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今さら聞きにくい「よく聞く言葉」を詳しく解説します

プレマ株式会社
お客様コンサルティングセクション
マクロビ業界に30 年以上

岸江 治次 (きしえ はるつぐ)

2013 年プレマ入社。マクロビオティック活動歴を活かし、主に、商品の開発と営業に関わってきた。
趣味は読書と映画、好きなジャンルはミステリー。最近のおすすめ映画は「ルーシー」。
無双原理の時空の概念を捉えるのにマスト。

Q.どんな油を使えばいいの?

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今さら聞きにくい「よく聞く言葉」を詳しく解説します

ヘンプオイルや亜麻仁油など「意識高い系女子」からいただきました。サラダオイルがあまり良くないということや、加熱しないほうがいい油があるということは知っていますが、何をどう使えばいいのかわかりません。
(北海道・意識高い系に囲まれたヨガ受付より)

A.積極的に摂りたいオメガ3
加熱せず「生」のままで

答える人 中川信男

 動物由来の「脂」などもありますが、今回は「植物油」についてお話しします。一般的な植物油の原料は、ひまわり、なたね、べに花などの種。種って小さいですよね。大量生産するには、種を搾る圧搾では効率が悪くコストもかかるため化学的な方法を使います。「油は油に溶ける」という性質を利用して、有機溶剤ヘキサンによって溶かし出した後、加熱して沸点の低い(69℃)ヘキサンだけを蒸発させるのです。短時間に大量に抽出できますが、水酸化ナトリウムなどの薬剤を使って精製し、最終的には高温で加熱するため、酸化が進み栄養素が壊れるため、もはや種由来の純粋な油とはいえません。これに対して、低温圧搾法(コールドプレス)という方法があります。熱をかけずにゆっくり圧搾。その後、遠心分離機にかけます。化学的な薬剤も使わず加熱もしない。種由来の天然のオイルができると注目されています。

 オメガという言葉を聞いたことがあると思います。オメガ9(オレイン酸)は、オリーブオイル、なたね油、紅花油などに多く含まれます。体内で生成できるので、積極的に摂取する必要はなく年齢とともに補う程度に。加熱調理に向いていますが大量摂取は避けましょう。

 オメガ6(リノール酸)は、体内で生成できない必須脂肪酸。外から摂取する必要があります。ひまわり油、ごま油、米油など、さまざまなオイルに入っています。最近は「あまり摂らなくてもいい」という流れになってきています。

 今、注目されているのは、オメガ3(α― リノレン酸)。主に低温圧搾法で作られます。体内で生成できない必須脂肪酸で、現代人に欠けているといわれています。頭がよくなる、集中力を高める、美肌効果があるとされ、えごま油、亜麻仁油、サチャインチオイル、ヘンプオイルなどに多く含まれます。オメガ3を摂取するとマグロや青魚に含まれることで知られるDHAに変化します。オメガ3が注目されるのは日本人が魚を食べなくなったのが原因といえるのではないでしょうか。オメガ3は加熱すると酸化し質が変化してしまうので「生」のまま、ドレッシングや和え物などに使います。つまり、低温圧搾法で作られたものでなければ、効果を期待しにくいといえますね。どんな油も継続的に楽しむには、やはり、日本の食卓との相性。ヘンプオイルは、醤油や味噌に不思議と合います。風味もそれぞれ違うのでいろいろ試してみてくださいね。

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日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、オメガ6脂肪酸(リノール酸)の1日の食事摂取の目安量は、17歳まで増加し、それ以降は年齢を重ねるごとに、必要な摂取量が減少していく傾向にあるようです。また、オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)の1日の食事摂取の目安量は年齢を重ねるごとに、必要な量が増加していく傾向にあるようです。

- 基本のき - 2016年12月発刊 Vol.111

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