地球上で生活している限り、人は常に重力の影響を受けています。しかし、痛みや不快な症状があるときに、目に見えない重力まで考慮に入れることは普通しませんね。人が進化の過程で二足歩行ができるようになったのは、重力とのバランスをコントロールできるようになったから。この重力との調和を取り戻し、人が持っている潜在能力や自然治癒力を引き出すために、アメリカの生科学者アイダ・ロルフ博士が構造的身体統合法を開発しました。彼女の名前をとって、ロルフィングと呼ばれています。その特徴は、痛みや不快な症状を一時的に取り除く対症療法ではなく、その原因となる身体の構造（姿勢や体形など）や機能（動作や行動パターン）の偏りを根本から修正することで、より若々しく健康な状態を持続・向上できるようになることです。肩こりや腰痛など、不快な症状に焦点をあてすぎるのではなく、一人の人としての身体全体のつながりに着目したボディワークです。

01 重力がセラピスト？

「からだが適切に機能すれば、その中を重力の力が流れます。そしてからだは自然に、からだ自身の力によって癒されていきます」アイダ・ロルフ博士の言葉です。ロルフィングでは手や肘を使う特殊な手技によって、「重力に対してより無理のないバランス」が得られるように、10 ～ 12 回のセッション（施術）で段階的に全身の結合組織（筋膜、腱、靱帯など）の柔軟性や伸長性を調整していきます。同時に、より自然で効率的な呼吸や、立ち方、座り方、歩き方などの動作を、言葉やイメージ、感覚を通して身体に教えていきます。現在、日本には100 名以上のロルファー( 施術者) がおり、腰痛などの慢性的な症状に苦しむ人々だけでなく、より快適に暮らしたいと願うごく普通の人々や、多くのプロスポーツ選手、ダンサー、俳優、演奏家などから注目を浴びています。そのロルフィングの手技の中から、簡単にできるセルフケアをご紹介します。

02 使いすぎた腕をらくにするセルフケア

パソコンのタイピング作業で指先や腕を酷使している方も多いはず。同じ動きを続けているとそれが身体にクセづいてしまいます。ロルフィングのセルフケアでクセになった筋膜（筋肉と筋肉の間にある）を解いていくことで、無駄な力が抜け、本来の自然な動きを取り戻すことができるようになってくると言われています。

1. 机の上に片腕をだし、気持ちのいいところを探して、指先で押さえます。このとき、押さえすぎに注意してください。
2. ピアノを弾くように、指先を動かします。押さえている方の指先で筋肉が動くのを感じてください。
3. 手首を反らせて、90秒待ちます。呼吸を止めないように注意してください。終わったら、逆の腕も同様にします。

私はこんな風に使っています〜善デスク

パソコン作業の腕の疲れは、デスクの高さにありました。物を書くときと、パソコン作業では、頭の向きが違うので、自ずと身体の使い方も変わってきます。パソコン作業には、疲れにくい専用のデスクがあるということが、この商品を通してわかりました。

「善デスク」商品ページ