Q.肉食はどうしてダメなの?

今さら聞きにくい「よく聞く言葉」を詳しく解説します

この時期、歓送迎会が重なり外食が続いています。焼肉やBBQ など大量に肉を食べた後、どうも胃腸の調子が良くない気がします。ベジタリアンになりたいとは思いませんが、肉がダメだといわれる理由を具体的に知りたいです。
(横浜市 アラフォー中間管理職より)

A.決めるのはあなた次第 主に3つの理由

vol115-24-1.jpg

答える人 中川信男

肉食が悪いといわれる理由は大きく分けて三つ。一つ目は栄養的観点から日本人にとって好ましくないという説です。日本人は穀物食をベースにしており、伝統的に四つ足の動物を食べてこなかった歴史があります。欧米人に比べて日本人の腸は長く、肉など動物性のものが入り込むと長い消化過程で腐敗し、毒素に変化するといわれています。さらに、日本人の犬歯(肉切り歯)はあまり発達しておらず、奥歯である食物を磨り潰す機能を持つ臼歯がより発達しています。このような歯の構造や消化器官などから、日本人の体は穀物を食べることを前提としていると考えられているのです。動物性たんぱく質を食べ過ぎると、諸々の病気の原因となります。乳酸が高くなる、コレステロール値が上がる、糖尿病になりやすいなどといわれています。

最近、糖質制限が流行っていますよね。炭水化物、穀物、甘いものを食べないのですが、そうするとどうしても肉食が中心になりがちです。たんぱく質中心の食事は確かに痩せますが、そもそも糖質制限は糖尿病患者向けに考案されたもの。それが、いつの間にかダイエット食になっています。健康な人が肉食中心で穀物を食べないことで体調を崩す人が増えているようです。肉中心の食生活を続けていると、糖を摂っていないにもかかわらず糖尿病になったり、がんで亡くなる人も増えていたりということを指摘する人もいます。穀物中心でときどき肉を食べるのはいいとして、肉ばかりだと栄養的にバランスが良くないんですね。

動物は食物連鎖の最上位。この食物連鎖によって、体の中で「生体濃縮」という化学物質の濃縮が行われます。例えば、牛が食べる牧草が汚染されていると、牛の体内で化学物質が濃縮され、その牛の肉を人間が食べることによって、さらに私たちの体内に濃縮されていくことになります。ほかにも栄養の観点で良くないという説はたくさんあります。

二つ目に、動物愛護の観点から動物である人間が他の動物の命を奪って食べるべきではないという考えがあります。犬や猫を可愛がる一方で、非常に狭いゲージで食肉になるためだけに飼われた牛や豚や鳥を殺して食べることや、その屠殺の様子が虐待的だという捉え方です。

三つ目はスピリチュアルな側面。動物食は、動物の波動を取り込むことで、その波動が共鳴するという考えです。波動というのは、それぞれが持つバイブレーション、つまり波長のこと。牛や豚や鳥の肉ばかり食べていると、体や顔、動きなどがその動物のようになるという考え方です。例えば、ケーキバイキングなどで生クリームをたくさん食べると体が牛のように重くなりますよね。もちろん消化が悪いからでもあるのですが、エネルギー的にそうなる部分も否めません。

視点は変わりますが、宗教的な意味合いから動物食を避けることも考えられます。インドのベジタリアンの方は動物を口にしません。それは輪廻転生の考え方からきているものであり、自分が牛などに転生したときのことを考えて食べないという宗教観に基づくものです。こういった宗教観の有無に関わらず動物の波動や、命を奪う行為に対して、非常に強い嫌悪感を抱き、革製品や毛皮を一切所有しないという信念のもとに生活を送る人もいます。ベジタリアンもさまざまで、インドのベジタリアンはミルクやはちみつは食べますが、ビーガンと呼ばれる人は、動物性のものは一切口にしません。栄養的観点では「控えつつ食べる」こともできますが、動物愛護や宗教的理由の方にとっては、「動物は絶対に食べてはならないもの」なのです。

私自身、肉を食べないわけではないので、肉食を非難するものではありません。良いか悪いか判断するのは、ご自身でということになろうかと思います。肉食もベジタリアンも、それぞれ、一つの生き方。「理解できない」と非難するのではなく、お互いに受け入れ合える多様性のある世の中であればいいですよね。