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ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方

常務取締役
室長/管理部長兼

中川 葉月 (なかがわ はつき)

【Vol.47】かみさまの声

投稿日:

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 京都では、先月祇園祭でした。我が家のまわりにもたくさんの山や鉾が建ち、風情ある京都の夏を満喫していました。そんな祇園祭のまっただ中、長男が「おかあさん、かみさまがうたっているのがきこえるね。あっちから(近所の白楽天山を指さして)。すごいね~。おばけさんが、にげていってるね~」「あそこのうえで、かみさまがおどっているね」と、いいました。どんな唄なのかをきいてみると、彼はよく雅楽で聞くような抑揚の唄い方でうたいはじめました。祇園祭は、平安時代から諸国の穢れを祓ってきたお祭りです。「かみさま」も、鎮魂とそして今生きているものすべてへのものの幸せを願い、唄い踊ってくださったのでしょう。そして、「おばけさん」を追い払ってくださったに違いありません。

 彼は日頃から、お花やかみさまとお話をして、それを教えてくれます。それは、おどろおどろしいことではなくて、お花が楽しく風さんと歌っているとか、かみさまが「ありがとう」っていっているなどの、他愛もないことばかりです。

 そういえば、長男はよちよちと歩き出した頃から、お地蔵さまや神社では必ず足をとめてお祈りをするようになっていました。わたしが教えたことはまったくなく、一緒に歩いていると、彼の方が先に足をとめてお祈りをはじめるのです。お地蔵さまは、子どもの神様といいますから、子どもだけにわかることばをなげかけてくださっていたのかもしれません。

 長男の話をきいていると、彼と話しているかみさまやお花たちは、彼を怒ったり悲しませたりすることは決してありません。いつも、彼を幸せにすることばをかけてくれているようなのです。長男に、どうしてかみさまにお祈りするのかを尋ねたことがあります。すると、「だってさ-、かみさまが“HAPPYよ”っていうから」と答えました。

 わたしにはその声が聞こえませんが、子どもは多くのものに見守られ、励まされ成長をしていっているのだろうと思います。そして、かみさまは、わたしたちが成長して大人になっても、見放したりすることはなく、皆の幸せのために唄い踊り語り続けてくださっているはずです。ただ、大人になり、わたしたちは守られていることを忘れてしまいがちになってしまいます。

- ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方 - 2011年8月発刊 Vol.47

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