2014 年10 月22 日(水)、第9 回電磁波測定士総会に参加しました。
測定士協会の現状と今後の展望、インストラクターによる測定デモやパネルディスカッションなど充実の内容。
ほんの一部にはなりますが、皆さんに知っていただきたいこと、役立ちそうなことをご報告します。
アースから始まる電磁波対策
プラグインアース エルマクリーンⅡ
電磁波対策のポイントは、長時間を過ごす環境から始めることです。現代、多くの人が長時間接するものとして、PCがあります。日常生活の中でPC作業が長時間を占めるという方は特に、PCのアースを取ることから始めてください。肩こり、頭痛などの慢性的な不調は、忙しい生活の中で仕方のないものとして見過ごされがちですが、実は電磁波が原因だったという例が多くあります。科学的な証明はまだですが、数多くの測定の経験から、電磁波はアトピーの原因となり得る可能性が高いということもいわれています。
らくなちゅらる通信vol.85の「有害電磁波と健康」で紹介がありましたが、電磁波除去装置エルマクリーンがリニューアルし、「プラグインアース」としてより使いやすくなりました。特にPCの電磁波(電場)除去には最適です。アースを取っていないPCでは、PCから発生した電磁波(電場)がそのまま体に伝播してしまっています。実際に測定すると、見えない電磁波が体に伝播している様子が数値として確認できます。
今すぐできる電磁波への対策は、アースを取るか、距離を取るか、この2つです。これが難しい製品の使用は極力短時間にとどめた方が安全です。長い目で見た住環境の電磁波対策をしたいという方は、一度は測定を依頼されることをおすすめします。
建築電磁環境性能基準EMEAJ―01―2014
インストラクターによるEMEAJ-012-14 の説明
これも以前の連載( vol.84)で紹介されていますが、おそらく世界初となる、住環境における電磁波の基準が、全国電磁波測定士協会により定められました。日本の住環境は世界(電気が普及している国々)の中でも特殊な状態で、非常に電磁波の影響が大きく、しかもその対策が遅れた状態です。この基準は、そんな状況に対して、適切な認識と実現可能な対策が広まるきっかけになると思います。
一般的に電磁波に対しては、まだ偏った認識が少なくありません。たとえば、鉄塔など屋外の電磁波を気にされる方が多く、それが問題でないわけではないのですが、実際により多くの人が影響を受けているのは、屋内の電磁波、極低周波電磁波です。この基準は、そういった電磁波にどのレベルで対策すれば良いのかの根拠となります。また、電磁波対策はお金がかかるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、新築やリフォームだけでなく、今ある住環境に沿った工夫で、現実的な費用で対策を行うことができます。
測定士の活動
インストラクターによるパネルディスカッション
電磁波測定士の新しい制度が始まり、測定士は一級と二級に分かれました。実際に測定を行うのは一級測定士で、二級測定士は電磁波に関する啓蒙の役割を担います。
電磁波測定士の数は今では800名近く、電磁波測定士協会の発足から、少しずつ活動の輪が広がっています。仲間が増えることで、実現できることも少しずつ増えています。資格の新しい制度が始まったことで、その活動は新たな段階に入ったともいえます。
測定士協会の元となる電磁波対策の事業が始まったのは2002年。その頃は「電磁波」というと、今以上の無関心や偏見、あるいは圧力との闘いでした。電磁波対策はお客さまのための事業。儲かるものではないし、利益追求の市場の扉は固く閉ざされていました。それでも、お客様からの感謝をやりがいに測定を重ねる中で、少しずつ実が成っているといえます。
協会の目指すところは「大切な人の健康を目に見えない電磁波の健康から守る」。そのために「日本の電磁波対策を世界基準までに高め、ストレスフリーな社会を実現する」ことをミッションに掲げています。将来的には、各都道府県に電磁波測定士が在籍し、依頼があればすぐに対応できる、そんな体制も目指しています。
<文:らくなちゅらる通信編集部 河村>