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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

健康とは 〜ある若者の考察

投稿日:

弊社のお客様はあまねく「健康でありたい」と思って暮らしておられることでしょう。私も年齢を重ねるごとに、そのありがたみを感じるほどの痛みや苦しみを感じることも多くなりましたので、なおさらにすこやかでいたいと思うものです。しかし、この自然食業界にいてすごく残念に感じる出来事が非常に多くなっているのもまた事実です。単なる私の主観ですから、猛反論されるのも覚悟でほんとうのことを書こうと思います。
 
私は非常にややこしい家庭の生まれ育ちで、あまり細かく書くとそれだけで紙面がなくなりますので、必要なことだけ書きますと、いわゆる母子家庭のような家庭で育ち、実際に私を育ててくれたのは祖母でした。その祖母は石川県輪島の出身で明治生まれの人でしたから、幼いときには丁稚奉公に出ていたので、学校も行けず、文字も読めない人でした。しかし、とにかく我慢強く、私にはやさしいおばあちゃんというより、父親のように激しい人で、基本的にはとても厳しく育てられました。ただ、一方で溺愛されていたところもあり、私が小学校に入るか入らないかのときからテレビや家電製品をバラバラに分解している姿をみて怒るわけでもなく、「のぶちゃんはそんなことができて偉い」と褒められました。幼心に、分解したテレビをまた組み立てたいわけですが、そんなことはできるはずもなく、半分恥ずかしい思い、半分誇らしい思いで祖母がそのように言ってくれるのを聞いていました。分解してしまった家電製品はダメになってしまうわけですから、普通なら雷とげんこつが落ちてくることでしょう。
 
そんな祖母が病に倒れたのは私が小学校6年生のときでした。家に帰るとあの我慢強い祖母が火鉢を抱えて痛みで悶絶しているのを発見し、一緒に帰ってきた友達たちと手分けしてタクシーを呼び、なんとか近くの医院に担ぎ込みました。その後、大腸ガンの末期であることを知るに至り、祖母が他界するまで1年もありませんでした。その時点で私は喪主として葬儀をし、そこから自分の食べ物は自分でなんとかしないといけない生活に陥ります。中学1年生の段階で、わずかなお金でお腹を満たすことができるのは近くのパン店でパンを買うことで、当時はコンビニもありませんから、その山崎パンのお店で弁当を買って学校に持っていき、帰ってきたら米を炊いて、多少のなにかを作って食べるのが精一杯です。高校生になってからは、外に泊まりがけで家政婦として働いていた養母も同じ病で倒れてしまい、いまでいうヤングケアラーとなりましたので、学校か介護か仕事、という生活が23歳まで続きます。当時食べていたものといえば、その山崎パンか、適当なお惣菜か、底値の米かもっとも安い食材を適当に調理したものだけでしたので、自然食業界で教えていることの常識に従えば、もう死んでいてもおかしくないでしょう。それでも、私はまだ生きています。あれがダメ、これがダメ、こうあるべき、こうしなければならないという話ばかりの自然食の世界で、ダメなことしかしていない私がこうやって元気に生活できているのは、神仏の恩寵でしょうか? または、その自然食の人たちの教えが間違っているのでしょうか? 幸い、私はいまのところ病気を長く患ったことはなく、先天的な脊椎由来の痛みや麻痺とは縁が切れない状態ではありますが、まだいまのところ、くたばりそうもありません。なぜ、理想とは真逆な私の暮らしぶりで元気に生きているのかと考えると、いつも私がいる世界でまことしやかに教えられているあれがダメ、これがダメ、ほとんどダメの教義や言説について、疑問を呈さずにはいられません。

食べ物に貴賤なし

私は、自分が食べることについては無頓着です。こんな社長が経営している会社からものを買うことは不安になるのは理解できますが、ほんとうにそうなのでどうしようもありません。ただ、私が心がけている唯一のことは、あれがダメ、これがダメではなく、目の前に縁あって存在してくれている食べ物に、たとえそれがどんな由来やなにが入っていようとも「いつも存在してくれていてありがとう。私の血となり肉となり、最高の身体を作り出してくれてありがとう」と、念じてありがたくいただくことだけです。その感謝に前提条件はありません。無農薬であろうとなかろうと、化学調味料が入っていようとなかろうと、そんなことは私自身にとってはどうでもいいのです。これはいけないことなのでしょう。常にジャッジすることを生き様にし、拘りを持って生きることが自然食屋の社長の仕事だといわれるのなら、私はその責には役不足です。
 
ある若者がX(twitter)で大腸ガンで他界するまでの固定ツイートでこのような言葉を残して先日ご家族が死去された旨を報告されていました。彼の言葉を借りましょう。
 
発熱、腹痛、止まらない嘔吐……。「死んでしまうのか」「いっそ死んで楽になりたい」この2つのことが脳裏をよぎった。ただただ必死に呼吸をするしかない。自分の身体のことしか意識ができない。そういう日が続いた。
 
【健康】とはなんなのか。一つの考えに至った。健康とは、「自分の身体以外のことに意識を向けられる状態のこと」だと。自分の身体を無意識化において、勉強したり、働いたり、本を呼んだり、映画を見たり、人とお喋りしたり、食事やお酒を楽しんだり……。自分の生活を振り返ってみてほしい。どれだけ自分の身体以外の世界に意識を向けられているかを。それは【健康】であり【幸福】なことでもある。
 
今、またこうして世界に意識を向けられていること。この文章を読んでいる方が世界に意識を向けられていること。この奇跡に感謝します。
 
どうか来年もこの世界を見続けていたいです。

イオン化された天然高吸収ミネラル

この前、寝ているときに右脚にこむら返りが起きて、悶絶して起き上がりました。なんとか痛みをやり過ごして平安な眠りについたら今度は左脚に激痛が! このところ、いろんな仕事が劇的に忙しかったことと、自宅の改装のため仮住まいをしていて、毎日の日課であるこれをどこに入れたか見つけられずにそのまま飲むのを忘れていました。こむら返りの苦痛が教えてくれたミネラルの大切さ、痛くなくても毎日続けることが不精者の元気の秘密かもしれません。

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健康とは 〜ある若者の考察

- 中川信男の多事争論 - 2024年5月発刊 vol.200

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