「学んだことを活かせるようになるには、どうしたら良いのでしょうか?」という質問を時折いただきます。
向上心や成長意欲がある人ほど、理想の自分に近づくための「学び」に積極的です。貴重な時間やお金、労力を投じた講座や教材・ツールですから、仕事や日常で活用していないのは勿体ないし悔しいことでしょう。なんとか活かしたいと願うのも当然と思います。
私も、経理知識や目標設定ツール、速読、整理整頓術にパーソナルカラー診断とさまざまな分野を学びました。これらの一部は日常で活かせましたが、多くは使いきれませんでした。それが続くうちに、学びや自己投資への意欲が一時的に低下したこともあります。しかし、「このままではいけない」と一念奮起。数々の試行錯誤の末、学んだ知識を実践に移し、活かすための3つの鍵を見つけ出しました。
①わきまえる
②しぼる
③間をおく
これらのポイントを掴むことで、誰でも学びを効果的に活用できるようになります。では、順に見ていきましょう
①「わきまえる」
まず大事なポイントは、「一回で完璧は無理!」と最初からわきまえる(心得る)ことです。とはいえ、最短最速で身につけたくなりますね。私もそうでした。一方で、一回で完璧になったものなどほぼ皆無なのだと、あるとき腑に落ちたのです。たとえば、小学校で習った「九九」、自転車の乗り方、漢字、母国語、すべて私たちは反復によって習得してきたのですね。
短期間での習得を期待したくなりますが、習得の基本は「重ねる(繰り返す)」ですから、「一回で完璧は無理」と笑顔で受け入れ、自分に時間を差し上げる。これが、学び上手・活用上手への一つめのポイントです。
②「しぼる」
二つめの大事なポイントは、「解決・実現したいことをひとつに絞る」です。
教材や講座に複数の効果が謳われていたとしても、一番実現したいことをまずひとつ決め、書き留めます。これだけで学びがぐっと楽に加速します。
なぜなら、脳には、あなたの関心事に役立つ情報を集中的に拾い上げ、インプットする機能があるからです。だからこそ、多くの学びの目的を同時に抱えると、脳はどれもが重要だと見なし、膨大な情報を同時に取り込もうとします。これでは、脳が情報過多でキャパオーバーになってしまいますね。
一字一句も逃すまいとがんばったのに、大事なことを聞き逃した経験がある方は、学ぶ目的をまずはひとつに絞ってみませんか? 学習が楽になり、学びを行動に移しやすくなりますよ。
③「間をおく」
学び上手、活用上手になる三つめの大事なポイントは「間をおいて、学び直す」です。
学んだことを実践し始めると、最初は「これでいいのかな?」と心配になることもありますが、まずは「OK」を出しながら続けているうちに、多少の自信がついてきます。そのときこそが、学び直しのベストタイミングです。
適切な間をおいて学び直すことは、ぜひ試していただきたいです。その理由は、一度目よりも「余裕」が生まれ、学びそのものをより楽しむことができるからです。また、自分の成長を実感できます。なによりも、実践を通じて培った「具体的な質問や視点」を持っているため、新たな学びを仕事や日常にさらに有効に活かすことができるからです。
以上が、学びを実践に移し、活かすための三つのポイントです。ぜひお試しください。あなたが意欲と勇気をもって開いた学びの扉。学んだことを活かしてなにかを実現し、周りに貢献するなかで未来を切り拓いていけたら素晴らしいですね。応援しております!