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楽だから自然なお産~高齢出産編~

出産・子育て・介護家族と向き合ういろんなお話

一般社団法人
日本マクロヘルス協会
理事

望月 索 (もちづき さく)

人一倍不摂生な出版仕事人が37 歳、40 歳、44 歳で出産、育児の経験も積み、健やかな暮らしについて学び合う協会の設立メンバーに。
編集、ライター、一般社団法人日本マクロヘルス協会理事。編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『親子で楽しむ!おむつなし育児』、『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』。
http://macro-health.org

【Vol.101】第14回 陣痛促進剤の 本当の副作用

投稿日:

赤ちゃんと産後すぐ引き離されたことで、上2人を産んだあとにはあった新生児とその母親ならではの特別な「絆」の変質を感じたこと。病院でのバンバン歩かされる生活で、産後の肥立ちが悪くなり苦労したこと。について、ざっと書いてきました。ここからは、上2つと同時に起こっていった、陣痛促進剤の副作用について書きたいと思います。これは、その渦中には理解できませんでした。山を超えたあとでわかったのですが、ほんとに、かなりきつい経験でした。

日本の病院では、とても一般的に、お産のスケジュール管理のために、陣痛促進剤(誘発という表現を使うこともあります)を使用します。使用の前には、死亡するような事故も起こりうるけど責任は問わないといった書類にサインを要求されます。そういう書類はなく、ルーティン的に使用するところもおそらくあるでしょう。というくらい、多くの方になされている医療介入です。

私の友だちにも、「この日にお産するために」促進剤を打たれたけれどもお産が始まらなくて、痛い思いをし損だった人、始まらなかったから3回も促進された人(度重なる促進による事故のリスクのほうが高いのでは、というくらい普通の妊婦さんだったみたいですが)とか、結構ひどい目にあった人が普通にいます。

分娩台に乗り医療介入されるお産は、本来なら、どうしても難産となってしまった一部の母と子どもの命を救うために必要なかたちです。二足歩行と脳の増大のため、お産の安全性を犠牲にする方向に進化した人間という種の場合、どうしても、難産の確率が上がります。つまり、医療介入が本当に必要な局面は実際にあるのですが、多くの場合は、ライフスタイルの工夫、妊婦の養生によって、そのリスクを低減することができます。じゃなかったら人類絶滅してますよね。

そんなこと言って、本当の万が一のケースに間に合わなかったらどうする。というツッコミがあるとするなら、病院で最善の措置を取られながら、不幸にも命にかかわってしまったケースを私は複数知っています。どこまで安全を期しても、完璧はないのです。

万が一を「状況に応じて」見極めるのが医療従事者、中でも医師に求められる仕事であり、みんなをみんな、一番レアな「万が一」のための予備軍にするのは、ちょっと違うんじゃないですかね? 工場出産というか、ベルトコンベヤー的医療介入をルーティンワークにするのは、女性のクオリティオブライフという観点から見ると、大変なシステムエラーであると思います。

だから、まずは、きちんとした昔ながらの安産の知恵を広めてほしいし、私は広めたい。病院の妊婦さん、見ていたらあまりに無防備で、気の毒に感じます。

というふうにもともと考えていたので、しょっちゅう聞く、病院のお産スケジュール管理のための促進は、論外だと以前から思ってましたし、自分も自然な陣痛促進を本気で行いました。

だから、産後にメンタル面が不安定になったり、赤ちゃんとの絆が上手に結べていないことで育児がしづらくなったり、おっぱいが出なくなったりなど、第二子を産むのに思わず躊躇するような、でもよくある産後トラブルが病院出産のお母さんの間でしょっちゅう起こっているような話を聞いたとき。たいていは病院のシステムエラーと、妊婦の情報不足による養生の足りなさが原因で、妊娠中にちゃんとしていたら防げる、と、私は感じていました。

つまり、産後の苦労は、ある種の不勉強さが招いたものであると思っていたのです。でも、一面的には正しいけれど、私は知りませんでした。どれだけ準備しても、たった一つの薬剤が、産後の辛い状況を強制的に導いてしまうのです。

泣いてばかりいた産後すぐの母親を前に、内心、「妊娠中の準備が足りないからだよ」と思っていたかつての私に、不見識だ! と告げたいと思います。ホルモンの力を浴びて行う自然なお産を、人工的なホルモン剤で勝手にやられちゃった場合、辛さのピークは、いっそ切って終わらせてくれと願ったお産の最中に来るわけでは、全くなかったのです。

次号に続きます。出産可能な方、その周囲の方は、お読みくださいね!

望月 索(もちづき・さく)

人工物に囲まれていると、陶器の手触りに安心しました。
電磁波避けにも、活躍しました。




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- 楽だから自然なお産~高齢出産編~ - 2016年2月発刊 Vol.101

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