一時期、アメリカからやってきた「スーパーフード」という言葉がもてはやされました。日本人は熱しやすく冷めやすいので、一過性のブームのような感じで、この言葉もあまり聞くことがなくなりましたが、私はこの概念そのものは大好きで、自社で商品設計するときのベースに据えています。実は、スーパーフードという言葉自体には明確な定義がないのですが、一般社団法人日本スーパーフード協会という任意団体があり、この団体独自の定義を確認してみましょう。
スーパーフードの定義
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。
※出典:一般社団法人 日本スーパーフード協会
なるほどな、と思う反面、事業者向けに推奨マークも発行している団体ですので、総論は賛成できるとしても、各論でいうと、若干の違和感はありますが、資格を与えたり、推奨マークを付与したりすることが事業の団体ですので、これは致し方ありません。
さて、私が日本の誇るスーパーフードをひとつだけ推挙するとすれば、それは1馬身以上の差で「梅肉エキス」と断じるでしょう。梅干しや梅の果汁(梅エキス)加工品も、もちろん素晴らしいのですが、ここでは青梅をすりつぶし、じっくり長時間煮詰めた真っ黒な梅肉エキスのことを意味しています。他の梅加工品と比べて、ものすごい効能効果の差があり、もうこれは日本のスーパーフードの頂点、とくり返し私は主張したいのです。
なぜ、私はこんなに真っ黒な梅肉エキスが好きなのでしょうか? それは、この長時間加熱して濃縮するという過程で、陰陽のバランスが現代人に必要なブースターになると同時に、ムメフラールという血液をさらさらにする成分が立ち現れてくるからです。生の梅にはそのような成分はほとんどなく、煮詰めるという誰でもできそうな方法で魔法の物質が湧き上がってくるなんて、素敵じゃないですか? そうはいっても、実際に青梅をすりつぶし、何十時間も焦げつかせずに煮詰めて梅肉エキスを自作しようとしますと、それはものすごい手間で、大量の梅を加工しても、最終的にできあがるエキスはたった2%なのです。1キロの青梅から20gしかできないなんて、素人にはとんでもない負担で、絶対に買う方が安いと断言できます。
私がこの製品を開発するにあたって、とても重視したのが容器です。通常の梅肉エキスは瓶に入っていて、濃厚なエキスをスプーンですくって取り出し、なにか甘味と混ぜて水などで割って飲む、という面倒くさい作業が発生します。スプーンにべったりエキスが貼りつき、顔をしかめて舐めて取りながら、だんだんそれがイヤになって続かないことの多いこと多いこと。ワンプッシュできれいに絞り出すことができ、直接口に入れることができる便利さは譲れませんでした。
どうしてここまで私が便利さにこだわったのかの理由はシンプルです。コロナの大騒ぎで、コロナ感染しても、またそのワクチンなるものを接種しても結局問題になるのは、血管内に血栓ができてしまい、血管がつまって命を脅かしかねない状態だったからです。つまり、血栓ができにくい習慣を手軽に、毎日続けることができれば、コロナもワクチンなるものも、恐れるに足りないと考えたからに他なりません。日本人には日本人のための対策があり、それは実に身近で安全な梅からできている。それを簡単にいつでも、バックから、キッチンから取り出してさっと爽やかな酸味で楽しみながら補給できたらどんなに素晴らしいことでしょう。「つまらない生活」と、私がパッケージに記したのは、そういう思いからでした。私はさらに「つまらない男」になるために、カバンにいつもこれが入っています。