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しなやかな影響力のレッスン

自分も周りも自然と良くなるために

影響力のスイッチを入れる専門家人材育成・組織開発コンサルタント

賀集 美和 (かしゅう みわ)

北海道旭川市生まれ。違いを超えて人と人が共に幸せな社会を創るには?その答えを求め日米の教育機関を経て、世界 900 店舗のレストランチェーン TGI FRIDAY'S で人材育成の道に。独立後10年の歳月をかけ、誰でも一瞬で一体感を生み出し互いを活かし合うボディヴォイス®の技術化/体系化を実現。講座や企業研修を通じ、慈しみと活力に満ちた発展的な社会を共に創り上げていく起業家や管理職などリーダーを輩出している。

自立は「間」で育てる

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「部下に自立してもらいたい」「自分で考えられる子に育ってほしい」こうした相談は多く、お困りごとトップ3にランクインします。

自分で考えて、自分から動いてほしい。私のクライアントAさんも、そのように願う上司の一人でした。だからこそ「あなたの考えは?」と、部下に聞く努力もしていました。ところが、部下は意見を言ってくれません。多忙なAさんは、そんな部下に痺れを切らし、つい助け舟を出すか、突き放してしまう。その結果、Aさんはいつまで経っても部下の自立を促せず、仕事を抱え込む状況が続き悩んでいました。

これはAさんだけの話ではありません。部下や子をもつ人や、指導する立場ならば、少なからず抱えている悩みではないでしょうか? 

間からはじまる

このような悩みを抱えている人が、共通して見落としている、ある事実があります。それは、多くの人は本音を言う「準備ができていない」という事実です。そもそも、本音を言うことに慣れていないのです。

まわりの意見に合わせるのではなく、自分の考えや意見を伝えるという行為は、自分が本当に思っていること、すなわち本音を言うという行為です。
けれども、私たちの多くは、本音は胸の内に隠しておくべきものだと考えています。本音を奨励され、受け入れられた経験が少ないので「自分の考えを言いましょう」と促されても、なかなか口をついて出てこないものです。埋もれている本音は、すぐには取り出せません。 

だからこそ、「間」が必要なのです。即答できないからこそ、間をとります。「あなたはどう思いますか?」という問いで促したら、「間をとる」のです。その人が自分の本音に気づく時間とスペースを差し上げ、あとは待つ。すると、相手のなかで自身との対話が始まります。「自分はどう思っているのだろう?」本音はまずそこから始まります。人に伝えるまえに、まずは自己対話が必要なのです。

ある酋長の言葉

ある部族では、誰かが問題を抱えていたら、部族の全員が集まり車座になって話を聞くといいます。なにが問題で、なにが起きているのか、日が沈み夜が明けても延々と話を聞き、「十分話し合った、さあ終了」と思った最後の最後、長老は問題の張本人にこう聞きます。

「言い残したことは、なにか?」

 これは、言い残している本音が「ある」前提の質問です。最も重要な本音ほど最後の最後まで出てこないものです。だからもう一度、本音を言う機会を差し上げる。忙しい現代日本人にはおどろきです。自分の考えをなかなか言わない人に対して痺れを切らして、思わずこちらが会話の主導権を握ってしまった、アドバイスをしてしまった、という経験は私にもあります。

相手が意見や考えをもって「無い」前提で関わると、相手に焦れてしまいます。だから、「ある」という前提に変えるのです。すると、間をとり、待つことが楽にできるようになります。さらに、相手も自然と間を取り出し、適切なタイミングで自分の本音に気づくことができます。

お互いに耳を傾けあって、本音を言う時間をとる。そんな社会が叶ったら良くありませんか? 肌の色、性別、年齢、価値観、経験や考え方の違う人同士が理解し合い、ともに手を取り合い、力を合わせていける世界です。この仕事を始めて以来、私はこの素晴らしい世界を目指し活動を続けています。

あなた自身が「ある」前提で、安心して間を取る。すると相手も安心して間を取り、自ら考えて動き出す。ちょっとした違いですが、今からチャレンジしてみませんか? 「間」ひとつで景色ががらっと変わりますよ。

- しなやかな影響力のレッスン - 2023年6月発刊 vol.189

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