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自由教育ありのまま

「日本でいちばん楽しい学校」で新任教師がみた子どもたち

学校法人きのくに子どもの村学園かつやま子どもの村小中学校教員

中川 愛 (なかがわ あい)

かつやま子どもの村小中学校、きのくに国際高等専修学校を経て、立命館大学文学部卒業。高校生時代に東ティモールという国と出会い、残酷な歴史を背負いながらも、笑顔が絶えない東ティモールが大好きになる。「東ティモールのことを少しでも多くの人に伝える」ことを目標に、2019年度4月から、母校であるかつやま子どもの村で教員として働いている。父は、プレマ株式会社代表取締役の中川信男。

たのしくなければ、学校じゃない

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チャイムがない。宿題がない。テストがない。だけど、おやつがある。「たのしくなければ、学校じゃない」、そんな学校で私は育ち、大学を卒業した今、教員として母校に戻ってきた。

「学校法人きのくに子どもの村学園 かつやま子どもの村小中学校」私が教員として日々をすごしている学校である。「日本でいちばん楽しい学校」という学園長のことばが、私にとって母校をあらわす最適なことばだ。

「きのくに子どもの村学園」は1992年に和歌山県からはじまった寮のある私立学校。現在、国内にいくつかの学校があり、「かつやま子どもの村」もそのひとつだ。「自己決定」「個性化」「体験学習」の3つの原則をもとにカリキュラムが組まれており、その中心となる「プロジェクト」の時間が、時間割のなかで大きな割合を占める。プロジェクトは、子どもたちの興味に合わせて選ぶことができ、1年間自分たちが属する基本のクラスとなる。木工のクラスでは、すべり台、ベランダなどをつくる。畑のクラスでは野菜やお米を収穫して料理をする。演劇のクラスはギリシャ悲劇やコント、創作劇をするなど、「体験学習」が中心になっている。

プロジェクトと同様に大切にされているのが、「自由選択」と「ミーティング」の時間。自由選択の時間は、スポーツ、音楽、図工、英会話などさまざまなメニューから、学期ごとに好きなものを選ぶ。ミーティングは、大人も子どもも全員が集まっておこなわれる週一回の全校集会や、全寮ミーティング、プロジェクトごとのミーティングなど、学校にかかわることはすべてミーティングで決まる。運動会や卒業式、パーティーなどの学校行事や、学校でのルールなどさまざまな議題があがる。

最後に、とても重要なことがひとつ。この学校には「先生」がいない。教員はみんなあだ名やさん付けで呼ばれている。学園長は「ほりさん」、校長は「ごんちゃん」や「まるちゃん」と呼ばれている。もちろん私もあだ名で、「あいちゃん」と呼ばれている。

「好き」を大切に

父からこの学校をすすめられたときのことは、今も覚えている。
「たとえば、セーターをつくろうと思ったら、まずは毛糸をつくるために自分たちで羊を飼う。そのあとにやっとセーターをつくる。こんな学校があるんだけどどう?」
「行きたい!」
夜寝る前だったが、即答だったと思う。
公立の学校から転校して、小学校と中学校をこの学校ですごした。小学校ではおまつりのクラスに入って踊りを踊ったり、木工のクラスに入って忍者屋敷やすべり台をつくった。中学校では演劇のクラスに入り、3年間演劇を続けた。中学校の卒業式での自分のスピーチを振り返ると、「公立の学校が楽しくなかったわけではない。だけど、この学校に来なかったら、本気で泣いたり、本気で笑ったり、本気で楽しむことはなかったと思う」。こんな話をした気がする。中学校卒業後は和歌山にあるきのくに子どもの村学園の高等専修学校に進学し、今もずっと一緒に夢を語ることができる素敵な仲間と出会った。

この学園生活で学んだことを挙げればキリがないくらいだが、いちばん大きなことはひとつ。さまざまなことに興味をもち、好きなことを突き詰めていくこと。好きなものを自信をもって「好き」といえる力。「かつやま」と「きのくに」を卒業した今の私には、やりたいことがたくさんある。そんな自分がとても幸運だなと思う。

自由最後に、小学校5年生のときに私が書いた、学校についての紹介を載せる。「かつやまのいいところは、しゅくだいがない。テストもない。おやつはある。それから寮生は夜まで友だちとあそべる。子どもと大人の区別をしない。することを大人が決めない。そういうところが、わたしがすきなところです」。

- 自由教育ありのまま - 2020年4月発刊 vol.151

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