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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。
年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と
称され医療関係者やセラピストも多数来院。
自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評があり
プロ選手やトップアスリートに支持されている。

平成の融合、令和の……

投稿日:

時代は平成に終わりを告げ、令和へと入ります。平成の幕開けのころは、バブル景気真っ只中。「バブル」とは「泡」を意味し、中身のない泡が膨れて弾けるかのように、土地などの資産価格が高騰後に急速に下落し、バブル景気・バブル崩壊と呼ばれました。平成へと変わる数年間は、短い期間に好景気と不景気の両極を経験した時代でした。

「平」に「成」る

平成は「平」に「成」ると書くように、バブル崩壊後の世の中では垣根や障壁がなくなってきたと感じます。私のような鍼灸師が病院内で治療する機会ができてきましたし、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは選手村メディカルルームに鍼灸師が加わる予定になっています。患者さんの治療のため、選手のコンディショニングのために、東洋医学と西洋医学の垣根がなくなりつつあるのです。

スポーツの分野では、異なる競技や違うチームの選手同士が合同トレーニングをおこなうなど、一昔前では考えられなかったことが活発化しています。自分たちだけの秘密にしておきたかった戦術や練習方法でも、「さらに強くなるため」という目的が共有できる者同士、さまざまな要素を取り込んで調和させることができるのでしょう。

伝統と呼ばれる分野では、奥義を秘密にしておくためにごく限られた人にしか伝えないことが多いのですが、なかには消え去ってしまうものがあるのも事実です。垣根のなくなってきた時代だからこそ、守ろうとすれば消え、広げようとすれば残るものなのかもしれません。

フォーマットという〝型〟

日本の伝統食で、今とくに海外で人気なのが「sushi rolls(巻き寿司)」。巻き寿司の種類が今のように増えたのは、もともとロサンゼルスの和食レストランで供されていた、カニの脚身とアボカドのマヨネーズあえを巻いた「カリフォルニアロール」の逆輸入がきっかけのようです。それまではマヨネーズや変わり種は寿司職人にはタブーだったとか。日本の寿司の概念では考えられなかった素材を取り入れたアレンジが増え、国内でも「サラダ巻き」が受け入れられるようになりました。巻き寿司という〝フォーマット〟があることで、具材を応用し、バリエーションが広がったと考えられます。

逆に日本でアレンジしたものに「たらこスパゲッティ」があります。イタリアから入ってきたスパゲッティに、〝たらこ〟という具材を合わせて食べてみたらおいしかった。そこに刻み海苔を振りかけることで見た目も整えた。これなどは「お茶漬け」という〝型〟と融合したと考えられます。

〝型〟があるから広がりがある。ときには別の〝型〟と融合することで、また新たなものが生まれる。そうやって時代の変化に合わせて形を変えながら残されていくものもあるのではないかと思います。「〇〇とは、〇〇でなければならない」という制約も必要ではあるけれど、あまりにも堅苦しくなりすぎるのもいかがなものでしょうか。

自由な発想が出てきたら、それを止めずに広げてみる大らかさもあって良いのではないかと思います。かといって、なんでもありでは続かない。なににでも〝型〟があり、まずはそれをきちんと繰り返し繰り返しやって身につける。身体が覚えてしまえば、決して忘れることはありません。そうして修得した〝型〟を軸として、広げて考えていくことができれば、歴史のなかでも消えていくことなしに、その時代に合わせた最適な形として発展し残されていくはずです。

重鎮と新参者、年長者と若者、あるいは分野の異なる人同士、それぞれが相手を尊重し、対話を重ねてみる。平成から引き継がれた垣根のなくなってきた時代から、令和を生きる知恵が出てくるかもしれませんね。

- 鍼療室からの伝言 - 2019年5月発刊 vol.140

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