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くま先生のすこやか診察室

「子どもも親も、家族みんなの笑顔と幸せのために」総合医療くま先生からのメッセージ

統合医療やまのうち小児科・
内科医師

山内 昌樹 (やまのうち まさき)

小児科医として勤務していたが、西洋医学の素晴らしさを感じつつ心から望む医療と現実のギャップに悩み、軽度のパニック障害を経験。YHC矢山クリニックで小児科 を担当し、病気の真の原因を学ぶ。お母さんの自己肯定感を取り戻すことが家族みんなを笑顔にし世界を平和にすると確信している。
〒849-0915 佐賀県佐賀市兵庫北5丁目8-7-2
0952-33-8500
http://www.yamanouchishounika.jp/

【Vol.46】アフリカ原住民に便秘症の人がいないのは何故……?

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 出だしから尾籠な話で恐縮なのですが、便秘になるとろくな事はありません。便は大事に溜めておくものではなく、毎日出すものです。溜めておくと内痔核になったり、血圧が上昇するなど体に良いことは一つもありません。毎朝の快い脱糞こそが健康の源なのです。ここで言いたいことは、繊維質を多く含む野菜を積極的に摂って欲しいということです。繊維質を多く含むゴボウ、セロリ、筍、アルファルファを含む豆やもやしなどを多く摂ることで、便秘も改善することができます。

 最近、ファイバー食健康法などと盛んに言われるようになりましたが、それまでは繊維質を含む野菜は食べてもまったく消化されず、栄養価が低いと思われていました。アフリカの食生活を研究したD・バーキット博士らが、原住民に便秘で悩んでいる人が一人もいないことに気付き、以後、繊維食が注目されだしたのです。

 博士の研究によれば、彼らの脱糞量は、一日300~800グラム。欧米人のそれは、およそ80~120グラムだというから驚くべき量だったのです。

 ご飯一杯が約160グラムですから推して知るべしで、この差はいったい何なのか。

 大腸ガンや動脈瘤といった現代病が多い欧米人を調べると、便秘症の人がかなりいたと言います。突き詰めると、繊維質を含む食物の不足が原因であることが分かってきたのです。繊維が腸内を通過するときに、便に適度な水分を与え、毒素を吸収して腸に蠕動を促すことにより便通をよくするというわけです。

 便秘になったらキャベツがおすすめです。キャベツは、カロチン、ビタミンA、B1、B2、C、K、U、のほかカリウムを含んでおり、ビタミンAは緑色の部分に多く含まれ、B1、B2、Cは白い部分にも含まれています。特にUは脂肪、タンパク質、糖質の消化を助ける働きがあることから便秘の改善にも良いばかりでなく、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の予防にも効果的なのです。ただし、C、Uは熱に弱いのが欠点のため、キャベツは生で食べたほうが体の為には良いと言えます。生で食べられない人には、キャベツの丸ごとスープ煮など煮汁もいっしょに飲めるような料理を工夫することをお薦めします。

山口清道

山口清道氏
日本予防医学研究会理事、フルボ酸・腐食性物質機能研究会会長。大手企業や新聞社、薬剤師会、教育委員会その他の各団体が主催する講演会で講師を務め、『食品破壊の実態』『カルシウム不足の脅威』などをテーマとする講演回数は1000回を越える。
現在は講演活動を休止し、食品科学研究所・BAOBAB代表、株式会社バオバブ代表取締役として、イメージ商品が氾濫する現代における、ほんもの食品の研究開発に取り組む。

- くま先生のすこやか診察室 - 2011年7月発刊 Vol.46

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