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生産者さん紹介

プレマの商品を作ってくださっている生産者さんたちを紹介。 その魅力に迫ります

新たな技術の発見は異分野での学びが鍵に
株ウサイエンン製薬株式会社 代表取締役  野中 源一郎 氏

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緑茶の成分「カテキン」が抗菌、消臭などに有効であることは現在では周知のことです。この茶カテキンを分離・抽出する技術を、世界で初めて確立したのが高濃度『純粋カテキン』の生みの親、野中源一郎氏。創業1626年、佐賀藩から続くウサイエン製薬株式会社の当主で薬学博士の野中氏に『純粋カテキン』の誕生秘話とカテキンの魅力について伺いました。

九州大学薬学部元助教授。長崎大学大学院非常勤講師。佐賀大学非常勤講師。生薬研究の権威。植物ポリフェノールの研究のなかで緑茶の渋み成分に着目し、九州大学薬学部助教授のころ、1980年に世界で初めて緑茶からカテキン成分の分離・抽出に成功

野中家は代々、生薬、漢方薬の製造をしており、自然薬の研究も進んでいます。跡継ぎの私は薬学部に進学、薬用植物、生薬など、植物の生理活性成分を探索し構造を解明。その成分が有効成分かどうかを研究していました。

長年の研究のなかで1977年に文部省(当時)から国の研究員としてアメリカに派遣され、専門分野とは異なる動物のさまざまな機能を研究する「生化学」の研究に携わり、多様な技術を身につけて帰国しました。大学に戻り、ある生薬を水で煎じて動物に飲ませる実験をしていたときのことです。中性脂肪値やコレストロール値がストンと下がる効果があることが明確になりました。ところが、抽出したエキスを化学的に分離して精製すると、活性がすべて消えてしまう。精製したものを足し合わせても元には戻らない。これは分離の過程で、どこかで何か消失しているということです。当時の分離の技術は古典的な方法が主流で、シリカゲルなどを使った「クロマトグラフィー」という分離方法を使っていました。この手法だと、クロマトグラフィーの筒状の装置から出てきた溶液には、どれも活性がなくなっている。消失した成分はシリカゲルに吸着されている以外に考えられない。吸着したものをさまざまな溶剤で回収しようとしたけれど不可能だった。そこで、アメリカで学んだ「生化学」の方法を使って分離してみたら、みごとに活性物質を回収でき、分離することに成功しました。それが発端です。1980年のことでした。専門分野である「薬学」の従来の手法に固執していたら、きっと、もう無理だとあきらめていたと思います。

ポリフェノールの一種であるタンニンは渋味です。渋柿、赤ワインのぶどうなどあらゆる植物に入っています。果物は青いときはみんな渋い。なぜでしょうか。青いときは実の中に種ができていない。だから、まだ鳥に食べられたら困る。そのために渋みを作っている。ところが、熟すと甘くなる。そして、鳥に実を食べてもらって種子をばらまきたい。だからそれまで実を守っているんですね。植物は賢いです。

ポリフェノールが化学的にどういう構造なのか、ほとんど解明されていませんでした。分離の技術がなかったからです。そのため技術さえ見つければ、面白いように自由自在に分離できた。カカオ豆にもポリフェノールが入っていますが、最近、カカオ80%のチョコレートが売っていますよね。このポリフェノールを分離する技術を最初に見つけたのが私です。緑茶のポリフェノールの多くがタンニンで、そのタンニンの多くがカテキンです。

論文を見たポリフェノールの素材の食品を扱っている会社のほとんどが私のところに来ました。例えば、大手製菓会社のチューインガム。茶カテキンには抗菌作用や消臭作用があるので、ガムに入れたい、ただしカフェインは除いてくれということで、製菓会社の研究所で技術指導し、お茶のカテキンだけ精製したものをガムに入れた。口の中の菌の増殖を防ぐとともに、口臭も防げるため、かなり売れたようです。私は大学に所属していたので、懐に入ることはありませんでしたが(笑)。

そして、1990年代初めに、お茶ブームが起こりました。多くの飲料製造会社が特定保健用食品として、中性脂肪やコレステロールを下げるなどの効能を表示していますが、緑茶カテキンを、お茶に添加し増量しています。

お茶の成分はいろいろありますが、茶葉の20%がカテキン。こんな植物はほかにありません。カフェインは中枢神経を興奮させますが、カテキンやアミノ酸など、お茶の成分のほとんどに機能性がある。前出のようにコレステロールを下げる、体脂肪を減らす、そして、最近話題の活性酸素を減らすなどもあります。ゆえに、ある緑茶飲料にはカテキンを540mgも入れてあり、一本180円もする。それなら、カフェインやアミノ酸を除いた、緑茶カテキン95%以上のエキスを作って、それをタブレットにしてみようという発想で作ったのが「純粋カテキン」です。緑茶を飲むより効率的ですよね。

お茶のカテキンはほかの植物よりマイルド。特殊な化学構造を持ったカテキンが存在しているから、マイルドな渋みです。お茶ほど優れたものはありません。

お茶のカテキンは悪玉の大腸菌を増殖させない抗菌性もあります。わかりやすいのが寿司屋。寿司屋のあがり、湯呑みが大きいでしょ。あれは日本の伝統で、冷蔵庫がなかった時代、もし腐った魚を食べてしまっても最後にお茶を飲めばお腹を壊さない。その名残なんです。理にかなっていますよね。

コロナウイルスはお茶のカテキンで増殖しなくなると、京都府立医科大学や奈良県立医科大学が発表しましたよね。これは本当だと思います。ウイルスのスパイクは、タンパク質です。お茶のカテキンはタンパク質とくっつくので、ウイルスとくっついて沈殿、失活させ、ウイルスは死んでしまいます。渋柿を食べると歯や舌に残り、ざらざらしますよね。口の中のタンパク質と渋みがくっついて沈殿するからです。外出すると喉にウイルスが付着しますので「純粋カテキン」を水に溶かしてうがいするとよいかもしれませんね。いまの時代こそ「純粋カテキン」を活用してもらえたらうれしいです。

身体の中から身を守る これからの自衛策に

紅茶やコーヒーなど、いつもの飲み物に入れてカテキン摂取。少量の顆粒を水に溶かした溶液をスプレーボトルに入れれば、お手軽消臭・抗菌スプレーのできあがり。


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- 生産者さん紹介 - 2021年9月発刊 vol.168

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