累計122万件出荷!自然食品・自然療法・エコロジー・らくなちゅらる提案サイト

特集

インタビュー取材しました。

自分で探さなければ本物には出合えない
繋げるひと ルシアンさんインタビュー

投稿日:

京都にある量り売りの専門店で働いていたルシアンさん。弊社のジェラートをその専門店に紹介してくださったご縁で繋がりました。ルシアンさんが作る石けんのファンも多いのですが、海外の文献を含め、健康に関する情報については、私たちも驚くほど博識。いい商品、いい店を縁結びするルシアンさんに、きっかけや大切にしておられることを伺いました。

繋げるひと
ルシアン

2008年来日。愛知学院大学経営学科専攻、口コミマーケティングとトヨタ生産方式を学ぶ。フランス語、アラビア語、英語、日本語を母国語のように話す。趣味は、本物探し。生命力を高める美味しい食べ物ハンター。人と喋るのが大好きで販売や営業が天職だと思っている。食品と腸内フローラ、皮膚の関係を観察するのが使命と感じている。自身の体験から本当に良いと感じる石鹸(SAVONIA)など化粧品を開発しマルシェとwebサイトで販売中。口癖は「わが国ニッポンでは」。

素晴らしいという理由でしか商品を勧めない

——いま、どんな活動をしておられますか?

私は活動しているつもりはないんです。例えば東京のビックサイトなど、全国各地で開催されるマルシェなどに行って、店も構えておらず、資本金もなく、認知度が低く、でも、とても良質なものを使って作っているような人を見つけるんです。そして、相手が時には嫌になる位に質問攻めで話をします。なぜ、どこで、どれぐらいの時間をかけて作ったのか。どんなものを食べさせて育てたのかなどを聞くんです。そして、「これは素晴らしい!」と、自分が気に入って、わくわくうずうずしてくると、「この人をたくさんの人に知ってもらいたい」と思って、自分の儲けは考えずに、とにかく知っている人に伝えています。それこそ中川社長のところや自然食品店など、あらゆるところに勧めに行っています。

先日も自然食品店にグラノーラのことを伝えに行ったら、夏に伊予柑を使った食品を作ると聞いて、思わず「めっちゃ素晴らしい完全無農薬の伊予柑があるんですよ!」と勧めてしまいました。この伊予柑は香りが良くて少量でもうっとりするほどです。柑橘類のビタミンCは、半分以上が皮にある。農薬やワックスを気にせず、皮ごと全部絞れるので、本当に豊かな香りで、ビタミンCもめちゃくちゃ豊富。ザ・ホールフードです。この鞄のポケットに、たくさんの名刺が入っています。関連がありそうだなと思う言葉が出ると、自分の目的も忘れて、合いそうな方を紹介してしまいます。

前職で袴を履いて海外の展示会に行ったり、現地のスタッフに教育したりという経験があるので、先日も、ある会社の部長さんを訪問したときに、海外担当の新人さんにアドバイスしてもらえないかと言われました。その方は、僕が以前の会社を退職した後に、また別の会社に就職したと思っていらっしゃったようです。僕はどこにも所属していません。少し高くても、ちゃんと身体を作るものを扱いたい。そういう商品に向いているお客さんが必ず集まってくるはずです。でも、上の人がそうじゃない方の商品を選ぶのであれば、がんばって勧めても精神的にやられるだけです。そんな話をしたら、「じゃあ、ニート生活ですか」と笑って、「それなら、海外の展示会に同行してもらえませんか?」と、言ってもらいました。僕は、とにかく繋げるのが上手と言われるんですよ。商品や農家さんと店を繋げたりしているんです。お金をもらって人に勧めるということは、今までやったことありません。

——でも、お金を払うから勧めてほしいと言う人がやってきませんか?

はい、言われたことはあります。でも、私の信念に合わない。純粋にこれは素晴らしいからという理由で勧めます。

——みなさんルシアンさんのどんな話を聴きに来るのでしょうか。

僕は、食べ物に関して本当にエンドレスで話せるほどこだわっています。理由はもちろん「健康」。僕は留学生として2008年に来日したのですが、イスラム教徒で豚肉やアルコールなど食べられないので、調べては購入していました。実は、当時、ぽっちゃり体型で結構太っていたんです。でも、日本の大学はスマートな人ばかり。なぜ私だけこんな体型なのかとイライラして、ダイエット方法を探そうとして、YouTubeでアメリカ人栄養士の動画を見たのです。

