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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

変わらない真実

投稿日:

非接触型検温装置を施設の入口で見かけることが増えました。数秒間、サーマルカメラの前に立つことで、体温が表示されるシステムです。
 
先日、35℃台だと喜んで入っていく人の姿を見かけて、ゾッとしました。ヒトの平熱は36・5℃。体温が1度下がると免疫力は37%低下するといわれており、低体温がよいはずはありません。いま感染していなくとも、逆にこの先、感染、発症するリスクは高いのです。

未知を怖れない

自転車に乗る人であれば、下り坂で想像以上にスピードが出てしまって、ペダルが追いつかないような経験があるでしょう。自分の足で追いつこうとペダルをこぐ人がいるでしょう。こがなくても十分にスピードが出ているのだから、と足は止めて風を感じる人もいるでしょう。ブレーキをかけてスピードを落とす人もいるでしょう。では、未知のスピードを怖れて自転車に乗るのをやめる人はいるでしょうか。未知のことを怖れてやめてしまえば、この先、なにもできなくなってしまいます。
 
新型ウイルスによって、日本国内で亡くなった人は1000人を超えました(7月末時点)。日常活動をやめてしまうほどの数字なのでしょうか。
 
餅を喉につまらせて亡くなる人は、1月の1ヶ月間だけで1300人。それで餅の流通が規制されることもなければ、パッケージの警告表示が義務化されることもありません。それだけのリスクを皆が認識しているからでしょう。
 
入浴中に亡くなる人は年間17000人ほど。絶対に溺れることのない浴槽や、万が一心臓発作を起こした際には自動でAEDが作動するユニットが設置されるまでは入浴しないと決めるほうが、ウイルスを怖れてマスクをするより寿命を延ばせるかもしれません。
 
「未知のウイルスとの戦い」。新型ウイルスゆえに、治療薬もワクチンも存在しない。何度この言葉を聞いたことでしょう。ちなみにガンによる死亡者は年間38万人。治療法も予防法も確立されているといえない状況でしょう。
 
新型ではないウイルスではインフルエンザが知られています。例年、インフルエンザによる死者は3000人ほど。冬の始まるころには、予防のワクチンが話題になりますね。日本では1960年代にインフルエンザの予防接種が始まりました。現在ではワクチンを接種する人は全体の40%にも満たない程度のようです。実際に私の周囲でも、来院される患者さんも含め、予防接種を受ける人はほとんどいません。「予防接種した人ほどかかっているみたい」と噂もされるほどで、確実に効果があるとは言い切れないのが事実です。さらには副作用の問題もあり、リスク対効果あるいは費用対効果の点で集団接種はほとんど実施されていません。
 
半世紀の歴史があるインフルエンザワクチンでもこの程度なのに、発見されて1年も満たない未知の新型ウイルスに対するワクチンが、早々にできあがるのを願うのは幻想に過ぎません。むしろワクチンができる方が未知であり恐怖です。
 
未知なのは新型ウイルスだけではありません。病気のほとんどは、実は解明されていないのです。

最善の予防と治療

「体を温かくして、しっかり休みましょう」。病気になったとき、誰もが言われる言葉でしょう。これだけ皆が口にするのは、すでに実践し確立されてきた方法であるからでしょう。
 
古代ギリシャの医聖ヒポクラテスの言葉に「患者を発熱するチャンスを与えよ。そうすればどんな病気でも治してみせる」、また別の言葉に「体にとってよいことをするか、できなければ少なくとも悪いことをするな」とあります。体を温かくして休む。わからなければそれ以上のことはしない。2000年以上も前の言葉にこそ、真実があるのかもしれませんね。

- 鍼療室からの伝言 - 2020年9月発刊 vol.156

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