弊社では、プレマルシェ各店舗や有害電磁波シールドルームなどを運営するにあたって、年間を通してたくさんの工事をおこなっています。それを陰で支え続けてくださっているのが建築業を営む吉田さんご夫婦です。ひょんなことから代表の中川と出会い、それ以降これまでとはまったく新しい人生を歩むことになったというお二人。弊社との仕事について、愛犬との暮らしについて話を伺いました。
愛犬家のお二人。毎日の犬の散歩が健康維持に役立っている。プレマの商品では「むっちゃ濃い☆辛口ジンジャー&バオバブシロップ」がお気に入りとのこと!
吉田 豊樹(よしだ とよき)
京都出身。10代で大工の道に入り、滋賀県に移住した後に独立。住宅の建設やリフォームを手掛ける。2020年ごろからプレマ各店舗の工事全般を担い、代表・中川の想いを形にし続けている。夫婦とも愛犬家で犬との暮らしを楽しんでいる。
吉田 由美子(よしだ ゆみこ)
東京出身。滋賀県で旅館業に長く携わる。豊樹氏の仕事を手伝いながら二級建築士と宅建士の資格を取得。プレマの代表・中川が所有する民泊施設の管理や「プレマルシェ・オキシジェンびわ湖」の運営、北小松での商品管理を担っている。
大工仕事と犬の縁で
プレマとつながる
——お二人が現在の仕事を始めるまでのことを聞かせてください。
豊樹 私は大工になってもう45年ぐらいになるのかな。中学を卒業したら親父が「とりあえず工務店に入ってみろ」と言うので、行けと言われたところに行って、そのままズルズルと。振り返ってみれば、モノづくりが向いてたのかなと思います。会社勤めで人を相手にする仕事よりも、モノのほうが精神的に楽なんです。頭よりも体を使いたかったし、わりと楽しくやってきましたね。22歳で京都から滋賀に移ってきて、家を最初の「墨付け刻み」から完成まで建てる技術を学びました。京都では家が建ち詰まっているので、大工仕事としては増改築がメインだったんです。それで日中に仕事をして、夜な夜な遊んでいるときに妻と出会いました。
由美子 私は東京出身で、滋賀県内の旅館に10年ほど勤めていました。夫と結婚してから二級建築士の資格を取りましたけど、とくに建築関係のことはしてなかったんです。でもコロナ禍で旅館が休業になって仕事がなくなってしまって、さらに当時住んでいた家の大家と揉めて悔しい思いをしたので、それを原動力にがんばって宅建士の資格を取りました。それが、そのあとプレマの中川さんに民泊の仕事をしませんかとお声がけいただくことにつながったので、勉強しておいてよかったと思いましたね。
——豊樹さんは、その民泊施設の「びわ湖ありがとうハウス」の工事を機に中川と出会ったのですね。
豊樹 そうです。工事の途中で当初の大工さんと交代して入ることになりました。工事が終わってから中川さんに「京都も来てもらえますか」と声をかけてもらって、それ以降「プレマルシェ・カカオレート・ラボ」などの店舗や有害電磁波シールドルームの工事などにずっと入らせていただいてます。
そのころ大家と揉めて家を出ることになって、次に住む所がなくて困っていたときに「びわ湖ありがとうハウス」があまり稼働していないと聞いたんです。中川さんに「あそこを貸してもらえませんか?」と聞いたら「それはちょうどいいですね」と。「お二人に入ってもらって、由美子さんに民泊の管理をしていただけませんか」とご提案いただきました。私たちとしては、願ってもないことでした。
——それはタイミングがよかったですね。民泊の仕事はどうですか?
