『美味しく・楽しく・学べる』体験型観光でバナナ畑をご案内していて、初めて見る・知る内容に「へぇ~ほぉ~」と驚き・感心・納得していただくことが多い内容を複数回に分けてご紹介します。
バナナは幹の中心から花包(何千ものバナナの花がぎっしり詰まった赤いハート型の蕾)を出蕾し、重さで垂れ下がった後、外皮がめくれて開花とともに根元部分が結実して房を作ります。その後、外皮がめくれて開花・結実する工程を繰り返して、順々に房を作っていきます。
◆バナナの房は通常、扇型をしています。でもバナナの株を真下から見るとぐるっと一周360度バナナ。実は、バナナの房は順々に角度をずらして結実していくんです。時計で表現して、最初の房が0~4時までだと、次の房は4~8 時、その次が8~12時という具合。そうして角度をずらして出てくるために、まんべんなく太陽の光が当たります。また、お互いに干渉し合うことなく、丸々と太っていきます。自然の造形物は本当によくできているなぁ~って思います(写真1~4)。
◆バナナって一般に綺麗なカーブを描いていますが、どうやってできるのでしょうか?バナナの花は太陽が大好きだからカーブができるんです。花包の外皮がめくれて、開花・結実したときにはバナナは下を向いています。そこから『太陽だ~い好き!』って上を向いて、反っくり返っていくからバナナカーブができるんです。
通常スーパーに並ぶキャペンディッシュと違って、小ぶりで可愛げな島バナナの場合は、実のつける位置によってはまっすぐのバナナもできます(写真A,B)。
オルタナティブファーム宮古代表
松本 克也(まつもと かつや)
自動車メーカーなど14年の研究職を離れ、2012年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。