自分のお金を出すなら自分が選ぶ権利がある

——きっかけは体型だったのですね。

そうです。それでわかったのが、甘いものだけじゃなく、酸いもの、苦いもの、塩っぱいものを含め、ほとんどの商品に砂糖が入っている。ダイエットしたいのなら、この砂糖が鍵になると栄養士さんが話していました。当時は大型スーパーで買い物してたのですが、いろいろな商品のラベルを見てみたところ、パスタソースにも、マヨネーズにも、飲み物にも、すべて砂糖が入っていました。そこで砂糖を除去することにしました。すると、だんだん身体が縮んできたんです。一ヶ月ぐらいですぐに変化しました。動画の栄養士さんが言っていたことは本当だったのだと、彼女の動画にますます興味がわきました。次に気になったのが脂質。動画でさまざまな商品の脂質を紹介していて、こんなに脂質があるんだと驚きました。健康食品屋さんでもおそらくすべてが良いものだとは限らないと思います。乳化剤代わりにサフラワーオイルなどがスープに入っていたりしますが、あれはあまりよろしくない。もう自炊するしかないと思い、ココナッツオイルやなたね油で料理することにしました。問題は使っている油が良質なのかどうか。調べれば調べるほど自分が食べるものはすごく厳選しなければと思いました。めっちゃデブからガリガリになりました。来日した翌年にタイ旅行して家族と合流したのですが、プールに入ろうとしたら、体型を見て、家族に「病気なんじゃない?」と聞かれました(笑)。

健康だといわれてきたものが、実は違った。健康だとしても商品を一つひとつ調べていなかった。例えば、無添加などといわれますが、添加物について知っていても「アミノ酸等」の中身までご存じの方はあまりいらっしゃいません。表示自体の歴史も、日本ではまだ浅い。成分がたくさんありすぎてなにが良いかわからない、とにかく全部記載して、後は全部消費者の責任。ということなんでしょうね。化粧水なども添加物だらけ。欲しいなら温泉水を使えば良い。いっそのこと自分で作ってみたらいいと思います。

——買うものだと思い込んでいて、自分で作るという発想がないのでは?

そうですね。それと即効性を求めすぎではないでしょうか。

いろいろ調べていくと、真実、本物というものは自分で探しに行かなければならないとわかりました。与えられている情報、つまり、テレビや雑誌などは、100%正しいとは限りません。それからテレビも見なくなりました。自分の情報源を限定することは大切です。有名人が使っている、テレビで紹介されているといったものは、原価が安い商品に、モデルさんなどに広告宣伝費をたくさん支払って、パッケージ代も上乗せしている。それらを全部私たち消費者が負担していることになるんですよ、ということをお客さんにはお伝えしています。

それが事実なんです。あの有名人が使っているから……ではなく、自分がどう感じるか。自分のお金を出すのであれば、自分が選ぶ権利がある、というのが僕の考えです。お金は汗水たらして時間をかけて稼いでいるものなので、それを渡す前に、まず、手に取った商品のパッケージを必ず見てから買ってくださいと伝えています。数分のことなので、必ず商品の裏を見てくださいと、数え切れないほどお客様に伝えてきました。「本物」は自分で探しに行くしかないんです。

——本物を見る目が育っていないと思います。原因はなんでしょうか?

それは仕方がないことなんですよ。情報化社会ですので、大きな情報の海のなかで泳いでいるようなもの。どこに向かえばいいかわからないので、テレビに出ているものをこれが良さそうと思ってしまう。例えば、香りに関する商品が増えましたよね。人工香料は、ホルモンのバランスを崩してしまう可能性があるんですよ。不眠症や頭痛、生理痛、生理不順になるのは、ホルモンのバランスが崩れているということ。香りが好きならエッセンシャルオイルを使えばいいと勧めると、価格を気にする人がいますが、「3千円で本物を選ぶか、千円で健康を崩すか、どっちがいいですか?」と聞きます。

——根気よく説明するんですね。

もちろんです。熱意がすごく出てくるんです。僕が信じていることがいくつかあります。日本では「ご縁」という素晴らしい文化がありますよね。素晴らしいコンセプトですよね。点と点をつなげていくと円になり縁になる。