由美子 これまで旅館の仕事をしてきたので難なくできています。お客様は今のところほぼ外国の方です。このあたりは手つかずの自然が残っているので、湖で泳いだり、歩いて散策したり、普段都会暮らしの方はあえて不便な生活を楽しんでいるようにも見えますね。自然環境が素晴らしいですし、もっといろんな方に来ていただけたらなと思ってます。
——工事の現場ではよく大きなワンちゃんたちを見かけました。
豊樹 バーニーズ・マウンテン・ドッグのアンジーとジェニファーがいて、アンジーは今年の6月に亡くなってしまったんですけどね。もともと中川さんと知り合ったのは知人の電気屋さんの紹介で、みんな犬つながりだったんです。中川さんも犬がお好きで、「現場にも犬を連れてきたらいいですよ」と言ってくださったので、どこへでも連れて行きました。それがものすごくありがたかったですね。
伸び代がある仕事ほど
おもしろい
——有害電磁波シールドルームの工事はプレマ独自なので戸惑うことはなかったですか?
豊樹 私は電磁波とかは一切体感しないほうなので、最初は訳のわからないなかで中川さんが「いやそうじゃないです、ここをこうするんです」と仰るとおりにやっていました。「どうですか、なにか感じませんか? 体が活き活きしてきませんか?」と聞かれるんですが、感じないんですよ(笑)有害電磁波を遮断するのに、私はいい加減な性格なので90%じゃダメなのかなと思うんですけど、中川さんは「100%を出したいんです」という意気込みです。私としては「もっとできないか」と言われるほうが熱くなるので、できるならやろうじゃないかとやる気が出ましたね。たとえば、鉄筋コンクリートのマンションの一室をシールド施工した際に、壁に板を貼ってそこに遮断シートを貼り付けたいのですけど、まず板をコンクリートに留めるのが難しかったんです。ボンドでつけるといっても別のシートが一枚入っているのでどうしても固定できなかった。無理難題と言われたらそうですけど、この仕事はそれを考えてなんとか実現するのがおもしろいんですよね。だから、私にとっても勉強になりました。中川さんが工事現場ではすごく楽しそうに、活き活きとしているので、私もなんとかしたいという気持ちになりましたね。
——京町家をプレマの店舗に改装する工事も初めての経験だったと思いますが、いかがでしたか?
豊樹 あれも最初に中川さんに「吉田さん、しばらく京都に来られそうですか」と聞かれたんです。「行けますよ」とお答えしたら、「敷地内に蔵があるいい物件を見つけたんですよ。吉田さんが来られるなら買っときますね!」と軽い感じで(笑)さっそく解体から入ることになって、「知り合いで海外から勉強に来ている青年がいるので使ってください」と仰るのでね、二人とは言葉が通じないので、身振り手振りで一緒にやるという経験もまたおもしろかったです。大きな工事だったので建物本体は京町家専門の業者さんが入られましたけど、細かいことをやらせていただきました。
——古いおくどさん(かまど)の移設は大仕事でしたね?
豊樹 中川さんが「伏見に立派なおくどさんがあるんです。解体して、積んできて、京町家で組み直します」と仰ったんです。もちろんあんなものを解体したのは初めてでしたが、経験のある方の話を聞いて、アジアの青年二人と一緒になんとかやりました。振り返ってみれば、初めての仕事をたくさんしています。
——吉田さんがいたからこそいろんなことが実現しました。中川と二人三脚で工事をしてきてどう思いますか?
