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自然なお産を求めて

自然哲学者

さかのまこと (さかのまこと)

自然哲学者。
慶応義塾大学文学部卒業。東北大学大学院博士課程修了。国語国文学を専攻とし、大学教授等を経歴。プレマ(株)代表中川のインドでの知己であり、常務佐々田の恩師でもある。また、生物学から宗教学にいたるまで幅広い関心領域をもち、夫婦だけで2人の娘のプライベート出産をおこなう。著書に『あなたにもできる自然出産―夫婦で読むお産の知識』等。

【Vol.22】(第4回)レバーと牛乳

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おおくの女性が妊娠中の生活のありかたについて、しっかりとした指針を得たいと望んでいます。

書店に並んでいる一般向けの妊娠・出産関係の本や雑誌をめくれば、そこに専門家によるきちんとした指導をみることができます。指導の内容は、どの本や雑誌をみても似たり寄ったりです。というのも、それらはどれも共通の学問(科学)によって裏づけられているからです。学問によって裏づけられていることで、それらの指導は信頼を得ているわけです。

しかし、その信頼は錯覚に類するものといわねばなりません。ほんとうは、学問によって裏づけられているからこそ、かえってそれらは信用できないのです。なぜなら、そもそも唯物思想にもとづく学問など信用にあたいするものではないからです。学問は無知蒙昧な人間の、ゆきあたりばったりの試行錯誤です。学問には学説を証明する手だてすらありません。学説を証明するにはあらゆる可能性を考慮しなければなりませんが、そんなことは人間の知力では不可能です。学問的「証明」とは、無知な者が無知な者を説得するためのレトリック(弁論術)にすぎないのです。そのうえ、学問はつねに学説の信仰的伝承、学問上の流行、説明できない現象の切り捨て、もろもろの学問閥、社会の動向、資金源、研究者の思いこみ等々によってひずめられています。

ここでは栄養学をとりあげてみましょう。栄養学は、人間の摂取するべき栄養について、こと細かに分析し、体系づけています。そしてその成果をもとに、学者や栄養士がわたしたちに食生活上のアドバイスをしてくれます。たとえばこうです。「妊婦は鉄やカルシウムを特別におおく摂取する必要があります。鉄分の補給にはレバーが、カルシウムの補給には牛乳が最適です。」—-とうてい鵜呑みにはできません。

まず、妊婦が鉄やカルシウムを特別おおく摂取する必要があるというのは、どうでしょう。特定の栄養を余分にとったからといって、それからがうまく利用されるとはかぎりません。むしろ全体的な栄養のバランスをくずしてしまう結果になるだけかもしれないのです。また、かりに鉄とカルシウムをおおく摂取する必要があるとして、そのためにはレバーや牛乳が最適だというのは、どうでしょう。ここにレバーや牛乳がでてくるのは、畜産業の発展に迎合したからです。栄養学は事実上、主要食産業の宣伝媒体となっています。妊婦がレバーや牛乳を毎日のようにとることにはむしろ危険を感じざるをえません。家畜の肝臓には各種の化学物質が蓄積されているでしょうし、牛乳にもホルモン・農薬・抗生物質やときにはウイルスまで混入しているでしょう。あえてそんな危険な食品を選ばなくても、鉄分やカルシウムは植物性の食品からいくらでも摂取することができるはずです。

これはほんの一例にすぎません。けれどこれだけをみても、栄養学にもとづいた指導など信頼にあたいしないことはあきらかでしょう。このように学問が信頼できないとすると、わたしたちはいったいなにを信頼すればよいのでしょうか。

食生活に関してなら、石塚左玄らを始祖とする民間の食養法があります。マクロビオティックなどもそのひとつです。そこにはふかい哲理的な洞察があって、わたしたちはその教義の基本的な正当性を直観することができます。(往々にして、論理や分析よりも直観のほうがずっと正しくものごとを判断します。直観には霊的なみなもとがあるからです)。しかし、そうした食養法もまた、人間の浅知恵によってひずめられていることに変わりはないでしょう。過信は禁物です。しかも、かりに基本的な原則がすべて正しいと仮定しても、その諸原則の実践的な適用にはさらなる困難がたちはだかります。事情が千差万別だからです。その時期のその個人にふさわしい選択をすることは至難のわざです。では、わたしたちはそうした困難をどう克服すればよいのでしょうか。

ここでも、直観にしたがうことがひとつの手だてとなりえます。より感覚的に判断するためには、たとえば食物なら食物に手をかざして適・不適を感じとる方法もあります。それでも主観がまじりやすいというひとには、ペンデュラム(振り子)やOリングを用いる方法がすすめられます。
妊娠中なら、胎児に直接たずねてみることもできます。胎児はひろい霊的な視野から適切な指示をあたえてくれるでしょう。

さかのまこと

さかのまこと氏
自然哲学者。
慶応義塾大学文学部卒業。東北大学大学院博士課程修了。国語国文学を専攻とし、大学教授等を経歴。プレマ(株)代表中川のインドでの知己であり、常務佐々田の恩師でもある。また、生物学から宗教学にいたるまで幅広い関心領域をもち、夫婦だけで2人の娘のプライベート出産をおこなう。著書に『あなたにもできる自然出産―夫婦で読むお産の知識』等。

- 自然なお産を求めて - 2009年6月発刊 Vol.22

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