イスラム教の教えでは、良いおこないを重ねていくと、必ずどこかで知らない形で予想できないところから戻ってくるはずだという考えがあります。

なにを肌につけるかより、なにを口にするか

日本に来て大学で勉強して卒業して、会社に入りました。友達の友達の友達の会社が、すごくいい商品を作っていたから。肌の微生物を破壊しない、外からでも中からでも守ってくれるもの、素材が純粋に100%天然のものです。最近、自然由来とうたっている商品が増えています。でも、自然派といわれる化粧水の成分に、PGもしくはBGが入っていたりします。これはそれぞれプロピレングリコール、ブチレングリコールのことですが、メーカーさんでも知らなかったりします。私たちの皮膚には微生物がいて、古い角質や垢を食べて自然の皮脂膜、いわばナチュラルなクリームを作ってくれるのですが、その循環を阻害するかもしれないのです。

植物由来という言葉も疑問です。例えば「さとうきび由来」と書いてある。「成分 さとうきび」ならわかります。日本酒は、お米を発酵させてつくりますよね。お米由来ですが、お酒というアルコールに変わってしまっている。性質がまったく変わっているものに、「由来」は本来は通用しません。でも、私が働いていた会社のものは、完璧に100%植物由来でした。全然違います。でも、残念ながらそういう会社に限って認知度が低い。自分から探しに行かないと見つけられないものです。世の中、フェイクのものが多すぎます。

「きれいな肌になりたい!」といっても、皮膚からではなく、なにを口にするか。すべて口から入るものから始まるんです。僕は石けん以外にもいろいろ商品を作っているので、お客様に「化粧水はないんですか?」とよく聞かれます。でも「化粧水はつくりません」と言います。最高の保湿は口から。自分の商品じゃないんですが、九州の霧島や桜島から湧き出る天然の水を飲んでくださいと伝えます。日本にはたくさん素晴らしい水があり、天然の抗酸化物質が入っています。水が大好きで、水は命の源だと思っています。細胞の中は水とナトリウム。まずは水というエッセンシャル(必要不可欠なもの)から始めましょうと伝えます。保湿も、やっぱり内側からです。もっと考えましょう。日本では、なぜクリティカルシンキングを習わないのでしょう。たとえ先生の話でも、100%正しいとは限らない。100%信じるということは「宗教」です。

——なぜ石けんを作り始めたんですか?

自分で使いたいものがなかったんです。つっぱったり、必要なものまで洗い流してしまったり、肌が赤くなってしまったり。それなら石けんなしで良いかと、10年ほど水だけで洗っていました。米ぬかを使っていたこともあります。ターンオーバーを促進するものが欲しかったので、それだったら製法にこだわれば時間はかかるけれども作れると思いました。

現在の世の中はスピーディーなので、時間がかかるものは好まれない。昔の日本人は、いまと違って、お金儲け主義ではなかった。江戸時代の南部鉄、陶芸、和紙、箸など素晴らしいですよね。お金儲けではなく、美と善、つまり美しいことと良いこと、この2つの柱が大切にされていた。より良いもの、パーフェクトを目指すということ。だから、わが国日本は信頼性があった。サハラ砂漠に行っても車はトヨタ。アルジェリアも、モロッコも、オマーンも、カタールもトヨタ自動車が走っている。ものすごい信頼性だと思います。パリのとあるミュージアムの、アートなカーペットやタペストリーなどを修復するためにカットして整えるハサミは、切れ味がとても細かいものでないと整わない。そこで日本製のものが使われていたりします。いまはすべて儲け。とても悲しいです。

——大学での専攻した学問は石けんと関係があるのでしょうか。

大学は経営学部経営学科でした。全然違う分野だったんです。マーケティングなどを勉強していました。石けんづくりについては独学で調べました。太っていたことから始まって、なぜかこうなりました(笑)。とにかく口から入るもの、肌につけるものは自分で探さなければならないと思いました。

——ルシアンさんの「石けん」はどんな素材で作られていますか?

食べるものでできています。蜂蜜、黒糖、ラベンダー(アロマオイル)、パールのパウダー、素晴らしいシルク、松の実などです。

——今後どんなことがしたいと思っておられますか?

決めていません。自分のフィーリングに任せます(笑)。手づくり市みたいなものを主催者としてできたらとは考えています。厳選した出店者のみに出店していただこうかと。フェイクはいらない。本当に厳選した出店者だけのマルシェができたらいいですよね。

- 特集 -

今月の記事

びんちょうたんコム

累計122万件出荷!自然食品、健康食品、スキンケア、エコロジー雑貨、健康雑貨などのほんもの商品を取りそろえております。

びんちょうたんコム 通販サイトへ