豊樹 私と中川さんは感覚が違うんです。初めのころに、ごみをごみ袋に入れて、ある程度いっぱいにして縛っていたら、中川さんが「まだ入ります!」と言ってもうギュウギュウになるまで詰めておられたので、そういう感覚の方なのだなと思っていたら、古い食器や家電などはどんどん捨てて新しい物を買われるのでね。私はそんなに賢くないですしお金の使い方も知らないので、改修工事などもどこまで仕上げていいのか判断できないんです。とにかく言われるままにというのと、それにプラスアルファで喜んでいただけることをしようという感じで、もしかしたら「次からもう来ないで」と言われるかなと思いながらやってました(笑)
由美子 じつは、私の実家は中目黒のジェラテリアから歩いて行ける距離にあるんです。ジェラテリアが入っているビルにシールドルームを設置することになったとき、ちょうど私の父ががんで具合が悪かったんです。夫はそれまで私の父と10年ぐらい会ってなくて、工事のときに久しぶりに会ったら、その1週間後に亡くなったんです。
豊樹 だから中川さんは「なにか」持ってるんです。その機会がなかったらお義父さんと会うことはなかったでしょうし、最近も新しい民泊施設の工事をしたのですが、その向かいは偶然私が飼っている犬のブリーダーさんの別宅だったんです。プレマさんと仕事をしていて、不思議な巡り合わせを感じることがあります。
おくどさん移設の様子
冒険のような日々を
夫婦で楽しむ
——高気圧・酸素ルームの「オキシジェン・びわ湖」はペットも入れます。ワンちゃんたちの様子はいかがですか。
由美子 動物と一緒に入れる酸素ルームは全国に数カ所しかなくて、中川さんは「必要とする方がいるだろうし、せっかく吉田さんが管理されるのだからワンちゃんも入れるようにしよう」と仰ったんです。今年10歳で亡くなったアンジーが、2年前に酸素ルームを使い始めるまでは平地の散歩でも息使いが荒くなるほど弱っていました。あと3ヶ月もつかなと言われながら、酸素ルームに頻繁に入るようになったら、ドッグランに行って走り回れるぐらい元気になったんです。
豊樹 酸素ルームに入ると犬はどんどん変わっていくし、犬が我先にと入るので、よほど心地いいんだなと思います。アンジーは2年前に体調を崩してから奇跡の回復をしました。この犬種の寿命は7歳ぐらいなのに10歳まで生きたのと、毛艶の良さや見た目の若々しさを周囲から驚かれて、「なにをしてるの?」「なにを食べさせてるの?」とよく聞かれました。普通のドッグフードを与えていたので、これは絶対に酸素の効果だと思ってます。
由美子 アンジーを見て、知り合いが老犬を連れて来て、介助なしでは歩けなかったのに90分入った後に自分で歩いて出てきたんです。それが長く続くわけではありませんが、具合が悪いときほど効果がわかりやすいのかもしれません。人の場合でも驚かされることがあります。近所の飲食店のオーナーが腰の手術をして、術後に毎日酸素ルームに入っていただいたら、一カ月半後にはもう毎日お店に立っていらっしゃいましたね。
——由美子さんは今年から北小松の拠点で商品の修理も任されています。お二人は次々と新しい仕事を振られる状況をどう受け止めていますか。
由美子 民泊の管理に始まり、食品の充填、酸素ルームの運営、そして今回の修理の仕事と、中川さんと出会ってから本当に激動の人生というか、思いもよらなかった方向へ進んでいます。まさかこの歳になってハンダゴテを使うようになるなんて。でもそれが面白いんです。中川さんが私を見てできるだろうと思われたのだから「まずチャレンジしてみよう」という気持ちです。もともと保守的でしたが、新しいことに一歩踏み出す癖をつけさせてもらったのはありがたい経験です。入ってしまえば意外と大丈夫なもので、それが「中川イズム」なんですよね。
豊樹 この歳で新しいことに挑戦するなんて、中川さんと出会ってなかったらなかったと思いますね。やっぱり自分の慣れた、得意なことの方向へ進んでいきますから。私は最近、エアコンの洗浄に初挑戦しました。中川さんはなんでも簡単そうに言うんです。自分の知識とYouTubeの情報を組み合わせて「あ、これならできる」とやってしまう。いわゆる修行や経験がものを言うとされる世界の常識を変えていくんです。私も「YouTubeでこんなものまで調べられるんだ」とか、新しい世界に気づかされます。実際、すごく楽しいんですよ。
由美子 本当に毎日が冒険気分です。うちは子どももいないし、歳を重ねてくると夫婦の話題は犬だけになりがちですけど、中川さんとの関わりのおかげで話題に事欠かないですし、夫婦円満でいられるのもありがたいことです。これからも続けていくためには、健康には気をつけようと思ってますね。プレマさんを知ってから、日常で選ぶものに対しても冒険心が出てきたと思います。いいものだから続けなくちゃというのではなく、食べ物にしても酸素ルームにしても、苦じゃないのがいいですね。
豊樹 それまでは「体に悪いものほど美味しい」と思ってましたから。美味しくて体にいいならそっちがいいじゃないかと、選ぶものの世界も広がった気がしてます。