当社は天然物を研究開発することを得意とする会社です。
天然物の特徴を活かした一次加工を行ったり、ハンドメイドでしか作れない化粧品を製造したりすることも得意としています。
どの仕事もそうだと思いますが、モノづくりに携わっていると、これまで手掛けたことが無い商品の相談を受けることが多々あります。
未経験の商品づくりには、時間も労力も費用もかかり、複数の人の協力が必要となることがほとんどのため請けるかどうか悩むこともしばしば。
そんな時は「それをやってみたいか」と自分に確認し、「うまくいくイメージが持てたか」と成功の可能性があるかを自分に問いかけます。
そして、前向きな感情が湧いてきたときは、それをエネルギーに、社内外の人に協力の依頼をして回ります。
幸いなことに当社のスタッフは新しいことに前向きに取り組む姿勢の者が多く、社外でも力を貸してくださる方に恵まれていることから未経験の案件でも、実を結ぶことがほとんどです。
この未経験へのチャレンジの過程で感心させられるのが、年配の技術者たちのバイタリティーと創意工夫。
モノが無い時代から、モノづくりに携わってきたため、条件や環境が整わない状況においても、明るく前向きに力強く、未経験のモノづくりに黙々と取り組まれます。
しかも「無いものは作ればいい」という考えが強く、創意工夫を凝らしながら必要な道具や素材を生み出し、気がつくといつの間にかできる環境が整っていたりします。
この姿勢と精神は見習いたいと素直に思えます。
うむくとぅ(知恵)があれば生活できる
私が子供のころ、宮古島のお年寄りからよく聞かされていた言葉のひとつに「私たちには学は無いけど、うむくとぅがある。
だから生活ができる」というものがあります。
「うむくとぅ」とは宮古島の方言で「知恵」という意味です。
勉強をしたくても生活をするために、子どものころから懸命に働いてきた世代のお年寄りは、たくさんの経験を知恵に変えています。
一緒に遊んでもらったり、作業をしたりするなかで、その凄さを子供ながらに感じたことを今でも思い出します。
そんなたくましい世代の方々に近づくためにも、勇気と情熱を持って未経験のことにチャレンジし、その経験を知恵に変え世の中に役立つ商品や素材を作り続けたいと思います。
いつか次の世代に「この世代には感心させられる」と言われる日が来ることを願って。
株式会社うるばな宮古営業担当部長
砂川 丈見
(すなかわ たける)
沖縄県宮古島市出身。
大学進学時に島を離れるも、宮古島の島興し事業である宮古ビデンス・ピローサ事業に惹かれ2006年入社。
宮古島と本州を行き来しながら、それぞれの地域や企業の良さをつなげ、宮古ビデンス・ピローサ事業の商流を膨らませることに喜びを感じる南国気質な営業マン。