親孝行はしなくてもいい
母親の価値観を基準に、良い・悪いを判断していると、本当の自分を見失ってしまいます。生きづらさを感じている方の多くは、自分の趣味や好きなことが何なのか、わからないと言います。自分の人生ではなく、母親の人生を生きているからです。自分の本音を我慢して、こうあるべきというルールを優先しています。何年もその状態が続くと、あるとき突然病気をしたり、事故にあったりして病院に行くことになります。そこで周りの人に気を遣うことをやめて、自分の好きなように生きていくぞ!と自分の本音に気づく事ができれば、苦しい状況から脱することができます。それも悪くはないのですが、ここでは事故にあったり重病になる前に、早く気づく方法をお伝えしています。
目指すのは「自分の人生を生きる」です。今まで人目を気にして、迷惑をかけないように頑張ってきました。人目、世間体、人の迷惑と思っていたのは、実は母の目、母の世間体、母にとっての迷惑を気にしてきたのです。それをやめるためには、母親からの精神的な自立が必要です。反抗期をしっかり成就するということです。
今までも何度か「お母さん大嫌い」「くそばばあ」と言ってみましょうということを紹介してきました。これが基本です。今回はさらに「親孝行をやめましょう」ということを提案します。そんなことできないという方もいらっしゃいます。でもスルーせずに読んでみてください。
母親ではなく自分を満たす
母親に気を遣って生きてきた人は、今までずっと、母親にエネルギーを渡し続けてきました。子どもは生まれてきて3歳までに一生分の親孝行をしている、という考え方があります。その考え方を採用すれば、3歳以降、母親に気を遣って生きてきた人は、何十年も親孝行しつづけている、ということになります。それで疲れ切ってしまったのですから、今後親孝行(親に気を遣うこと)をやめても、なにも問題ではありません。また、残念なお知らせですが、どんなに母親に尽くしても、あなたが求めていた愛は戻ってきません。だってこの母親は、自分より器が小さい(精神年齢が低い)ため、器の大きいあなたの愛情を受け取る(奪う)のが上手です。与えても与えても、満足はしません。また今後も、あなたが求めている愛は、このお母さんから戻ってくることはまずないでしょう。
さらに、あなたがお母さんに気を遣いすぎて、自分のエネルギーが減ると、あなたの子どもが、あなたに気を遣うようになります。子どものエネルギーが減ります。子育てに悩んだり、苦しんだりしている原因の多くがここにあります。もしこれが子々孫々続いたら? あなたの子孫は慢性的にエネルギー不足状態です。母親に気を遣いすぎたせいで、あなたの子や孫が幸せになれないかもしれないのです。大袈裟にいうと、母親の目先の幸せのために子どもを犠牲にするのか? 母親を見捨てて子どもの幸せを選ぶのか?という二者択一の問題なのです。
お母さんの愛情が欲しくて、いっぱい頑張ってきた自分をねぎらってあげましょう。よく頑張ったね、辛かったね、苦しかったね、えらいねぇ、もうお母さんの機嫌を取るために頑張ってちゃんとしなくてもいいんだよって、何度も何度も自分に言ってあげましょう。頑張っていたら、いつかお母さんが100%の愛情を向けてくれると思っていたけれど、それはもう諦めましょう。残念だけど。これからは、お母さんに気を遣わないで、自分の感性を信じて生きていきましょう。 「お母さんの機嫌が悪くても関係ない! ちゃんとしなくてもいい! 頑張らなくてもいい!」って、1日1万回頭のなかで言いましょう。