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自然なお産を求めて

自然哲学者

さかのまこと (さかのまこと)

自然哲学者。
慶応義塾大学文学部卒業。東北大学大学院博士課程修了。国語国文学を専攻とし、大学教授等を経歴。プレマ(株)代表中川のインドでの知己であり、常務佐々田の恩師でもある。また、生物学から宗教学にいたるまで幅広い関心領域をもち、夫婦だけで2人の娘のプライベート出産をおこなう。著書に『あなたにもできる自然出産―夫婦で読むお産の知識』等。

【Vol.20】(第2回)妊娠してからでは遅すぎる

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 自然なお産をめざすためには、なるべく早くからそれなりの準備をしておく必要があります。

 その準備の大きな部分を占めるのが、日々の生活のありかたです。不自然な生活をしてきてお産だけ自然にというわけにはゆきません。健全な生活の積み重ねが健全な妊娠・出産をもたらすのです。

 化学物質をできるだけ体内に入れないこと、菜食中心の食事にすること、からだをよく動かすこと。これらは妊娠前からの女性の生活の基本といってよいでしょう。これらの基本にひどく違反した生活をしてきていれば、妊娠・出産の過程でなんらかのトラブルに見舞われる確率が相応に高くなっていることを覚悟すべきでしょう。

 もちろん、妊娠に気づいてからあわてて生活を改善するというのも、しないよりはずっとよいことですが。

 霊的な面でも、それなりのこころがけが必要となります。

 ほんらい、わたしたちはみな霊的存在です。わたしたちがわざわざ肉体をまとうのは、不自由な物質界での経験を通じて霊性の向上をはかるためです。その目的にそって生きるのがわたしたちの自然な生きかたといえるでしょう。

 妊娠・出産というイベントの基礎となるのは、親と子の関係の選択です。この親と子の関係は霊魂と霊魂の関係です。この親子関係においても、霊的な向上ということがつねに目標とされなければなりません。

 親と子とは、古くから親密な間柄である場合もあるし、そうでない場合もあります。いずれにせよ、ここで重要なのは、高い霊的な見地から入念な将来設計が練られること、また親となる霊魂と子となる霊魂とのあいだの深い相互理解にもとづいて親子関係が設定されることです。そうした周到な将来設計と相互理解があってこそ、親子それぞれにふさわしい霊的成長を遂げることが可能となるのです。

 生まれ変わりの事例のなかには、浮遊霊となっていた霊魂がたまたま通りがかった妊婦の子どもになる、といったケースも少なくありません。それでも、それなりに必然的な成りゆきでそうなるのでしょうから、単純に「たまたま」と言い切れるものでもありません。が、すくなくともそうしたケースでは、周到な将来設計と相互理解にもとづく結びつきとちがって、当事者にとって相当に場当たり的な要素が強くなってしまいます。

 場当たり的な要素の強い結びつきのばあい、親も子も想定外の事態につぎつぎに遭遇せざるをえなくなります。そのことによる落胆や苦痛は、時として流産・死産の誘引となったり(胎児もみずから人生を降りることがあるようです)、のちに思わぬ不和の原因となったりする可能性があります。

 親が我欲に深くとらわれていると、それなりの霊魂を引きつけることになります。それは浮遊霊でないとしても、直前の人生の総括もろくに済ませていない、とらわれの強い霊魂であるかもしれません。こんどは男の子がいいとか、あたまの良い子がいいとか、亡くなった○○の生まれ変わりであってほしいといった期待を強くもつことなども、可能性の範囲をせばめ、計画をひずめてしまう結果をもたらしかねません。

 では、望ましい親子関係の設定は、どうしたら実現されるのでしょうか。

 真剣にそれを願うことによってです。霊的成長を求める真摯な願いは、それに同調する霊魂を引きよせます。願いはじめるのは早ければ早いほどよいはずです。余裕があれば、それだけ入念に将来設計をおこなうことができるからです。子どものほうも、新しい人生へしっかりしたこころがまえをもって臨むことができます。

 子どもが親を選ぶとよく言われますが、ことはそんなに単純ではないでしょう。親子の組み合わせは、さまざまな要素が勘案されて決められるべきであるからです。勘案されるべき要素には、霊界・地上界のもろもろの事情、本人たちの負うカルマ、縁、霊的な成長段階、地上で果たすべき使命といったものがあげられます。そこでは個人の私情による選択の余地などほとんどありません。選択肢があるようにみえる場面でも、実際には選択するべき道というのがあるのです(つまりは試されているわけです)。ここで重要なのは、崇高な霊的意識の裁量に判断をゆだねる姿勢をもつことだと思われます。そういうかたちの決定であっても、親子はたがいに引きつけ合うので、子どもは自分で親を選んだという実感をもつことができるわけです。

 自分たちについては霊的成長だけを願い、あとはすべて霊界に、というより神様に、おまかせするべきでしょう。 わたしたち凡夫にはなかなかできることではありませんが、少なくともそういうこころがけだけはつねにもっていたいものです。

さかのまこと

さかのまこと氏
自然哲学者。
慶応義塾大学文学部卒業。東北大学大学院博士課程修了。国語国文学を専攻とし、大学教授等を経歴。プレマ(株)代表中川のインドでの知己であり、常務佐々田の恩師でもある。また、生物学から宗教学にいたるまで幅広い関心領域をもち、夫婦だけで2人の娘のプライベート出産をおこなう。著書に『あなたにもできる自然出産―夫婦で読むお産の知識』等。

- 自然なお産を求めて - 2009年4月発刊 Vol.20

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