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世界のお散歩

岩本 莉依

【vol.28】貧困って?

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 貧困ってどういう状況でしょう。みなさんはどう考えますか?

 たとえば貧困には大きく2つに分類されます。ひとつは「絶対的貧困」といい、人間が生きていく上で必要不可欠な衣食住という基本が満足に得られない状況を言います。もうひとつは「相対的貧困」で、衣食住は満たされていますが、他と比べて経済的に劣っている状態を言います。他にも貧困をさまざまな意味でとらえられます。

 わたしがモザンビークで生活していた村は電気がなく、重い水は井戸から運んできます。集落の小さな市場は必要最低限のモノのみの販売、町へは車で1時間弱という地域でした。生活するのに不自由はなく、そこに住むモザンビーク人は、わたしの目に幸せそうに映っていました。

 雨風しのぐ家があり、家族や親族が身近にいます。子どもたちはいつも笑顔で走り回り自由きままに遊んでいるし、たいていの人は自給自足をしているから少なくとも食べるものはある…(十分かどうかはわからないけれども)。

 「貧困ってなんだろう」とモザンビークにいるあいだ、幾度となく自問自答しつづけました。明確な答えは出ていませんが、あるひとつの考えに行きつきました。

 貧困とは「人々に選択肢がない状況」であるということ。

 勉強したいのに勉強を続けられない。病気なのに治療を受けられない。働きたいのに働き口がない。集落に住む人々の多くが、このような現実に直面していました。教育や医療の不足によって、自分の望む人生の選択肢が閉ざされてしまう、というのは貧しいことではないかと気づきました。

 「大きくなったら何になりたい?」と子どもたちに聞いたら「看護士さん」「学校の先生」と口々に答えが返ってきました。けれども、その多くの子どもたちは小学校のうちに学校をやめざるをえない現実がそこにはあります。学校が少なく、遠くて通えなかったり、家族を支えるために働かなければならなかったり。中学校に進学するには、遠く離れた町で生活しなければなりません。かといって国からは何の支援もありません。

 生活を脅かす「絶対的貧困」を世界からなくすことは最優先ですが、その上で、一人でも多くの人が自分の人生を選び、歩んでいけるような世の中にしたいと心から願ってやみません。

プレマ株式会社 お客様コンサルティングチーム コンサルタント 岩本 莉依

- 世界のお散歩 - 2009年12月発刊 Vol.28

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