使っています。

 ある子どもが田植え前の田んぼのぬかるみの中で全力で走っているのを見ていた時、その子が持つエネルギーがあふれ出して、自分の体の持つ可能性をフルに使っているのを感じました。

 今、歩行型ロボットというものができつつありますが、基本的には平地で歩くのみ。自然の中の道を歩かそうと思うとすごい量のセンサー、プログラム、モーターなどが必要で、平地を歩く何十倍、何百倍の情報処理や微妙な動きの調整はとても難しいと思います。

 その複雑な動きを無意識のうちにできるのが、生物としての人間が持っている素晴らしい能力だと思います。しかし街中での生活でこの能力を使う機会は非常に限られているのではないでしょうか?

 そしてこれは体を動かすことだけでなく、視覚、聴覚、嗅覚、触覚など、人間が持つ能力すべてにおいて当てはまると思います。いくらハイビジョンがすごくても、自然の中で目に見える光のきらめきや風のそよぎで無限に移りゆく景色とは桁違いに少ない情報しか伝えることができません。ということはそれを見ている人間の視覚能力はほんの一部しか使われていないことになります。

 そう考えると都市での生活では生物としての人間が持つ能力を使う機会がどんどん減って、能力低下を起こしているのかもしれません。町で暮らし、オフィスで働く人々も時には自然の中で活動して、人間が本来の能力を取り戻すことがとても大切なことだと思います。特に子どもたちにはそんな機会を少しでもたくさん与えてあげたいものです。

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- オディの農業日記 - 2010年7月発刊 Vol.35

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